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高卒で就職は有利?メリットやデメリットなどを徹底解説

高校卒業後は就職したいと考えているけど、迷っている、後悔しないか不安を感じている、という人は多いのではないでしょうか。高校卒業後の進路は人生の大きなターニングポイントであり慎重になるのは当たり前のことだと思います。

現在、高校生の8割程度が進学という進路を選択しているということもあり、高卒で就職することに不安を感じることもあるでしょう。そこで、この記事では、進路別のメリットやデメリットに加えて高卒就職を検討するうえで知っておきたいことを徹底解説していますので、進路の判断材料としてぜひ参考にしてみてください。

 

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高卒でも正社員になれる?超売り手市場な高校生の就職の現状

文部科学省「令和5年3月高等学校卒業者の就職状況(令和5年3月末現在)に関する調査について」のデータより、高等学校卒業者の就職率は98.0%であるということがわかりました。つまり、就職を希望するほとんどの高校生が就職に成功していると言えます。

 

また、厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(9月末現在)」のデータから、求人数は約46万5千人であるのに対して、求職者数は約12万3千人であり、求人倍率が3.79倍であるということがわかります。つまり、現在の高卒就職市場は高卒求職者の需要が非常に高く、「超売り手市場」であると考えられます。

高卒後の進路別メリットとデメリット

高卒就職が自分にとって正しい選択かを考えるためには、他の選択肢と比較るという方法もあります。そこで、高卒で就職するメリットとデメリットに加えて、進路別のメリットとデメリットをご紹介します。自分の進路を比較、検討する上での参考にしてみてください。高校卒業後の進路としては下記4点をご紹介しています。

  • 就職する
  • 大学に進学する
  • 専門学校に進学する
  • フリーターになる
就職するメリット・デメリット

【メリット】

  • 学校の支援で内定を得やすい
  • 進学費用が掛からない
  • 10代から自立できる

高卒で就職する場合は、大卒で就職する場合とかなりシステムが異なり、学校の手厚いサポートのもと就職活動を行うことができます。また、大学へと進学する場合、国公立であれば約250万円、私立であれば約450万円の進学費用が掛かります。

しかし、就職を選択した場合、こういった進学費用をカットできる上に、大学に通っていた場合の4年間に収入を得ることができます。早くから社会人として経験を積むことで10代のうちから自立することにもつながります。

【デメリット】

  • 就職先が絞られる
  • 生涯年収が大卒より少ない傾向にある

求人をしている企業には応募条件に「大学を卒業していること」が含まれていることも少なくありません。そのため、大卒の場合よりも就職先が絞られてしまうといったこともあります。

また、進学費用をカットすることができませんが、最終的な生涯年収を比較したとき、大卒よりも少なくなりやすいという傾向があります。具体的な生涯年収の比較データについては「高卒と大卒はどう違う?生涯年収や初任給を比較」で解説しています。

大学に進学するメリット・デメリット

【メリット】

  • 生涯年収が高い傾向がある
  • 就職先の選択肢が多い
  • 幅広い学問を学ぶことができる

大学に進学した場合、他の進路を選択した場合と比較して生涯年収が高い傾向にあります。具体的な数値については「高卒と大卒はどう違う?生涯年収や初任給を比較」で解説しています。また、「大学を卒業していること」が条件の企業が多いことから、就職先の選択肢が多いと言えます。それに加えて、幅広い学問を学ぶことができるため、その先の進路も幅広い選択肢の中から選択することができます。

【デメリット】

  • 進学費用が掛かる
  • 学校を通さずに、自分で就職先への応募や手続きなどを行うケースが多い

大学へと進学する場合、国公立であれば4年間で約250万円、私立であれば約450万円の進学費用が掛かります。入学時までにお金が用意できていなくても、奨学金制度を活用することで、大学に通うことは可能ですが、卒業後に自分でお金を返還することになります。

また、高卒で就職する場合は学校を通して就職先へ応募できたり、手続きをしてくれたり、と手厚いサポートを受けることができますが、大学生は就職活動の大半を自分で取り組むこととなります。

