大手生命保険会社を辞め、
何も決まっていない中でのスタート
創業者の森は、30代の前半、病にかかり弱った心の中を探るように、森氏は何度も「本当にやりたいことは何か」と自分に問いかけ続けた。たどりついた結論は、「会社を経営したい」。ひとまず会社を設立した。しかし、事業内容は一向に決まらない。悩みに悩んで右往左往しているうちに、もともとあった運用資金もあと2か月ほどで尽きる。コンサルティング、飲食店、オークションサイトなどやろうと思った事業はある。走り出しもした。しかし上手くいかない。そんな日々が続いたある日、高層ホテルの夜景が目に入った。オフィスビルは全フロアが煌々としているのに、ホテルの部屋の明かりはまばら。「そうだ。ここに在庫がある」。一休のビジネスモデルの誕生である。