入社式とは?【人事必見】近年増えているオンラインでの実施方法も解説

従業員が会社の一員として自覚と誇りを持ちながら伸び伸びと活躍することは、企業が継続的に成長していくにあたって非常に重要なポイントです。そのための第一歩として、着実に押さえておきたいのが「入社式」です。

 

そこで、この記事では「入社式」について詳しく解説。開催の目的をはじめ、主な式次第や企業が事前に準備すべきことや人材育成につなげる方法、さらには、近年増えているオンライン入社式の実施方法まで詳しく説明しています。

 

昨今の社会的な変化を踏まえて、入社式の導入や見直しを検討するにあたり「企業が行なうべきこととは?」「オンラインで実施する場合、何をすればいいの?」といったことについて知りたいとお考えの皆様にとって、この記事が参考になりましたら幸いです。

 

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入社式とは?

入社式とは、新入社員を迎え入れる際に企業が行なう式典のこと。基本的には入社者が複数名いる場合に行われます。入社式は、新卒者はもちろんのこと、中途入社者も対象に含まれます。ただし、中途採用は年間を通して行われるのが一般的であり、かつタイミングによっては採用者が1人というケースも少なくありません。そのため、場合によっては入社式を行わない企業も少なくありません。

「入社式」と「内定式」の違い

入社式と似たものに「内定式」がありますが、意味や目的はそれぞれ異なります。知っている人も多いかと思いますが、ここで一度整理しておきましょう。

入社式と内定式の違い

内定式から入社式の間に採用が取り消しになることは基本的にはありません。しかし、正式に自社の一員となるのは入社式以降となります。

入社式はいつ行われるの?

入社式は4月1日に実施されるのが一般的です。

 

4月1日に入社式を実施する背景として、日本の年度初めが4月1日だからです。学校の卒業や社会保険の手続き、税金の区切りなど各種手続きを行うには日本の年度会計とタイミングを合わせる必要があります。そのため一般的には4月1日に入社式を実施します。

 

4月1日が土日の場合は、4月2日や3日に繰り下げる場合や、3月末にする場合もあり、多少の日程調整をすることがあります。

入社式を行なう目的とは?

入社式の目的

入社式は、新入社員の入社を記念して開催するものですが、目的はそれだけではありません。新入社員に対して自社の社員としての自覚を持たせることも挙げられます。会社の一員となったからには、責任を持った行動を求めるのは当然のこと。だからこそ、入社式を機に気持ちを切り替え、自覚と誇りを持って行動するよう呼びかけるには、入社式がふさわしいと言えるでしょう。

 

私も入社式に参加しましたが、これから新しい生活が始まる何とも言えない緊張感は、入社式ならではのもの。たしかに社員になったと実感した記憶があります。全員に同じ意識を持たせるためには有効な方法だと考えます。

入社式で何をするのか?一連の流れで確認

入社式の主な式次第

入社式の内容については、企業によってそれぞれ異なりますが、概ね共通する式次第があります。ここでは、入社式の主な式次第とその内容について、順を追って詳しくご紹介しましょう。

1.社長あいさつ・祝辞

入社式のはじめには、社長あいさつを行なうのが一般的です。社長あいさつでは、新入社員に対して歓迎の意を伝えつつ、企業理念や事業内容、将来的なビジョンなどを説明します。加えて、自社の社員として働く上での心得や、入社後にどのような活躍を期待しているか、この会社でどんなことができるのかなどを伝えることで、正式に社員となったことへの自覚を促すのです。

2.入社辞令の交付

社長あいさつに続いては、入社事例の交付を行ないます。入社辞令とは、新入社員を正式に仲間として迎え入れることを記した書類のこと。正式に社員となった日付(入社日)や配属先の部署名などが記載されています。

 

入社辞令は新入社員一人ひとりに交付されますが、数十名〜数百名規模で新入社員がいる企業の場合は、新入社員の中から代表者を1名選出し、その方へ社長から直接手渡すことで全社員への交付とすることがあります。その場合、式典終了後に改めて人事担当者や配属先の上司などから一人ひとりへ手渡すのが一般的です。

3.新入社員による答辞・決意表明

正式な辞令を受けたあとに行なうのが、新入社員による答辞・決意表明です。ここでは、新卒社員の中から事前に選出していた代表者が、入社にあたっての決意や今後の抱負・目標などを参列者全員の前で表明します。代表者の選考基準に一律の決まりは特にありません。入社式までのコミュニケーションなどを通じて、それぞれの企業でふさわしいと考える人物を選出すれば良いでしょう。