また、高卒で就職する場合、学校のサポートで就職する際は1~2社への応募となりますが、大学生の就職活動では、場合によっては10~40社ほどに応募するケースが大半なため、労力と時間がかかります。

専門学校に進学するメリット・デメリット

【メリット】

  • 実践的な知識を学ぶことができる。
  • 資格を多く取得することができる
  • 特定の分野において就職が有利となる。

専門学校とは、ある分野に関して特化した内容を学ぶ学校のことであり、その分野において実践的な知識を学ぶことができます。また、カリキュラムの中に資格をとるための課程が組み込まれていることが多く、資格を多数取得することができます。

そのことから、特定の分野において就職が非常に有利であり、場合によっては、専門学校を卒業していることが就職条件となっている職業もあります。そのため、高校生のうちから、なりたい職業が決まっている場合は、専門学校で学ぶという選択を考慮するとよいでしょう。

【デメリット】

  • 進学費用が掛かる
  • 就職先が絞られ、入学後の進路変更が難しい

専門学校も進学するためには、進学費用が掛かるとされています。しかし、分野にもよりますが、専門学校は2年制であることが多いため、大学に進学する場合と比べて、半分ほどの学費になる傾向にあります。

一方、学歴については、専門学校を卒業しても、大学を卒業したことにはならないため、応募条件が「大学を卒業していること」となっている企業には就職することができません。そのため、通っているうちにやっぱり別の分野に就職したいと思っても、軌道修正が難しいケースが存在します。

フリーターになるメリット・デメリット

【メリット】

  • 自分の好きな時間、日程に働くことができる
  • 仕事の責任範囲が狭い傾向にある

アルバイトで働く場合、勤務形態としてシフト制を採用している企業が多いため、自分の好きな時間、日程に働くことができます。また、アルバイトとして一定期間働いた後、正社員に昇格できるケースもあります。

【デメリット】

  • 正社員の場合よりも給料が少ない傾向にある
  • 収入が安定しないことが多い

アルバイトで働く場合、勤務形態がシフト制であることから月の収入が一定ではないため、安定しないケースが大半です。また、正社員のようにボーナスが支給されることは、ほぼないため、正社員と比べて収入が低い傾向にあります。

高卒と大卒はどう違う?生涯年収や初任給を比較

高卒で就職する際のデメリットとして、大卒と比較した場合の生涯年収を挙げましたが、実際に高卒と大卒の生涯年収にはどの程度の差があるのでしょうか。また、高卒の場合と大卒の場合で、初任給にも差があると言われていますが、その差はどれくらいなのでしょうか。これらの疑問を実際のデータを基に解説します。

 

【高卒と大卒の生涯年収の差】

独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023 ―労働統計加工指標集―」のデータによると、
高卒男性の生涯賃金は平均で「約2億円」、大卒男性の生涯賃金は平均で「約2億5千万円」となっており、
高卒女性の生涯賃金は平均で「約1億5千万円」、大卒女性の生涯賃金は平均で「約2億円」となっています。

 

このことから、高卒よりも大卒の方が平均の生涯賃金が約5千万円高いと言えます。これらは、あくまで平均した数値であるため、一概に、高卒よりも大卒の方が高いとは言えません。大卒の場合よりも、高卒の場合の方が高いケースもあります。しかし、傾向としてみた場合、高卒よりも大卒のほうが高いと言えるでしょう。


【高卒と大卒の初任給の差】

東京労働局「令和5年3月 新規学校卒業者の求人初任給調査結果」  のデータによると、令和5年における高卒の初任給平均は「約18万3千3百円」であるのに対して、大卒の初任給平均は「約21万2千5百円」であることがわかります。このことから、高卒の場合と大卒の場合で、初任給に約3万円の差があると考えられます。

 

高卒で就職する場合におすすめの就職先6選

高卒で就職する場合、どういった就職先や職種があるのでしょうか。ここでは高卒の方の就職先として人気な職種や業界を6つご紹介します。ぜひ就職先を検討する際の参考にしてみてください。

