マインドフルネス瞑想とは?今注目される背景と活用法を徹底解説!

ストレス社会と言われる現代において、従業員の心身に対するサポートに力を入れている企業は少なくありません。また働き手の流動が激しい昨今では、メンタルケア対策を行っている場合も多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、近年さまざまな業界で注目を浴びている「マインドフルネス」という精神の使い方です。

 

最近ではビジネスやスポーツなど多方面で活用され、話題になっているのをご存知でしょうか。今回はその「マインドフルネス」がビジネスでどのように役立つのか、企業としての取り入れ方などもあわせて詳しく解説していきます。この記事が、貴社の組織運営にお役に立てればうれしいです。

※この記事は2021年4月13日に公開した記事を再編集しています

 

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マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、目の前にある現状だけを、そのまま捉える意識方法を指します。何かしらの行動をしている際、過去や未来のことは考えずに、「今この瞬間」に集中する脳の動きを表している言葉です。

マインドフルネスとは今に集中する技術

たとえば、目的地に向かって歩いている時、「昨日のうちにやっておきたいことがあったのに忘れていた」「お腹が空いてきそうだからコンビニに寄ろう」というような、現時点の行動とは無関係の考え事をすることもあるでしょう。

 

これは今この瞬間の「歩いている」という行為に集中せず、過去や未来に気が取られている証拠でもあります。そうではなくて「足を動かしている」「目的地まであと5分の場所まで来た」「汗をかいてきた」というように、その場の状況だけを淡々と捉えるのが、マインドフルネスの考え方です。

マインドフルネス瞑想のメカニズム

マインドフルネス瞑想のメカニズムは「雑念で無意識に働かせている脳を休ませよう」と言うことです。

 

脳は1日に使う全エネルギーのうち18%を使っています。その中で、脳は雑念に60%〜80%のエネルギーを使っており、常に脳が働いている状態です。

マインドフルネス瞑想のメカニズム

雑念とは、心配ごとや不安などで「LINEの既読がついたのに返信がない」「家の鍵閉めたかな?」など、ふとした時に考えてしまう思考です。この雑念が浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返していることで、脳は知らずしらずのうちにエネルギーを消費し続け、疲れた状態になってしまうのです。

 

雑念で脳が動いている時間は、車で言えばアイドリングしている状態です。常にガソリンが消費されていてもったいない時間帯です。

マインドフルネスは脳を休める機能

このもったいない時間を無くすために、マインドフルネス瞑想が効果を発揮します。マインドフルネス瞑想を行うことで、脳はアイドリングをストップ。ガソリン(エネルギー)を消費しないようにします。

 

マインドフルネス瞑想で雑念を「意識的に意識しない」ようにすることで脳を休ませましょう。マインドフルネス瞑想をしていると「あ、今余計なこと考えてる」とメタ認知をすることができるようになり、仕事中でも雑念が入った時に「あっ、余計なこと考えてるな〜」となり、仕事に意識を戻すことができるようになります。

マインドフルネスが広まっている経緯

もともとマインドフルネスというのは瞑想から派生したと言われていますが、決して神秘的なものではありません。マインドフルネスの概念の起源は、マサチューセッツ大学の名誉教授がストレス緩和法として瞑想の要素を取り入れたことにあります。

 

そして後になって、海外の著名な認知臨床心理学者たちがマインドフルネスの科学的効果を発表。マインドフルネスが脳に変化を与える事実をデータで立証したことから、世間一般に広がり始めました。確かな根拠に基づいた意識方法であることから、さまざまな業界でも取り入れられているのです。

数々の有名企業でも導入されている

現在においてマインドフルネスの概念は、トヨタやYahoo!といった数多くの日本法人でも活用されており、社員教育の一環として導入されているケースが多々あります。またGoogleなどの世界的企業でも、積極的に取り入れている事例が多数。

 

たとえば自社のオフィスに瞑想専用の部屋を設置していたり、勤務時間内での瞑想が許可されていたりと、会社としてマインドフルネスを推奨している動きが見られます。また昨今では、事業者向けのマインドフルネスのセミナーや研修サービスを提供している企業も。すでにビジネスシーンでは、これほどの注目を集めています。