4.記念写真の撮影

式典の締めくくりには、新入社員と社長、役員が一同に会した記念撮影を行ないます。新入社員が多い場合は、グループや配属先ごとに分けて撮影する場合もあるでしょう。

5.研修・オリエンテーション

ひと通り式典が終わったら、新入社員に対して会社にまつわる様々なことを伝えるオリエンテーションを実施します。オリエンテーションの主な内容は以下の通りです。

<オリエンテーションの主な内容>

  • 今後のスケジュール
  • 配属先
  • 福利厚生の説明
  • 通勤・出社の方法
  • 新入社員研修の案内
  • 各種書類の記入 など

オリエンテーションでは、新入社員が安心して勤務できるよう、できるだけわかりやすく説明する必要があります。疑問・質問などがあれば、この場で解消しておきましょう。また企業によってはそのまま研修所に移動となり、研修所でオリエンテーションが行われることもあります。

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6.懇親会・親睦会

入社式全体の締めくくりには、懇親会を行なう場合が多いです。新入社員にとって懇親会は、同期の仲間はもちろんのこと、直属の上司や先輩社員などと直接交流し、親睦を深める貴重な機会です。一方で人事担当者にとっても、新入社員と今後の関係性を構築するチャンスでもあります。人事担当者は新入社員と何かと関わることも多いので、積極的にコミュニケーションを図りながら、「困ったことがあればいつでもサポートしますよ」というスタンスを伝えておくと良いでしょう。

 

なお、懇親会のスタイルは企業によって異なりますが、新入社員が少数であれば、ケータリングなどを利用して広めの会議室などで行なうのもアリです。大人数の場合は、ホテルの宴会場などを貸し切って行なうこともあります。上記以外にも入社式では、事業の特色や企業イメージなどを反映したさまざまなイベントや催し物などを行なうこともあります。その他、著名人を招いてのトークショーや、社長と新入社員による質疑応答コーナーを設ける企業もあります。

入社式に向けて企業が行なうべきこと

新入社員にとって、一生の記念・思い出となる入社式。その入社式を滞りなく執り行うためには、事前の準備が重要。多くの方が関わるからこそ段取りが大事になってきます。余裕を持ったスケジュールで進めていきましょう。ここでは、入社式に向けて企業が準備しておくべきことについて、いくつかピックアップして説明いたします。

 

入社式に向けて企業が行う準備

日程調整・会場手配

入社式は基本的に、土日や祝日を除いて4月1日など新年度の初日に行なうのが一般的です。そのため、当日利用する会場の手配はあらかじめ行なっておく必要があります。社内の施設を活用する場合はもちろん、ホテルなど社外の施設を利用する場合は、特に注意が必要です。同日に入社式を行なう企業が多いため、日程が迫ってからでは会場が確保できない事態も十分想定できます。直前になって慌てることがないよう、ゆとりを持って手配しておきましょう。

入社式プログラムの企画立案

入社式の式次第を決めるとともに、研修やオリエンテーションの内容、イベントなどの企画立案をすることも企業の仕事です。とはいえ、入社式は毎年行っている場合が多いと思うので前年度を参考に考えるとよいでしょう。入社式全体の趣旨を踏まえつつ、今年はどのようなメッセージを発信するか、どんなイベントを行なうかなども、具体的に決めていきます。

 

プログラムが決まったら、全体の流れや時間配分などを調整し、式次第を作成します。加えて、当日の司会者や役割分担なども決めていきましょう。別の部署の方を呼ぶ必要があれば、そういった方々のスケジュールを抑える必要もあります。そのためにも早めに段取りをしておくことが必要です。

案内状の作成・送付

入社式の日程や内容が決まったら、案内状を作成して新入社員それぞれに送付します。案内状には、式次第をはじめ式典の日時や会場、当日の服装、必要な持ち物などをしっかりと明記します。手配の遅れにより当日までに情報共有がなされないなどのトラブルを回避するためにも、案内状はゆとりを持って発送しましょう。

入社記念品の選定・手配

新入社員へ贈る記念品の選定・手配も欠かせない作業の一つ。多くの場合、社章とともにノートやボールペンなど、業務で使えるようなものを贈るのが一般的。中には、紅白の和菓子や企業名入りのノベルティーなどを贈る会社もあります。新入社員全員分の記念品を手配するには、ある程度時間がかかります。万が一不良品があることなども踏まえて、日程も個数もゆとりを持って発注しておくと安心でしょう。

地方からの参加者への対応

対応は企業によって異なりますが、新入社員の中に海外や地方などからの参加者がいる場合は、航空券や宿泊先などを手配する企業も多くあります。該当する新入社員については、事前に申請してもらい、個別に対応するのが一般的です。こうした部分でも余裕を持ったスケジュール進行が重要。段取り力が問われます。

入社式の会場はどこがいいのか?