【高卒で就職する場合におすすめの就職先】

  1. 公務員
  2. 建築
  3. IT業界
  4. 福祉、介護
  5. 飲食業界
  6. 宿泊業界
1.公務員

まず、一つ目にご紹介するのが「公務員」です。

公務員になるためには「公務員試験」を受験する必要があります。ですが、試験の中には高卒者を対象とした試験もあり、高校卒業レベルの勉強ができれば合格することが可能であるとされています。大卒で公務員になる場合よりも試験の難易度が低いため、対策の負担は少ないですが、大卒の場合よりも枠が狭いため、倍率が高くなってしまうことには注意が必要です。

2.建築、製造業

二つ目にご紹介するのが「建築、製造業」です。

「建築、製造業」などの職人は、建物を造るためにさまざまなスキルを身に着けていくことが求められますが、その中で学歴は不問であることほとんどです。企業によっては仕事をしながら資格を取得するための支援が受けられることもあります。

3.IT業界

三つ目にご紹介するのが「IT業界」です。

「IT業界」の需要は今現在も増え続けており、技術が重視される業界であるため、学歴はそこまで重視されていません。また、収入の面においても高卒と大卒との間に大きな差はなく、技術で評価がされる世界であると言えます。未経験だったとしても、研修やトレーニングを提供する企業が多く、入社してからスキルを見に付けていくことも可能です。

4.福祉、介護職

四つ目にご紹介するのが「福祉、介護職」です。

「福祉、介護職」として働くためには介護資格をとる必要がありますが、介護資格の受験資格には学歴は不問とされています。介護職として3年以上の実務経験を積み、実務者研修を受講することで、技術や知識を学ぶことができます。少子高齢化の進行により人手不足で需要が高く、直接人の役に立てる仕事であるため、やりがいを感じやすい職業です。

5.飲食業界

五つ目にご紹介するのが「飲食業界」です。

「飲食業界」は全国で募集がされており、学歴、経験ともに不問であることが多いです。努力次第では店長やマネージャーへ昇進することも期待できます。「飲食業界」には「カフェ」や「ファミレス」、「居酒屋」などさまざまなジャンルがあり、それによって給与や仕事内容は異なります。

6.宿泊業界

六つ目にご紹介するのが「宿泊業界」です。

「宿泊業界」は学歴よりも人柄や気配りができるかどうかの方が重視される場合が多いです。また、「宿泊業界」はさまざまな部門があり、フロント、ハウスピーキング、レストランサービスなど、幅広いキャリアパスを選択することができます。接客などを通してホスピタリティスキルが向上するため、他の職業でも生かしやすいスキルを身に着けることが可能です。

高校生の就職スケジュール

高校を卒業したら就職したいけれど、いつ就職活動を始めればいいのか、どのように就活準備をしていけばいいのかわからなくて不安ということはありませんか。ここでは、簡単に高校生の就職スケジュールをご紹介します。

 

【4月~6月】本格的に就職準備が始まる。
【7月1日】求人票が公開される。
【夏休み期間】職場見学、三者面談、面接練習をする
【9月5日】応募書類の提出が開始
【9月16日】採用試験開始
【10月1日】2社までの複数応募が可能になる

 

学校斡旋と自己開拓どっちがいいの?就職の進め方と抑えるべきルール

高卒で就職する場合、学校を通して就職活動を行う「学校斡旋」を選択するケースが大半です。しかし、「学校斡旋」で就職活動を行う場合、定められているルールも多いため、ルールに縛られず、自由に就職活動を進めたいという場合は「自己開拓」というルートを選択することもできます。

ここでは、「学校斡旋」で定められているルールや、「自己開拓」の進め方などを解説します。

 

学校斡旋とは?高校生が就職活動で抑えるべきルール

「学校斡旋」とは通っている学校を通して就職活動を行うことです。学校にある求人情報の中から就職したい企業を選択し、学校推薦という形で採用試験を受けます。「学校斡旋」で就職活動を行う場合、厳密なルールーに則って進めていく必要があり、その中でも、特に知っておく必要のあるルールの一つとして「一人一社制」というルールが挙げられます。

 

