「志望動機がない…」と悩む就活生は少なくありません。かくいう自分も、その一人でした。
私は23卒ですが、就活を始めたてのときに志望動機が全く思い浮かばず手が止まってしまうことが多々ありました。悩んだ挙句にネットで「志望動機 ネタ」なんて調べたことも…。ネタを探しても自分に活かせるわけもなく、堂々巡りする日々。
なぜ志望動機を書けなかったのか考えてみると、事前準備がしっかりできていなかったからに他なりません。自己分析、業界研究を疎かにしてしまったことで、なかなか明確な志望動機が浮かんでこなかったのです。
そこから猛省。自己分析と業界・企業研究をもう一度やり直すことで就活軸を明確にすると志望動機はすらすら書けるようになりました。自分の体験からも、事前準備として自己分析や企業研究といった土台を固めることがとても重要なのだなと学びました。
そこでこの記事では、志望動機を書く前に何をするべきなのか、どのような手順で進めればいいのか、また志望動機の書き方のポイントをご紹介します。焦らずに事前準備をしっかりしておけば志望動機は難しくありません。この記事が皆さんの就活で少しでもお役に立てばうれしいです。
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- 志望動機がないと感じる原因
- 志望動機がない人がやるべきこと
- 志望動機がない場合の自己分析の進め方・やり方
- 志望動機がない場合の企業研究/業界研究のやり方・進め方
- 志望動機がないときに注意すること
- 志望動機がないときの書き方とポイント
- 貴社・御社の使い分け
- 求められる志望動機とは
- 志望動機がないときの作成には『エンゲージ 会社の評判』を活用しよう!
- まとめ
志望動機がないと感じる原因
「志望動機がないなあ」「志望動機が思い浮かばないな」と感じている就活生は少なくないはずです。どうして志望動機がないと感じてしまうのか、よくある原因をご紹介します。当てはまっていると感じた人はもう一度見直してみましょう。
自己分析が不十分
志望動機を作成する前には「自己分析」によって、今後やりたいことやなりたい自分について見つめなおすことが大切です。この自己分析が不十分な場合は志望動機を書こうとしても具体性に欠けてしまい、説得力のある志望動機が書けなくなってしまいます。
たとえば、自分史年表を作成しても中三の時を振り返って「部活を頑張った」とだけ書いても本質は振り返れず、自己分析は不十分です。
- なぜ頑張ったのか?
→仲間がいたから
- なぜ仲間がいると頑張れたのか?
→仲間と自分を比較すると、自分の足りない部分が見えて練習すべきことが明確になったから
- すべきことが明確だと、なぜ頑張れたのか?
→できない部分を強化していたので無駄な努力にならず、成長が目に見えてわかったから。きつかったけど、成長することが楽しかった。
<ここから分かる自分>
仲間と一緒に成長できる環境。ぬるい環境に身を置くよりも、成長環境に身を置いて自分を高めることが好き。
このように深く掘っていくと、自分の軸のようなものが見えてきます。限界まで「なぜ」を繰り返して振り返りましょう。この作業を繰り返すことで、自分はどんな軸(考え方)を持っているのか、企業選びにおいてはどんな軸があるのかが見えてきます。
企業研究/業界研究が不十分
企業研究・業界研究においても、上記の自己分析と同じことが言えます。しっかりと調べて情報を得ていなければ、説得力のある具体的なことは書きづらいでしょう。
たとえば、ホームページなどに記載されている企業の概要を確認しただけでは企業研究は不十分です。もちろん企業研究はここまでやればOKというゴールはありません。しかし、「なぜ競合企業ではなく、その企業なのか」を言えるくらいに研究したほうが良いでしょう。
たとえば、業界1位の企業よりも業界2位の企業のほうがチャレンジ精神があるかもしれません。自分のタイプ的に保守的な企業よりもチャレンジしていくほうがあっているならば、業界2位の企業のほうがフィットするだろう。このようなことが企業研究から分かると良いでしょう。
私が就活をしていたときの企業研究のゴールは「同業他社との違いを説明できること」でした。明確に違いが分かれば、どちらが魅力的なのか、またその理由も分かります。逆に同業他社との違いが分からなければ、いつまで経っても志望動機が固まりません。
企業のホームページやさまざまなサイトを活用して、同業他社の商品やサービスと比較してみましょう。また口コミサイトもオススメです。先輩社員の口コミから企業のカルチャーや強みなどを理解することで、企業理解が深まります。HPに載っている情報だけではなく、色んな手段を使って情報収集してみるのがオススメです。その企業の強みを見出すことができたら、「なぜ同業他社ではなく、この企業を志望したのか」が明確になります。