社式の会場については、これといって決まったルールは特にありません。
それぞれの企業が参加者の規模に応じて自由に決めてもOKです。100名単位など大規模な場合は、外部のホテルやイベント会場を借りて行なうのが一般的。一方、数名〜数十名規模の開催であれば、社内の広めの会議室やホールなどを使って行なう場合が多いでしょう。
コロナ禍以降はオンラインで入社式を行う企業も多くなり、入社式の形式も多様化してきています。

オンライン入社式に必要な準備

オンライン入社式を行なうにあたって、通常の入社式とは異なる準備が必要です。では、具体的にどのような準備・手配が必要なのでしょうか?ここでは、オンライン入社式に必要な様々な準備について、それぞれ詳しく説明していきます。

オンライン入社式の企業準備

ネット環境の整備

オンライン入社式を行なうにあたっては、企業・新入社員の双方で事前にインターネット環境を整備する必要があります。社内の通信回線を整えるのはもちろんのこと、各家庭や個人でネット環境が整っていない新入社員に対しては、モバイルルーターなどを手配するなどの対応が求められます。当日に通信ができず、入社式がスムーズに行えないということがないように、事前にテストをして環境を確認するなど入念なチェックをしておきましょう。

PC・タブレットなどの配布

インターネット環境が整ったら、次は端末の準備です。オンライン入社式は、スマートフォンでも参加可能ですが、利用するツールによって対応していない場合もあります。そのため、必要に応じて企業側からPCやタブレット、スマートフォンなどの各種端末を配布していく必要があります。またそのためにはPCの事前設定なども必要になってくるでしょう。

ツールの選定

オンライン入社式で使用するツールの選定も、欠かせない準備の一つです。専用のシステムを使用する場合は、あらかじめインストールした各種端末を用意し、新入社員に配布する必要があります。また、ZOOMやSkypeなどといった一般的なWeb会議システムを利用する場合は、アプリケーションを事前にダウンロードして動作確認しておくよう促すとともに、ログイン方法や当日の服装などについても説明しておくと良いでしょう。こうしたマニュアルを作って共有すれば、スムーズに進めることができます。

各種資料の送付

式次第を含む必要な資料については、すべてデータ化してメール送付するか、直接郵送しましょう。新入社員全員に対して、当日までに必ず手元に届ける必要があります。内容を確認する時間が持てるよう、余裕を持って手配すると良いでしょう。

入社式は人材育成の観点でも大切な行事

入社式は、単なる新入社員歓迎セレモニーに留まらない、企業にとって大いに意義のあるイベントです。新入社員に対して歓迎の気持ちを伝えることはもちろん、自社の社員としての自覚を促すことにより、「この会社で長く頑張りたい」「会社からの期待に応えたい」といった意欲を持ってもらうことが期待できますし、会社へのエンゲージメントを高めるために有効です。

 

そういう意味では、オンライン入社式はコロナ禍におけるメリットはあるものの、やはりコロナによる影響が落ち着いてきたら、対面で開催する方がメリットは大きいでしょう。オンラインだと、どうしてもその場の雰囲気が伝わりづらく、同期との接点・コミュニケーションも減ってしまうため、緊張感が薄くなりがち。

 

「これから社会人としてスタートするんだ」という実感を持ってもらうためにも、実際の会場で執り行う方が効果的と言えます。入社式も人材育成の取り組みの一つ。会社の未来を担う新入社員に向けて、「この会社を選んでよかった!」と思われるような式典にすることが大事です。

まとめ

入社式は、新入社員に自社の社員となった自覚を持たせるとともに、人材育成の観点でも重要な行事です。事前の準備から当日の運営まで、やるべきことはたくさんありますが、どのような式典にするかは人事の腕の見せ所でもあります。また様々な方を巻き込んで開催する必要があるので、余裕を持った段取りが求められます。オンライン・オフラインを問わず、ぜひこの記事を参考にして、新入社員の心に響くような入社式を執り行なってください。

 

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