「一人一社制」とは応募書類の提出が開始される9月5日から一定期間は、生徒1人につき1社までしか応募することができないというルールです。ここで内定をもらった場合はそこで就職活動は終了し、内定辞退はほとんどありません。しかし、9月の応募で内定がもらえなかった場合などは、10月から2社までの応募が可能となります。このルールは地域によって細かい日程などが異なる場合もあるため、自分の地域のルールを事前に調べておくことをおすすめします。

 

自己開拓とは?自分で就活を進める方法

学校を通して就職活動を行う「学校斡旋」ではなく、もっと自由に就職活動を進めたい場合、「自己開拓」というルートを選択することも可能です。「自己開拓」は「学校斡旋」の場合に定められたルールに縛られず、自分で自由に就職活動を進めていくことができます。

 

企業のWebサイトや、就職イベントなどを通して、自分で就職先を探し、応募条件を満たしている就職先に応募をします。そのため、高校に届いている求人の中から選ぶよりも、幅広い選択肢の中から選択することができます。また、「自己開拓」の場合、「学校斡旋」のルールである「一人一社制」に縛られることがないため、複数の企業に応募することができます。

 

高卒就職が成功するポイントは?

ここまで、高卒で就職する場合の実態などを紹介してきましたが、ここでは、高卒就職が成功するポイントについて解説していきます。ぜひ、就職活動を進めていく上での参考にしてみてください。

【高卒就職が成功するポイント】

  1. 資格を取っておく
  2. 自己分析をする
  3. これからの成長ややる気をアピールする
1.資格を取っておく

高卒就職が成功するポイントとしてまず紹介するのが「資格を取っておく」ことです。

自分がなりたいと考えている職業に関連する資格をとっておくと、就職で有利になる可能性があります。たとえ、実務に直接関わりがないものや、簡単で基礎的なものであっても、資格をとっておくことで、その分野への関心や努力を証明するものとなります。自分のなりたい職種に役立つ資格はなにかを調べてみるといいでしょう。

 

2.自己分析をする

高卒就職が成功するポイントとして次に紹介するのが「自己分析をする」ことです。

「自己分析」とは自分の今までの人生の経験や価値観を分析することで自分を深く理解することです。「自己分析」をしておくことで、面接の際に、自分のことを聞かれてもスムーズに回答することができるようになります。

「自己分析」をする利点は、それだけではなく、「自分のやりたいことはなにか」「何に対して自分は高いモチベーションを発揮できるのか」を把握しておくことで、後悔しない進路や就職先を選択できるようになり、就職活動を成功させることにつながります。下記では、自己分析しておくとよい簡単な項目をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

【自己分析をしておくとよいこと】

  • 高校生活で一番力をいれたことは?
  • やりがいを感じた経験やモチベーションが高まった経験は?それはなぜだと思う?
  • 自分の長所・短所はどこだと思う?
  • 将来どんな人になりたい?どんな人生を送っていたい?
3.これからの成長率とやる気をアピールする

高卒就職が成功するためのポイント3つ目は「これからの成長率とやる気をアピールする」です。これは、企業に応募して選考が始まったあとに活用できるポイントです。就職活動の際には、採用してもらうために、自分のことをアピールしなくてはならない場面があります。そこで、特にアピールするべき項目としてあげられるのが、「これからの成長率とやる気」です。

 

高校生である皆さんの一番の武器は「若さ」であり、企業はあなたがいまどんな能力を持っているかよりも、これからどんな能力を身に着けていってくれるのか、に期待をしています。そのため、「自分は今までどのように成長してきたのか」「それを企業でも発揮することができるのか」「今までどのようなことにやる気を感じてきたのか」「その企業でどう活躍していきたいと考えているのか」といったやる気を語ることで、あなたが企業で活躍する姿を相手にイメージさせることができます。

まとめ

ここまで、高卒就職を検討する上で、知っておくべき様々な情報をご紹介しました。
高等学校卒業者の就職率は98.0%であり、求人倍率が3.79倍であるということから、現在の高卒就職市場は「超売り手市場」であると考えられます。それに伴うメリットとデメリットをほかの進路と比較した上で後悔のない選択ができるように、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

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