社員の定着率がこれまで以上に難しくなっている

かつての日本であれば、マインドフルネスというものは流行しなかったのではないでしょうか。なぜならば、終身雇用で、年功序列、1つの会社で定年まで勤めあげるという価値観であり、日本経済も右肩上がりだったからです。

 

しかし、今は時代も変わり、VUCAの時代と言われるように先行き不透明な時代になりました。終身雇用は崩壊し始め、1つの会社で勤め上げるという価値観も薄まりつつあります。転職することは珍しくなく、むしろ市場価値を上げるためには積極的な転職活動が必要になる場合もあります。

 

こうした時代の変化から人材流出のリスクがこれまで以上に上がっていると言えるでしょう。そのため従業員の定着を高めるための工夫が必要となっているのも注目を集めた背景になると考えられます。また「ブラック企業」という言葉が市民権を得たように、過労やストレスなど、社員のメンタルケアについても注目が集まったことも理由の一つかもしれません。

マインドフルネスがもたらす効果・メリット

着実に社会に浸透し始めているマインドフルネスですが、ここからは具体的にどのような効果に期待できるのか解説していきます。

マインドフルネスがもたらす効果・メリット

集中力があがる

マインドフルネスの大きな特徴は、ただ淡々と「今」だけに意識を集められるようになる点です。

 

マインドフルネスを行なえば、仕事に取り組む際、過去の失敗を思い出して緊張したり、この先のミスを恐れて不安になったりはしなくなります。現時点における行為には必要のない感情に振り回されることがなくなり、常に目の前にある現実だけに向き合えるようになるのです。

 

例えば、仕事や作業をしている際にも、現在行なっているタスクに関係ない雑念はやってきます。「後輩からの相談」「クライアントへの電話」「次の会議のこと」や「家族」「趣味」「週末の予定」など、色々な雑念が常に頭の中を駆け巡っています。

 

このように、瞑想を行うと雑念が出ても「今関係無いことを考えている」とメタ認知をすることができ、今に気持ちを戻すことができるようになります。無駄な思考を捨てることで今の作業に集中することができるようになり、その場に見合った力を100%出し切れるようになります。

不安やプレッシャーに強くなる

先ほどから出てきているように、マインドフルネスによって過去の失敗や未来への不安に気を取られることがなくなり、現状に対する集中が削がれることもなくなります。つまり「昔こんな嫌な思いをした」「もし次も同じ状況になったら困る」というような、ネガティブな感情が湧いてくるのも防げるのです。そのため積極的にチャレンジしたり本番で確実にベストが出せるようになったりと、不安やプレッシャーに負けない精神面の強さにもつながります。

人間関係のストレスを軽減できる

マインドフルネスを人間同士のコミュニケーションに活用できれば、会話もスムーズになります。たとえばミーティングなどで「この人とは前に意見が食い違ったことがある」「また次も言いたいことが伝わらないかもしれない」というように、相手の話に委縮したり言葉を素直に受け止められなかったりすることもなくなるでしょう。

 

また話している最中に嫌な気持ちが生まれてきても、「今は嫌だと思った」という事実だけを認識できるようになります。「もう同じ思いはしたくない」「次も同じ思いをするかもしれない」といった過去や未来にとらわれた悪循環にならないため、対人のストレスも軽減され、円滑な人間関係にもつながると言えるのです。

ストレスを溜め込まない

瞑想を行うことで脳にある扁桃体(へんとうたい)の活性化が抑えられます。扁桃体とは恐怖や不安を感じる部分のため、扁桃体の活動が弱まることで恐怖や不安を感じづらくなり、ストレスが緩和されていきます。

 

また、継続的に瞑想をすることでストレスに関する遺伝子が減少することもわかっており、そもそもストレスを貯めこまない体質になっていきます。

免疫システムの機能向上

心が弱くなると身体の免疫反応が弱くなってしまいます。瞑想は前述した通り心理的なストレスを緩和することができるので、体の免疫力が上がります。

 

また、ストレスが減少することで抗体(白血球)作りにも効果があります。白血球は体に入ってきたウイルスや細菌から体を守る免疫細胞です。ストレスが減少することで白血球が活動し、免疫力が向上します。

不眠症・不安障害などの改善

瞑想は自律神経のバランスを整える効果があります。ストレスを感じている際は常に交感神経が優位になってしまい、夜も上手く眠ることができなくなります。

 

