福利厚生：
退職金、住宅補助、寮。また活動のメインが離島で行われているということもあり、島内に住む場合、対岸の本土に住むよりも住宅補助の金額が高くなっています。また各島に寮があるので、そこに入ることで部署になじみやすくなったり、島に入り込みやすいなど利点があります。

オフィス環境：
美術館運営に関しては、美術館全体がアート作品という空間に身を置くため、ほぼ屋外であったり、暗い場所もあったり、少し特殊。それ以外のオフィス勤務に関しては、一般的な会社と同じく、個人デスク・会議室などが完備されている。ただオフィスも社員食堂やカフェなどはありません。

勤務時間・休日休暇：
現在は定期的に有給休暇を取得するなど、ワークライフバランスは適切に保たれていると感じている。ただ美術館の運営に関しては、GWやお盆など超繁忙期と呼ばれる時期には、みんなで協力して運営に入り、お客様への接客などを行うため、そういったタイミングでの連休取得は部署や場合によっては難しい場合もある。

多様な働き方支援：
部署や状況によっては対応できない場合もありますし、どれもやるには諸所制限やルールはありますが、一応リモートワーク・早帰り・副業などは可となっています。また育児を優先するために時短勤務を選択することもできます。

企業カルチャー・社風：
アート関係の業種ということもあり、自分でも作品を制作するスタッフがいたり、個性のある人が多い印象。また半数以上のスタッフは島に住んでいるため、仕事だけの関係というよりは、業務外でも社内の人、さらには島内の人たちともつながりがあります。

組織体制・コミュニケーション：
組織体制については、小さな組織なので中で話し合って企画や問題解決が進みます。また一方で理事長の判断・意見も大きいため、その判断によって組織の方向性が大きく変わることはあります。コミュニケーションに関しては、複数の島にまたがって活動しているのでコミュニケーションがとりにくい状況はあるため、コロナ以後はオンラインMTGも活発に行われるようになっています。

ダイバーシティ・多様性：
海外のお客様も多いため、中国・フランスなど外国出身のスタッフ複数もいます。彼らがいることで、海外のお客様へのホスピタリティが高まっていると思います。それ以外には特筆すべき取り組みはあまり思いつきません。

女性の働きやすさ：
会社ができてからまだそれほど経過していないことと、近年やっと勤務していた女性が結婚・出産して復帰するようなケースがみられているため、これからという感じで、まだまだ制度としては整っていないところもあります。

成長・キャリア開発：
他社でも使えるようなキャリアが詰めているかどうかは分かりませんが、ただ個人的には運営業務の中でお客様を案内する・説明するスキルが身についたことと、経理の業務を学ぶ中で、公益法人会計や、美術関係の経理業務を学べたことは大きな収穫だった。

働きがい：
国内外においてもなかなかない活動をしている組織であるため、前例のないことや他の会社の事例が参考にならないことも多々あり、難しい部分はありますが、それを開拓していく、作り上げていくことに働き甲斐を感じます。

入社時の期待と入社後のギャップ：
美術館の監視員のようなイメージで入社しましたが、実際はお客様への入館のご案内、ツアー業務、対外的なプログラム開発、施設の管理、新人スタッフの育成など想像していた以上に業務の幅が広かったなと思います。新卒で入社しましたが、様々な仕事を任せてもらえる環境でした。立ち仕事が中心になるので、意外と体力が必要だったことも入社後に感じたギャップです。

事業の強み：
それぞれに特徴がある島と、そこにある唯一無二の作品・美術館を持っていることは最大の強みです。またこれらを見るために、世界各国からここを目指してお客様がくるということも、世界的に見てもなかなかない場所だと思います。

事業の弱み：
作品・美術館について、一部の例外を除いて基本的に展示替えがない中で、何度も来てもらうには工夫が必要。また離島という立地上、交通の便等から多くのお客様の集客は望めないなかで、いかに収支採算をとって活動を続けていけるかが常に課題です。

事業展望：
公益財団法人という枠組みの中でできないことも多いが、そのなかでも財団や各施設が今後も存続していけるよう新たな財源を確保する方法を事業部と経理とが一緒に考えること、またこの場所と美術館、作品が持っているポテンシャルを最大限発揮できるような運営の仕組みを考えていければ、この組織は次のフェーズに行き、さらにオリジナリティを持てるような気がしています。

給与制度：
年度の初めに上長と本人が話し合って決めた目標・実行項目を達成できているかに応じて、昇給や賞与がアップするしくみになっています。自分としては自分ができたかどうか、組織の役に立てたかどうかに直結するためわかりやすいと感じています。

評価制度：
規模も大きくない会社で、30代以下の若い世代が多い会社であるため、年功序列という印象はまだ感じられません。またさきほどの給与制度にもあるように、個人の成果に応じて給与が決まるため、どちらかというと実力主義だと思います。