なんとなく企業を選んでいる
自己分析や業界研究、企業研究といった土台がきちんと出来ていない場合、就活の軸が定まらないため「なんとなく自分に合いそう」「なんとなく良さそう」など曖昧に応募企業を決めることになってしまいます。
私も就活始めたての頃は、就活サイトのランキングをみてよさそうなところに応募したこともありました。しかしこれでは志望動機は書けないのは当たり前ですよね。有名だから、ランキング上位の企業だからなんか良さそうだった…これ以上の志望動機が出てきません。こういう状態で就活を進めると選考が進むにつれ、自分の首を絞めていくことになりかねません。
就活の時間は有限です。就活が進んできたときにやり方の間違いに気づくと、エントリーできる企業も減ってしまう可能性もあります。気になった企業は片っ端から応募するのではなく、応募前に企業研究をしっかりおこない自分の就活軸と照らし合わせましょう。企業と自分との接点が見いだせないと、「入社後にミスマッチだった…」なんてことにもなり兼ねません。
志望動機がない人がやるべきこと
自己分析
就職活動で最も初めにやるべきことであり、最も重要な作業と言えるのが自己分析です。自己分析とは、自分の過去を振り返り、強みや弱みなど特徴を知るためにこれまでの経験から価値観などを整理することです。
これまでにどのような経験をし、そのときの感情はどうだったのかを振り返ることで自分の価値観に気づけます。今まで経験した出来事に対しどのような行動を取ってきたのか、興味を持ったことは何だったかなどを振り返れば「自分の強みや弱み」「何が向いているか」など価値観を知るきっかけになるでしょう。
私は自己分析一周目では、自分史年表を作成しても「この時期は部活を頑張った」程度の振り返りしかしていませんでした。結果、自分がどんな考え方を大切にしているのか、譲れないポイントはどこなのか、軸が全然見えませんでした。
前述したようになぜ頑張れたのか、頑張れた要素が見つかったら、それが自分にとってなぜ大切なのか考える。それぞれのエピソードについて「なぜ?なぜ?」と深堀していくことで自分の本当の姿が見えてきます。限界までそのエピソードを深堀し、自分と向き合ってみましょう。
自己分析をやればやるほど自分が良くわからなくなってきた…と感じることもあるでしょう。しかし、ここが頑張りどころです。自己分析がしっかりできれば、その後の企業選びやエントリーシート、面接は自信をもって進められるようになるはずです。
企業研究/業界研究
続いて業界研究を行ないます。業界研究とは、自分の志望業界を決めるために、様々な業界について調べることを指します。きっかけはどんな些細なことでも構いません。まずは興味のある業界について調べてみましょう!ただ、一つ危険なのは自分の知っている業界だけを調べることです。
私は就活を始めたてのころ、自分が勝手に楽しそう、キラキラしていそうとイメージしていた業界の説明会ばかり出席していました。しかし、先輩の助言からさまざまな業界の説明会を聞いてみると、自分にはどんな仕事が向いているのかが具体的に見えるようになりました。
就活を始める段階では、知らない業界がたくさんあります。そのなかに自分に合っている業界がある可能性も高いので、初めは選り好みせず、さまざまな業界を比較することをおすすめします。
志望動機がない場合の自己分析の進め方・やり方
自己分析は、正しく進めることで効果が高まります。先ほどまでの記事の中で、自己分析が甘かったかな…と思った方は、ぜひ以下のやり方で自己分析してみてください。
1.自分史作成
自分史とは、幼いころから今に至るまでに経験した出来事を年表にように書き出して、振り返る日記のようなものです。
目的は大きく2点あります。
- 企業選びの軸を設定するため
- 面接官に自分のことを伝えられるようにするため
2.エピソードに対して『なぜ』を繰り返す
次に起きた出来事に対して、「なぜ」と問いかけましょう。
- 「なぜそれが良い思い出として印象に残っているのか?」
- 「なぜそのような行動をしたのか」
- 「なぜそれに対して嫌だと感じたのか?」
など、出来事に対してとにかく「なぜ」と繰り返し問いかけます。
3.どう感じたかを書き出す
1・2のエピソードと状況になったときにどんな行動をしたのか、それはどんな考えによるものか、思考の過程を書いてみてください。
4.結果どうなったかを書き出す(変化)
良い出来事なら
- その出来事を通してその後の自分にどのような変化があったのか?
- 嫌な出来事ならどのようにそれを乗り越えたのか?
- それをきっかけとして性格や考え方に変化があったのか?