瞑想を通じてストレスが減少していくと副交感神経が優位になっていき、徐々に自律神経のバランスが整ってきます。自律神経のバランスが整うことにより不眠症・不安障害などの症状が改善していきます。

うつ病の再発防止・軽度のうつ病の症状改善

うつ病が再発の要因の一つに「考え込み」が挙げられます。「考え込み」とは、辛いことがあった記憶や将来への不安などが頭の中をぐるぐるとめぐり離れなくなってしまい、頭の中が不安などでいっぱいになった状態です。

 

瞑想は「いまここ」に意識を集中させることで、雑念を消し、不安を考える時間を短くすることでうつ病への再発防止や軽度のうつへの改善効果があるとされています。

マインドフルネスのビジネスシーンにおけるメリット

次からはここまでに紹介してきたマインドフルネスの効果を踏まえ、ビジネスシーンにおけるメリットについても解説していきます。

生産性向上が期待できる

マインドフルネスによって自分を律することができるようになれば、仕事に対する姿勢にも良い影響を与えます。では具体的な場面を例に挙げて考えてみましょう。

・大事な商談やプレゼン
「上手く話が進まなかったらどうしよう」「以前はこの部分で失敗した」というような不安や緊張に振り回されることがなくなるため、取引先とのやり取りもスムーズにできるようになります。

 

・新規開拓の営業
「前にきつく断られてつらかった」「このまま契約が取れない状況が続くかもしれない」など、業務を進めるにあたっては関係のない感情や憶測が生まれなくなり、新たな顧客の獲得に足がすくむこともなくなります。

 

何か上手くいかない状況にあっても、「もうしんどい経験はしたくない」「次も結果が出なかったら嫌だ」といった心持ちにとらわれず、ただ目の前にある課題の解決だけに集中できるようになるのです。

観察力や協調性などが高まり、総合的にマネジメント力も向上する

マインドフルネスでは現状だけに意識を集中させられるようになるため、その場の状況をじっくりと観察することにもつながります。さらに周囲からの意見を冷静に受け止められるようになるため、さまざまな声に耳を傾けなければならないリーダー職にも有効です。また自分自身が過去の後悔や未来の不安といったストレスから解放されたら、その分周りの人間にも気が回りやすくなります。こうした観察力や協調性などが高まり、総合的にマネジメント力も向上すると考えられるのです。

1人ひとりが積極的になり、コミュニケーションが円滑になる

先述でも触れていますが、マインドフルネスにはコミュニケーションを円滑にする効果にも期待できます。従業員一人ひとりにマインドフルネスの精神が身につけば、社内のやり取りがよりスムーズになり、より連携が強い体制が作れるでしょう。さらに会議やミーティングにおいても、マインドフルネスによって参加者全員が積極的に意見を発信するようになれば、新たな発想が生まれるチャンスも増えることになります。それぞれが自分の感情にとらわれない意思疎通をすることで、活発な意見交換にもつながるでしょう。

 

 

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大事なことに集中できるようになり、判断力を高められる

マインドフルネスによって、自分がおかれている現状と冷静に向き合えるようになれば、他人から過去に言われた意見やこの先の評価に気を取られた偏った思考回路が避けられるようになります。このように自己認識力が高まる上に、今の状況を十分に観察することで、事実だけに基づいた的確な判断もできるようになるでしょう。現時点で自分は何をするべきなのか、より迅速な意思決定ができるようになり、判断力アップにも期待できます。

マインドフルネス呼吸法のやり方

マインドフルネス呼吸法のやり方

マインドフルネスとは「今この瞬間」に意図的に意識を向け、自分の気持ちや身体の状態をありのまま受け入れることです。脳は特に意識していなくても未来に対する不安や過去の後悔など、雑念で常に活動しています。マインドフルネス状態ではその雑念を取り払い、「今この瞬間」だけに意識を集中させることで脳を休ませることができる技術です。

 

その状態を感じるための方法として一般的なやり方なのが「マインドフルネス瞑想」です。また、その中で特に一般的なのが「呼吸法」です。

マインドフルネス呼吸法の実施環境

瞑想をする場所に決まりはありません。最初のうちはリラックスできる場所や人が少ない場所で行いましょう。呼吸に意識を集中させるためには、暑すぎず、寒すぎず適温の環境が好ましいです。

 

