<タンクローリーの先駆けを開発>
第二次世界大戦の頃、海兵だった初代は、海上で液体を運ぶタンカーを見て、思いつきました。陸上で液体を運搬するのはガラスの甕(かめ)。多くの甕が割れてしまっていた。だから陸上でも液体を運ぶタンクを開発し、自動車に搭載すれば、もっと多くの液体を一度に運べるのではないか、とビジネスチャンスを見出します。そうして日本で先駆けとなる日本液体運輸のタンクローリーが完成したのです。化学薬品の商社や問屋が増えてきた戦後のタイミングもあり、多くの依頼を獲得しました。そして2022年から、初代のひ孫である巽大輔が初代の想いを引き継いでいます。
-
<化学薬液を扱うパイオニアです>
私たち日本液体運輸(ニチエキ)は、化学薬品を中心とした多種多様な液体を運ぶ会社です。
3つの部門から成り、メイン事業はタンクローリーをつかって主に化学薬液の輸送を行なう「運輸部門」。そしてタンクローリーなどの設計や販売を手がける「車輛開発部」、薬液のリサイクル、リユースを担う「営業開発部」となっています。
3つの機能を持つ会社はほぼなく、タンクローリーの車輛保有数も日本随一です。
-
<社会のため責任をもって運びます>
2011年3月11日、東日本大震災のときです。関東でも余震が続く中、神奈川のとある工場に化学薬液を運びました。なぜ行ったのか。薬液がないと工場が稼働できないからです。そこで薬液を届けたドライバーは、「よく来てくれた!ありがとう!」と工場の方から大歓声を浴びました。その後も「あのときのニチエキさん!」と呼ばれています。
当時、私たちが保有するタンクローリーを自衛隊に提供したこともあります。社会のため責任をもって仕事をする、ほんの一場面です。