など結果的に大きな何かが変わらなくとも書き出してみましょう。自分でも気が付かなかった長所やアピールポイントにつながる場合があります。
5.就活軸を明確にする
昔の出来事を深掘ってみると、自分の意外な性格や、長所が見えてくると思います。自分に向き合って、自分のことをきちんと理解することで「向いていること」「譲れない点」が見えてくると思います。
▼合わせて読みたい!
自己分析シートで就活攻略!自分だけの強みを見つけよう - エンゲージ 会社の評判
志望動機がない場合の企業研究/業界研究のやり方・進め方
1.【5W1H】まずは気になる業界
みなさんは「5W1H」の意味はご存じでしょうか?
- When
- Where
- Who
- What
- Why
- How
の頭文字のことです。文章を正確に伝える基本で、こちらは企業研究にも応用できます。
たとえば『(株)エン・ジャパン』を例にあげるとこのような感じです。
What:なにを
- どんなサービスを提供している?
転職サイト「エン転職」。人を採用したい企業と、仕事を探している求職者のマッチングサービスを提供している。具体的には、人を採用したいと考える企業の求人情報(広告)をエン転職に掲載。転職を考えている求職者がエン転職上で求人を探せるような仕組み。採用が決まれば、企業、求職者双方にとってメリットがある。
When:いつ
- その企業のサービスはいつ売れる?
→人を採用したいと考えている企業が採用活動をはじめる段階でエン転職の求人広告枠を販売する。
Who:だれが、だれに
- 会社の正式名称は?
→エン転職を運営するエン・ジャパン
- 対象となるお客様は企業?法人?
→採用活動に困っている法人企業
Where:どこで
- どこでサービスを提供している?
→自社サイト「エン転職」の広告枠
why:なぜ
- なぜそのような事業を展開しているのか?
→採用で困っている企業と仕事探しをしている人をマッチングさせることで、会社を成長させ、世の中を良くしていくため。また求職者に対しては良い部分だけではなく、仕事の厳しいところも記載する正直・詳細な求人原稿を提供することで、ミスマッチを防ぎ、入社後の活躍を実現するため。
このように気になっている業界の企業をひとつ調べてみましょう。
2.ライバル企業と比較
その次に気になっていた業界の中でも、自分が調べた企業以外の企業を5W1Hにあてはめて調べてみましょう。それぞれの企業の特色や大々的にうたっていない強みにも気が付くかもしれません。
3.関連のある別業界を研究
同じ職種でも業界ごとに比べることで特徴が鮮明になり、自分にとって働きやすい会社の条件が探しやすくなります。また同じ業界の中でも業種によって特徴があり、求められている人物像にも差がわかることもあるでしょう。
4.ノートに情報をまとめる
1~3で調べた大まかな情報をノートにまとめていきます。その中でも興味がわいた企業に関しては、口コミサイトなどでも情報を集めましょう。口コミサイトは、企業のホームページと異なり、社員の方(元社員の方)の生の声が聞けるためよりリアルを知ることが出来ます。
▼合わせて読みたい!
就活における企業研究とは?選考を突破するために必要なこと - エンゲージ 会社の評判
業界研究とは?就活で遠回りしないためにやるべきこと|手順も詳しく解説! - エンゲージ 会社の評判
志望動機がないときに注意すること
就活中は少しでも自分をよく見せたいと思うもの。経歴や経験に自信がない、何か大きな功績がなければ…と考える就活生の中には嘘をついてしまう人もいるかもしれません。ここでは就活中に嘘をつくと、どのようなデメリットがあるのかなどについて解説します。
作り話はNG
自分が全く経験していない作り話、ネット上の例文を丸ごとコピー、なんてことはもちろんNGです。面接中に志望動機を深ぼられてしまい、答えられずパニックになってしまうというリスクがあります。さらに、それよりも大きなデメリットとして「入社後のミスマッチ」が起きる可能性が大きいです。入社後のミスマッチは、企業・就活生の両者にとって苦しいものです。
志望動機がないときの書き方とポイント
私が就活をしていたとき、志望動機の構成をPREP(プレップ)法を用いて書いていました。PREP(プレップ)法とは、結論・理由・具体例・結論の流れで伝える方法です。メリットは、短時間で(簡潔に)わかりやすく伝えられる点です。
PREPとは各単語の頭文字で、
P=Point…結論
R=Reason…理由
E=Example…具体例、事例
P=Point…結論を繰り返す、まとめる
プレゼンやビジネス文書を作成に用いられる、文章構成の手法です。PREP法の文章作成に慣れてくると、論理的な構成の文章を簡単に作成できるようになります。
結論ファースト
就活をしていく中で一度は耳にするであろう「結論ファースト」
