世の中変えていきたい!
と思う人、この指と~まれ!!
講演や研修で「あなたは自立していると思いますか?」と問いかけると、学生の場合、ほぼ
100%の人が「まだ出来ていないと思う」と答える。社会人になると半々くらいになる。
それはほとんどの人の自立観が自分の身の回りのことは自分でできる、いわゆる「身辺的
自立」と、自分の稼ぎで生計を立てている、いわゆる「経済的自立」であるからだろう。
それに対し、障害者の自立生活運動(IL)が打ち出してきた「自己選択」「自己決定」
「自己責任」をキーワードとする「介助(支援)」を受けながらの自立観を語るのが常套句
であるがここ数年は加えて「依存」を話してきた。 引用させていただいているのは東大の
安冨歩教授の著書「生きる技法」に書かれていた「自立とは依存することだ」「依存する
相手が増えるとき、人は自立する」「依存する相手が減るとき、人は従属する」「『助け
てください』と言えた時人はより自立する」の4フレーズ。 そして「あなたは『助けて
ください』と言えますか?」と問いかけるとほとんど手が上がらない。 障害者のIL運動
とは、どんな重度な障害があっても自分の住みたい所に住み、やりたいことに挑戦し、
成功も失敗もやり直しもでき、苦しいとき、辛い時は「助けて」と言える強さと、自分と
仲間を信じ切れる力を持ち、誰かの犠牲の上でしか成り立たないことはなくしていき、誰も
取り残されない平和な世の中をつくっていく活動なんだと、この活動を通して感じている。