障がい者の方が「自立して自分で暮らす」と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。
車椅子なしで歩いて、働いてお金を稼いで、家事をして、自分の力だけで生きていく。そんな姿を想像するかもしれません。
しかし、私たちは少し違う考えを持っています。今日どの服を着るか。どこに行くか。何をするか。何を食べるか。そのために、どんな福祉サービスを受けるべきか。自分で考えて、選択する。これこそ、私たちが思う、自立のカタチです。
自分で決めたという経験が、自信につながる。生きる喜びとなっていく。そんな、誰もが自由に暮らせる社会を目指しています。
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【地域で暮らすためのステップの場】
障がい者施設で暮らせば、身の回りのお世話はすべてしてもらえます。しかし、夕食のメニューも、お風呂に入る時間も、寝る時間も、すべて決められたもの。
ときに、“自由に決める”という人間の尊厳にもつながる経験が、奪われてしまうのです。
私たちのグループホームは、地域で自立した生活を送るためのステップの場。実際に、ホームを卒業し、一人暮らしをしている方も大勢いらっしゃいます。
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【利用者さんが、主体となって暮らす】
たとえば、食事。今日何を作るか、メニューやレシピを決めるのは利用者さん。どんな食材が必要か考えて、職員と一緒にスーパーへ。どの野菜にするか、お肉は何グラム買うかなども、職員と相談しながら自分で決めます。
実際に調理を行なうのは職員ですが、野菜の切り方、火加減、味付けなどは利用者さんに伝えてもらいながら作っていきます。掃除や洗濯にしたって同じこと。映画を見に行くときも同じです。私たちはこんな風に、利用者さんが主体的に暮らすサポートをしています。
良い支援が、良い職場環境を作っていく。良い職場環境が、良い支援につながっていく。そんな好循環を目指して、職員にとっても働きやすい職場環境を整えています。