これはその名の通り「結論から話はじめる」ことを指しています。なぜこの言葉を就活で耳にするかというと、短時間でしっかりと話や自身のことを理解して評価してもらうためには、何が言いたいのかがはっきりしているべきだからなのです。企業側が1人の就活生にかけられる時間は限られています。(就活生側もしかり)
きっかけや理由は具体的に書く
将来こうなりたいという目標や過去の体験などをきっかけにするのもよいでしょう。きっかけは、自身の過去エピソードを交えながら書くとより具体性が増します。きっかけとなる「なぜ」の部分が具体的だと、志望動機の説得力が増します。
どのように活躍(貢献)
自分がやりたい業務内容や事業を志望動機に盛り込むことで企業研究をきっかりおこない、理解していることのアピールになります。また、入社後にどのように活躍したいかを述べることで、面接官も実際に働いている姿を想像しやすくなります。
自己分析・企業研究をしっかりおこない、「企業と自分の接点が見いだせている」と感じてもらえれば、企業側からしてもミスマッチのリスクが少なくなります。
貴社・御社の使い分け
「御社(おんしゃ)」と「貴社(きしゃ)」の使い分けの方法は明確で「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉として使います。取引先との商談など、直接会って口頭で相手の会社を指す時には「御社」のほうを使います。「貴社」も御社と同じく相手の会社を敬う言葉ですが、文書や手紙・メールで書く時に使います。
求められる志望動機とは
志望企業にだけ当てはまる内容
応募先企業ならではの強みを挙げて、自分の興味関心やキャリアビジョンと合致していることを伝えましょう。
論理的で読みやすい内容
企業側は一日に何百何千もの志望動機を見ているかもしれません。就活生1人にかけられる時間は限られており、さっと目を通したときに理解してもらうことはとても重要です。構造としては、結論を述べ、次にその理由と根拠となるデータを挙げましょう。
▼合わせて読みたい!
就活における志望動機のキホン|突破するには何が必要? - エンゲージ 会社の評判
志望動機がないときの作成には『エンゲージ 会社の評判』を活用しよう!
そもそも『エンゲージ 会社の評判』とは、主に「エン転職」などの人材サービスを手がける、エン・ジャパンが運営している口コミサイトです。各企業で現在も勤務している社員や、以前働いたことのある元社員からの評判が集まる口コミプラットフォームで、掲載数は2,000万件以上。年間5,000万ユーザーを誇る、日本でも最大クラスのサイトです。
自己PR作成にあたり、志望企業がどんな人材を求めているのかを知ることや、そもそも志望企業自分とマッチしているのかという点も重要です。『エンゲージ 会社の評判』の情報や口コミを参考にすることで就職活動を効率的に進めることができます!
また『エンゲージ 会社の評判』では、投稿された口コミのほか、さまざまな数値データを確認することも可能。例えば職種別・年齢別の平均年収や、利用者などから集めた情報より集計した総合評価点・事業の成長性・社風・従業員満足度など。あらゆる面の評価を数字で可視化し、入社後のギャップを軽減するサービスを提供しています。自己PR作成にはもちろん、就職活動のあらゆる場面でタメになります!
まとめ
「志望動機がない…」と壁にぶつかることはよくあります。私も就活しているとき同じでした。だからこそ伝えたいのが、「自己分析」と「企業研究」の重要性です。
ここを疎かにしてしまうと志望する理由が薄くなってしまいます。だからまずは自己分析して、自分の就活の軸を明確にしましょう。そうすれば、自分の価値観に合う企業がおのずと見つかるはず。何を基準に企業を探せばいいか見えてくる。たとえば、20代で早く成長したいという価値観をもっているのであれば、成長できる環境に身を置くのが一番ですよね。価値観が合う企業が見つかれば、志望動機も書きやすくなると思います。
もちろん私も就活をしていたので、内定を獲得するまでの大変さ、またラクをしたい気持ちになるのも分かります。しかし、就職活動というのは今後の人生に大きく関わってくるもの。より充実した人生を歩むためにも自分と向き合ってみましょう。
自己分析と業界・企業研究をもう一度見直すことで就活軸をみつけて、それに合う企業を探す。これさえしっかりやれば志望動機は見つかるはずです。地道に頑張って納得した状態で内定を獲得してほしいと思います。皆さんの就活を応援しています。
企業の口コミを確認して就活で活用!入社後のミスマッチも防げます!
就活のあらゆるシーンで口コミは活用できます!
- 企業評価を参考に、人事の目に留まるエントリーシート作成
- 先輩社員の口コミを元に、セミナーや面接で質問
- 気になる企業比較で、志望企業の強みと弱み分析
- 入社1年目の先輩社員の口コミチェックで、入社後をイメージ
※自社調べ(2024年3月時点 口コミ掲載数・口コミ掲載企業数)