最初は、上記のようなリラックスできる環境で実施するのを推奨しますが、慣れてくれば電車の中やオフィスなどでも「今のこの瞬間」に意識を集中できるようになります。

マインドフルネス呼吸法の座り方

深呼吸ができるように骨盤を立てて頭頂部から尾てい骨までの身体の軸を意識し、背筋を伸ばします。それ以外は特に座り方の決まりはありません。椅子に腰掛けてもOKですし、床にあぐらをかいてもOKです。リラックスできる姿勢で行いましょう。

マインドフルネス呼吸方法

肩の力を抜き、リラックスした状態でゆっくりと息を吸い、息を止めることなくゆっくり吐き切ります。心の中で息を静かに数えながら集中力を高めて呼吸を整えていきます。ただ、最初のうちは呼吸をしていると雑念が浮かんできます。雑念が浮かんでもそのことを考えず、「あっ、今他のこと考えてる」と認識をして無理に考えるのをやめるのではなく、雑念を頭の横に置いて呼吸に意識を戻していきます。

 

雑念が浮かんだ時は、その雑念にラベル(タイトル)をつけて放置しましょう
例えば「明日の会議どうしよう」と思い浮かんだら、「仕事」「明日のこと」など適当にラベルをつけその考えから意識を外すと自然と呼吸に意識を戻すことができます。

 

逆に「考えちゃだめだ」などすると雑念が堂々巡りしてしまうので、ラベル付けして放置してみましょう。

その他のマインドフルネスの種類とやり方

マインドフルネス瞑想は呼吸法以外にもいくつかやり方があります。自分に合ったやり方を見つけるために下記いくつか紹介していきましょう。

歩く瞑想

歩く瞑想は「歩くことでおきる身体の感覚に気づく」ことです。


具体的には、リラックスした状態で普段より少しゆっくりと歩きながら身体の感覚に意識を向けることです。

 

  • 足の裏の感覚
  • 腕の動き
  • 身体に感じる気温、風 など

 

歩きながら身体に意識を向けます。

 

雑念が浮かんだら、また身体の感覚に意識を戻していきます。これを10分ほど行なっていきます。移動中でもできるのでふと思い出した時にチャレンジしてみるといいマインドフルネス瞑想法です。

食べる瞑想

食べる瞑想は「食べることに意識を向け気づきを得る」ことです。

食べるマインドフルネス瞑想
具体的には、食べる前にごはんをよく観察し、食べる時もよく味わいながら普段は気にしないことに気づきを与えます。

  • 「お米が粒立っているな〜」
  • 「香ばしいスパイスの香りがする」
  • 「もちもちしてそうだ!」など

視覚的に飲食物を観察。その後は、

  • 口の中に入った感覚
  • 喉を通る感覚
  • 鼻に抜ける香り など

身体におこる感覚にも意識を向けます。

 

食事中に雑念が浮かんだら、また食事の観察や身体の感覚に意識を戻していきます。意識して食事をすることで慢性的に食べている食事がありがたいものになります。また、意識的に食事をする「食べる瞑想」はダイエット効果もあるそうなので女性におすすめの瞑想方法です。

慈愛の瞑想

慈愛の瞑想は「身近な人たちの幸せを願う」ことに意識を向ける瞑想です。

マインドフルネス慈愛の瞑想

具体的には、身近な人たちの顔を一人一人思い浮かべながら

 

「母が幸せでありますように」

「祖父が幸せでありますように」

「○○くんが幸せでありますように」

「△△さんが幸せでありますように」

 

とリラックスした状態で一人ずつ幸せな状態であることを心の中で繰り返し願います。

 

雑念が浮かんだら、また幸せを願うことに意識を戻します。慈愛の瞑想は「他人を慮(おもんばか)る心」が育つ瞑想です。自尊心や幸福感が増え、他人を思いやることができる精神状態になれるでしょう。

ボディスキャン瞑想

ボディスキャン瞑想は「身体の各部位の感覚を順番に意識する」ことに意識を向ける瞑想です。

ボディスキャン瞑想

具体的には、「仰向け」になりながらリラックスした状態で身体の各部位に呼吸を届けるように意識を向けることです。

 

  1. 吸い込んだ新鮮な空気が身体を通りつま先に届くように意識をします。
  2. 吐く時は古い空気が身体を通り鼻から出ていくように意識します。
  3. 数回繰り返したら次はかかとで同じように繰り返します。
  4. かかと、足首、太ももと順番に身体を上がっていきます。
  5. 最後は頭のてっぺんまで意識を持っていきます。

 

雑念が浮かんだら、また身体の感覚に意識を戻していきます。ボディスキャン瞑想は、疲労回復効果があると言われているマインドフルネス方法です。身体の疲れが抜けない人は寝る直前にボディスキャン瞑想を行なってみるといいでしょう!!

