まだ私が、創業前サラリーマンとして働いていたときの話ですが、企業の利益や存続のために従業員が犠牲になっていたり、顧客を不幸にしている、という会社をたくさん見てきました。なかでも不動産業界は、スマートフォンやインターネットが普及した現代でも、情報格差が甚だしく「三方良し」を実現できている企業が多いとは思えない業界でした。

 そこで、私たちは不動産事業で、「誰も犠牲にせずに社会のためになり継続できる事業」をやろうと思い立ちました。創業期、何百何千と同業他社がいる中で、唯一無二と言い切れる強みは無いに等しく、志だけで選んでもらえるほど甘くはありませんでした。有象無象の情報があるインターネットの中でいくら発信しても必要な人に情報を届けられず、苦しい時期が続きました。そのような苦しい状況の中で、「今最も助けを必要としている人は誰なのか？」を問い直し続け、現在取り組む『空き家流通』の事業に辿り着きました。当初、私達も土地勘のない地方の空き家処分の相談をいただき、本当に自分たちに解決できるのか、空き家所有者と同じように不安な気持ちを抱えていました。ですが、眼前で困っている空き家所有者のためにも私達が挑戦をしなければと発奮し、その気持ちを持って一つ一つのお仕事に丁寧に取り組むことで道は開け、ここまで続けてくることができました。

 何百もの取引を経る中で知識経験を少しずつ蓄え、私達の想いに共感してくれる仲間や取引先もできてきました。根深い空き家問題の解決には遠いものの、関わらせていただいたお客様からも「頼んで本当に良かった。」と言葉をいただけるようになったことは誇りに感じます。私達のサービスを必要としている人は日本全国にたくさんいます。そのためにも成長し、事業を更に拡大していく気持ちです。
空き家で困っている人や、普段の生活の中で不便や不満を感じている人はたくさんいます。問題が大きいほど解決は難しくなりますが、ビジネスとして取り組むからこそ、この営みを続けることができ、社会に良いインパクトを継続的に与えることができると考えています。
私達のミッションは、誰かの困りごとを事業で解決する方法を考え、得られた利益をまた他の問題解決に投資することで、より良い社会を築いていくことです。誰も犠牲にすることなく解決する方法を思い描き実現し続けていく、そんな在り方を貫いていきます。