糖尿病と歯周病の関係
最近の研究では、口腔内環境の改善が全身疾患の予防になることが報告されています。
特に歯周病菌とメタボリックシンドロームとの深いかかわりは注目すべきところであり、
国内の35歳以上が85%の罹患率である歯周病を予防することには大きな意味があります。
九州大学病院口腔ケア・予防科の調査で、歯周病が糖尿病を引き起こす
可能性があることがわかり、国際歯科研究学会の雑誌にも掲載されました。
調査では、血糖値が正常だった対象者が、糖尿病の一歩手前である
「境界型」になる率 を、歯周病の有無で比較して調べています。
その結果
・中程度の歯周病がある人は、無い人よりも2.1倍
・重度の歯周病がある人は、無い人よりも3.1倍
の確率で「境界型」になりやすいという結果が出ています。
歯周病は主に細菌が歯と歯茎の隙間にたまって起こり、
進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまいます。
また、歯周病菌が血中に入り込むことで、
血糖値を下げるインスリンの障害になるとされています。