マインドフルネス瞑想を行う時間帯ごとのメリット

マインドフルネス瞑想は自分のライフスタイルに合わせて、都合が良いタイミングで実施しましょう。


「朝起きてすぐ」

「寝る前」

「仕事の休憩中」など

 

自分が「今やろう」と思えるタイミングでOKです。

 

初心者のうちは「起きてすぐ」と「寝る前」がおすすめです。それぞれのタイミングによってメリットに違いがあるので、目的に合わせてみてもよいでしょう。大事なのはリラックスできる環境を作り、リラックスした状態で「気づき」を得ることです。

早朝マインドフルネス瞑想のメリット

早朝マインドフルネス瞑想のメリット

朝起きてすぐは雑念が少ない状態なのでマインドフルネス瞑想で「気づき」を感じやすい時間帯です。1日の始まりの時間にマインドフルネス瞑想を行うことで、雑念を払った状態で活動開始することができるのがメリットです。

 

具体的には早朝にマインドフルネスを行うメリットを以下にまとめていきます。

 

  • 気づきを得ることで感覚がクリアになる
  • 穏やかな気持ちでスタートできる
  • 新鮮な空気を取り込むことで頭がすっきりと目覚める
  • 雑念が取り払われ集中力が高まる など

 

1日の始まりにマインドフルネスを行うことは、日中の活動時間を良質なものにできるメリットがあります。

寝る前マインドフルネス瞑想のメリット

寝る前マインドフルネス瞑想のメリット

寝る直前は1日中酷使した脳をしっかり休ませるのに効果的な時間帯です。マインドフルネス瞑想は寝る直前に行うと副交感神経が優位になるので寝つきがよくなるなど、夜の時間帯に行うならではのメリットがあります。

 

具体的には寝る直前にマインドフルネスを行うメリットを以下にまとめていきます。

 

  • 1日の疲れを洗い流し、リフレッシュして眠りにつくことができる
  • リラックスできる
  • 心を落ち着つける
  • 寝つきが良くなる
  • 気持ちが穏やかになる など

 

1日の終わりにマインドフルネスを行うことは、1日中酷使した脳を休ませるメリットがあります。

活動を切り替えるタイミング

そのほかにマインドフルネス瞑想を行うタイミングとしておすすめなのは、「活動を切り替えるとき」です。マインドフルネスは「今、この瞬間に意識を集中させる技術」です。前のタスクに意識が残ったままでは、今作業していることに集中できず生産性を上げることができません。そのため、以下のタイミングなどでマインドフルネス瞑想を行い、気持ちを切り替えるのもおすすめです。

 

  • 仕事を始めるとき
  • タスクがひと段落した時
  • 会議に入る前 など

 

活動の切り替え時に瞑想をすることで意識が「すっと」切り替えられて、タスクに集中しやすくなります。

 

特に、近年ではリモートワークで仕事と私生活の分け目がわかりづらく、on・offがしづらいです。そういった場合、仕事に入る前・仕事が終わった後の区切りとして瞑想を5分ほどやってみると生活にメリハリが出ます。

マインドフルネス瞑想の時間について

マインドフルネス瞑想を行う際に、「何分やればいいの?」「いつ頃行うのがいいの?」など、時間に関する疑問を抱くことがあるでしょう。

 

結論から言うとマインドフルネス瞑想では、「時間に関する決まり」はありません。マインドフルネス瞑想は、時間を意識するのではなく、リラックスした状態でマインドフルネス瞑想を行うことが重要です。

 

マインドフルネス瞑想で「気づきを得る」体験を何度も行えば、自分に合うやり方や時間を見つけられるようになります。最初は深く考えず、「とりあえずやってみよう」の精神で取り組んでみましょう。

