1904年に國枝商店として創業したよーじやは、2024年に120年の節目を迎えました。「よーじや」という屋号は、創業当初の主力商品のひとつである楊枝(現在の歯ブラシ)から「ようじやさん」と地元の方々に呼ばれていたことに由来します。しかし、1990年代にあぶらとり紙ブームが起きてからは“あぶらとり紙のよーじや”に。地元の方々に親しまれていたよーじやは、観光の定番として以前とは異なるブランドとなっていきました。時代とともにあぶらとり紙がおみやげものの定番になる一方で、京都に住む人々にとって近くて遠い存在となっていったのです。
京都の観光業を取り巻く環境もまた、急激に変化しました。観光客の種類も変化し、インバウンドも大幅に増えました。京都自体が日本人にとって気軽に訪れることができる場所ではなくなりつつあり、またその影響は京都に住む人々にも及んでいます。こうした責任の一端は我々にもあると思っています。京都みやげの定番であるよーじやが、今までどおりの商いを続けることは果たして京都のためになるのか、葛藤の日々が続きました。
育ててもらった京都に貢献する。住む人も訪れる人もみんなが喜ぶ京都にする。それこそが、よーじやの代表としてやるべきことだと考えるようになりました。
これまで培ったよーじやブランドを、観光のお客さまだけでなく、地域のみなさまにとってもおなじみのブランドにしていくことはもちろん、本業以外でも京都に貢献できる企業でありたい。そのような想いを持って活動する企業であることをみなさまに知っていただきたく、今回のリブランディングを実施する運びとなりました。
長年使用してきたロゴマークの変更、新たなキャラクターの誕生は大きなチャレンジだと自負しておりますが、よーじやは本気で「おみやげの店」から「おなじみの店」へと変化しようとしていること。京都への想いを持ち活動しているということをみなさまに知って欲しい。そのように思うが故です。
長く愛される企業、ブランドになるようぶれずに活動して参ります。
今後とも、よーじやと「よじこ」をよろしくお願い申し上げます。
代表取締役社長 國枝昂