いわゆる「モノづくり好き」には最高の環境だと思います。
――32歳の決断。モノづくりに携わるラストチャンスを求めて。
前職は、工業ガスのメーカーに勤めていました。半導体の製造工程などで使われる特殊なガスを製造していたのですが、ガスって気体じゃないですか。目には見えないし、形もないんですよね。もともと、モノづくりに携わる仕事がしたくって高専に行ったので、「製造」というジャンルでも、やっぱり形あるモノを作りたいという気持ちが強くなっていって。32歳の時に、転職するなら今を逃したら後は無いかもしれない、と思い、職業訓練校に通うことを決意。工作機械の使い方などイチから学び直しました。そんな中で、当社の生産部の人間と知り合うきっかけがあって、ちょうど採用をしているということだったので、応募をし、今に至っています。
――まさに技術者集団。一子相伝のモノづくり。
僕が入社したのは10年ほど前になるのですが、その頃は、まだまだ職人気質な社員が多くて。特に、製造に関しては、金属の板や塊の状態から、部品ひとつを作りだすといった完全自社生産をしていたので、業務の共有化が難しく、各セクションで一子相伝的に仕事を教えるというスタイルでした。「なんにも知らねぇやつが入ってきて」と、いわゆる昔気質な先輩もいましたね。なので、最初に困ったのはコミュニケーション。もちろん、優しく根気強く教えてくれる先輩もいましたが、そうでない先輩にどうやって認めてもらうか。ここで良いモノを作るんだ、というブレない心を持ち続けるのが大変な時期もありましたが、出来なかったことや、叱られた悔しさを忘れずに、がんばりましたね。今は、組織体制も変わり、人的リスクを減らすためのワークシェアリングも進んでいるので、僕が入社したころとはだいぶ違っています。なので、入社を考えている人も、安心してください(笑)。
――自由な発想でモノづくりを楽しめる人、お待ちしています。
今は生産部管理課で、主に濾過装置の受注生産に関わっています。生産管理や工場の維持管理といった業務に加えて、営業からの引き合いの窓口業務も行っています。これは、営業が顧客から頂いた要望を確認し、濾過装置の仕様を決めていくという仕事なのですが、本来は設計職に任せたい仕事でして。現在は専任の設計職が不在なので、濾過装置の製造に詳しい僕が兼任しています。当社の濾過装置は、基本機構はあるものの、それ以外はお客様の要望に応じたオーダーメイド。完成品の美しさ、仕上がりの良さを考えると、市販品は使わずにネジ一本から設計し、作っていくなんてこともあります。そういうこだわりって大事だと思うんです。そして、当社にはこだわりを発揮できる環境があります。もちろん、顧客要望を満たしていることや、コスト観点も大事な要素ではありますが、自由度は高いと思いますね。
それに、設計職の割には残業がかなり少ないのも特徴の一つ。業務管理の担当者が、全体の納期管理を行っているので、業務過多になることが無いんです。どんなに多くても月に40時間は超えませんね。通常時なら25時間も超えません。もし超えそうになったら「25時間超えるぞ!」「40時間超えるぞ!」とちょっとした騒ぎになって、すぐに調整が入ります(笑)。こういう体制があるからこそ、いいモノを作るぞというモチベーションが維持できたり、新しい発想が生まれたりといった状態でいられるのかなと思います。