最初は5分から始めてみよう

マインドフルネス 瞑想は1回で完結するのではなく、継続して行うのが大事です。ですので、継続しやすいように最初は5分程度行なってみましょう。5分間の瞑想でも効果があると化学的に証明されています。目安は5分ですが、タイマーなどはかけずに行いましょう。タイマーをかけると時間を意識して時計をチラチラ見てしまうのでそれが雑念になってしまいます。

慣れてきたら時間を伸ばそう

慣れてきたら10分、15分と少しづつ時間を伸ばしていきましょう。最終的には1回20分できるようにすると瞑想の効果を最大限実感することができるようになります。ただし、マインドフルネスの時間に意識を向けるのではなく、“継続”することが一番大事です。「1回20分を週に2回やろう」よりも「毎日5分間マインドフルネスの時間を確保しよう」という目標の方がマインドフルネスの効果を最大化することができます。

マインドフルネス瞑想は継続して実施した方が効果的

前述したようにマインドフルネス瞑想は「1回の時間を長く」するよりも、「継続して実施」する方が効果的です。目安としてどのくらい継続したら効果が出てくるのか見てみましょう。

始め~1週間
マインドフルネス瞑想を継続して1週間が経過すると「感覚に気づく」ということがわかり、気づきを得るまでの時間が短くなっていきます。マインドフルネス瞑想を行うのが楽しくなってくる時期です。
2週間〜4週間
マインドフルネス瞑想を継続して2〜4週間が経過すると、ふとした時に「あっ、今雑念が浮かんでいる」と気づけるようになります。そうすると意識的に「雑念を消して、呼吸に集中しよう」と意識をコントロールすることができるようになります。 
6週間~8週間
マインドフルネス瞑想を継続して6~8週間が経過すると、雑念が浮かぶことが少なくなってきます。この時期までくると「集中力の向上」「ストレス軽減」「生産性向上」「思いやりの心」など仕事や日常生活を通じて、以前の自分とは違うことに気づくことができるようになります。

 

マインドフルネス 瞑想の時間や期間は一種の目安です。一番大事なのは自分のライフスタイルと相談し、無理のない範囲で継続して行うことです。やり始めは、寝る直前までスマホをいじるのをやめて、5分呼吸に意識をむけることを取り組んで見てください。いつもスマホを寝る前まで見ている人なら1回でも睡眠の質が変わるのを感じることができます。

 

ぜひ、いつものライフスタイルから無理のない範囲で取り組める時間を確保してみてください。

マインドフルネスの活用法

ではマインドフルネスは、どのような手法で取り入れることで企業としての効果が出せるのか、具体的な一例についてもご紹介していきます。

従業員のヘルスケア

マインドフルネスは前述にも出てきたように、ストレスの軽減やうつの抑制に有効というデータがあります。そこで従業員に対する心身の健康増進を図る策として、福利厚生の一部に取り入れるのも1つの方法です。神経のバランスが整うと睡眠の質も良くなるため、日々の慢性的な疲れを軽減するといったヘルスケアに役立つでしょう。

 

実際に各分野の専門家によるマインドフルネスの活用練習を、社員教育の一環として導入している事例もあります。従業員自身で精神面の安定が図れるようにする意味でも、マインドフルネスの要素を社員に対するケアに取り入れるのは有効的でしょう。

自己啓発の活性化

マインドフルネスが身につくことは、より的確な自己認識性にもつながります。しっかりと現状を見つめ直して課題を発見し、今の自分は何をすべきか冷静に判断できるようになるため、自己啓発のサポートとして取り入れるのも良いでしょう。たとえば教育制度の1つとして外部セミナーの受講を補助したり、社内の定期勉強会や研修といった場でマインドフルネス関連の講座を開催したり。上昇志向の高い社員が自主的に参加できる体制にしておくのも、1つの手段です。

スキルアップの支援

マインドフルネスはマネジメントにも効果があると考えられているため、たとえば中堅社員向けのスキルアップ支援として導入するのも良いでしょう。リーダーポジションを目指す社員に対し、自己管理能力の向上を図る研修などでマインドフルネスを定着させれば、より高い能力を発揮するためのサポートにもなります。

 

またリーダー職がマインドフルネスを活用できるようになれば、その部下たちにとっても、仕事をする環境が改善されることにつながります。結果として、従業員全体の満足度アップにも期待できるでしょう。

マインドフルネスの導入事例

社内の人材開発プログラムにマインドフルネスを採り入れた有名企業が複数あります。
具体的には、以下の有名企業がマインドフルネスを導入しています。

  • Google
  • ヤフー
  • Sansan

Googleの導入事例

Googleは、2007年に最新の脳科学に基づいた能力開発プログラム「Search Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」を開発。マインドフルネスに基づく新しいプログラムで心の知能指数(エモーショナルインテリジェンス)における「5つの要素」(自己認識・自己制御・モチベーション・共感・コミュニケーション)に着目した「心と思考力」を科学的アプローチで強化するプログラムです。具体的には7週間の間、1日数分の瞑想を行うというものです。

Yahoo導入事例

ヤフー株式会社では、Googleの「Search Inside Yourself(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」を参考にしながら、独自のマインドフルネスプログラムを作り上げており、2016年から現在までに延べ1500人以上が参加しています。

 

ヤフーが実施しているマインドフルネスプログラムでは、1回60分のマインドフルネスを7週間実施するというものです。各プログラムでは様々なワークを取り入れており、呼吸に集中する手法や人の話を聞くことに集中する手法など様々なマインドフルネスを学ぶことができます。

Sansanの導入事例

Sansan(クラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」運営会社)でも、マインドフルネス研修を全社員に向けて3~4時間実施しています。社長自らがマインドフルネスを学び、「全社員に共有したい」という想いから、社内の精度として導入しました。

マインドフルネスを企業に取り入れる方法

企業でマインドフルネスを取り入れる際の具体的なやり方は以下のポイントを押させておきます。

開催時間

企業でマインドフルネスを取り入れる際は1セッション30分~60分程度のセッションを週1回程度の頻度で開催します。

開催場所

静かで集中しやすい場所が望ましいです。会議室やフリースペースを抑えて利用するか、必要に応じてオンライン環境で行うことも考えられます。

開催人数

1回のセッションの上限人数はありませんが、静かに集中しやすい環境を作れるように開催場所にある程度余裕をもって入れる任数を上限とします。

セッションの内容

呼吸に意識を向けるなどの基本的な瞑想を行います。今この瞬間に意識を集中させるトレーニングを体験させます。

指導者

マインドフルネスの専門家やトレーナーを講師として招き、セッションを行う場合もあれば、内部のリーダーが企画・指導する場合もあります。

新しい制度をつくって会社の競争力をあげよう

 

それでは最後に、今までにご紹介したようにマインドフルネスを自社に取り入れることで、どのような成果につながっていくのかみていきましょう。

新しい取り組みで採用力をつけていく

たとえばマインドフルネスを取り入れた教育体制や福利厚生を求人情報でアピールすることで、時代の流れに沿った新しい制度を積極的に導入する柔軟な企業風土が伝えられます。求職者にとって社員想いな雰囲気の良さを感じてもらえれば、応募数のアップにもつながるでしょう。またこうした取り組みで求職者の興味を引けば、他社との差別化にもなり、より多くの人材の獲得に役立ちます。採用活動の一環としても有効的です。

 

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既存の社員の定着率向上を狙う

今までに出てきたように既存社員のケアとして積極的に取り組むことで、新たな人材の獲得だけでなく、従業員の満足度やエンゲージメントの向上にも期待できます。働きやすい環境作りに役立てていけば、おのずと離職率も下がり、長期的にキャリアを積んだ人材が増えることになるのです。常に即戦力が豊富に確保できている状態になり、安定した業績にもつながるでしょう。

 

またマインドフルネスに関する新たな制度を導入することで人材活用力が高まれば、企業としての競争力もアップすることになります。優秀な人材を採用した上で、なおかつ社員に満足してもらうことで、人材というリソースを最大限が活かせるようになるのです。このようにマインドフルネスの概念を取り入れることは、生産性向上を図る1つの手段でもあります。

 

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まとめ

マインドフルネスは人間の脳に対する科学的な効果が立証されているものであり、さまざまなビジネスシーンにも有効的なものです。企業として積極的に取り入れることで、社員一人ひとりのパフォーマンス向上が見込め、会社全体における生産性アップにもつながります。組織力の底上げを目指している場合には、マインドフルネス関連の教育やサポートなどの導入も1つの手段として、ぜひ前向きに検討してみてはいかがでしょうか。  

 

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