昔はインターンシップがまだメジャーではなく、一部の学生が参加するものというイメージでしたが、最近では幅広い業界・企業で実施されていて、参加する学生は年々増えています。このインターンシップ、就活を始めたばかりの方だと、よくわからないものに映るかもしれません。「どんな制度で、何をするのだろう?」「そもそも就活にどんなメリットがあるの?」「参加しないと内定をもらえないの?」と考える人もいらっしゃるでしょう。
また、「インターンシップは内定を取るために参加すべき」と聞いたことがある方もいるはずです。もちろん、そういった目的で参加される人もいるかもしれません。しかし、それ以上に自分の就活の軸を明確にでき、あらゆる企業の選考で活かせるメリットがあります。
就活の軸を早期に明確化できれば、ブレることなく、自分の価値観に合う業界・会社を選び、納得のいく就活が進められるはず。つまりインターンシップは、自分の就活を前に進めてくれるものと考えることができます。インターンシップを理解し、積極的に活用し、納得のいく就活をしてほしい。それが私たちの考えです。
そこで、この記事では「インターンシップとは何か?」といった基本的なことから、参加するメリット、会社を選ぶポイント、参加に向けてのアドバイス、参加後にやるべきことなどをまとめて解説しています。この記事をみてインターンシップに参加し、納得のいく就活を送っていただけたら幸いです。
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- インターンシップとは
- インターンシップの目的
- インターンシップの種類・内容
- インターンシップに参加するメリット
- インターンシップ先はどう決めればよい?
- インターンシップに参加することになったら意識すべきこと
- インターンシップ参加後にやるべきこと
- まとめ
インターンシップとは
インターンシップは、学生が実際に企業で仕事を経験できる“就業体験”のことを指します。社会人として働く前に企業で就業体験ができる制度です。といっても、どの企業でも就業体験ができるものではありません。インターンシップの機会を提供している企業に参加する形になります。
実施内容も会社によって様々。個人情報などの機密情報を取り扱っている企業も多いため、なかには就業体験ではなく、その企業の事業内容や仕事内容を知り、どのようなやりがいがあるのか分かるような「体感型プログラム」として実施している企業もあります。実施期間も、1日開催のものから1ヶ月以上と長期のものまで様々です。
どのようなインターンシップが良いのか。これは参加される方の目的によって異なります。長期間のインターンシップのほうが、会社のことを理解できるので良いという人もいれば、短期であっても目的が明確であればプラスになる人もいます。ここについては、後ほど詳しく説明します。
インターンシップの目的
インターンシップの目的は、働くイメージや業界・企業に対するイメージを明確にすることや自分の就活の軸の明確にすることです。
インターンシップに参加すると、職場の先輩と一緒に過ごすことで「社会人とはどういうものなのか」「働くとはどういうことなのか」をリアルに体感できます。誰かから話を聞いたり、ネットの記事で読んだりするよりもずっとリアルなイメージを持てます。
また、業界研究や企業研究やなどにも役立つでしょう。たとえば、IT系のベンチャーで働けば、その会社の雰囲気やカルチャーはもちろん、IT系ベンチャー独特の雰囲気も分かります。
実際に自分が興味のある企業で働く体験を通じて、志望意欲が高まったり、具体的な志望理由が生まれたりすることもありますし、どのような企業や仕事が合うか分からない人でも自分の向き・不向きを見つけられる場合もあります。こうした発見は、その後の就活で役に立つでしょう。
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インターンシップの種類・内容
インターンシップは
- 短期インターンシップ
- 長期インターンシップ
に分けることができます。
短期インターンシップは、1日で実施する「1dayインターンシップ」「5dayインターンシップ」が中心です。長期インターンシップは1か月以上の期間で実施することが一般的。それぞれ内容や得られることに違いがあるので、1つずつ説明します。
1dayインターンシップ(短期インターンシップ)
一番短いのが、1dayインターンシップ。最近実施する企業が増えています。1dayインターンシップでは、会社説明や社長・社員交流、また2~3時間程度のグループで行なうプログラムで構成されているものが一般的です。そのため、実際の就業体験や社員との深い交流、スキルを身につけることは難しくなります。
ただ、業界や企業について知ることができるので、色々な業界の情報を収集して業界や職種を絞りこみたい人や、自分のやりたいことが決まっていない人には1dayインターンシップはオススメです。「社会人の雰囲気」「業界の雰囲気」などを知ることができます。学校の授業などにも支障が少ないので、予定が合えば参加してみると良いでしょう。
5dayインターンシップ(短期インターンシップ)
学校の夏休み・冬休み利用して実施される場合が多く、それぞれサマーインターンシップ、ウィンターインターンシップと呼ばれることも。授業などを気にする必要がないことから多くの学生が参加しています。
内容は、会社説明、社員交流、グループワークが主。1dayインターンシップと比べるとグループワークをメインとするものが多いでしょう。中には、社員と一緒に会議に出て、実際の業務を体験するようなプログラムもあります。5日間というまとまった期間で1つの課題に取り組む機会が多く、また社員の方と接する期間も増えるため、業界理解、企業理解、仕事理解なども深くなります。
志望する業界や職種がある程度決まっていて、社風を知りたい、実際にどんな業務でどんな技術を学べるのか知りたい人に向いています。
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1ヶ月~(長期インターンシップ)
数ヶ月から長いと1年以上かけて実施することもある長期インターンシップ。内容は業務体験型のものが多いでしょう。インターンシップが終わる頃には即戦力にもなれるスキルや知識を身につけられるので、明確な志望先がある人に向いています。また、卒業後により早く活躍したい人にも人気があります。
実際の業務を通じて経験を積んで、より具体的に職種や業種を知ることができたり、自分に本当に合うかどうかを判断できたりするのが長期インターンシップの最大のメリット。長い期間その企業の社員と一緒に働くので、入社後のイメージも掴めるでしょう。
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インターンシップに参加するメリット
インターンシップの種類について分かったところで、そもそもインターンシップに参加することで、どんなメリットがあるのか見ていきましょう。参加するメリットは下記4つです。
- 働くイメージを具体的に持てる
- 会社・業界の雰囲気をつかめる
- 就活の軸が定まり、具体的な志望動機をもてるようになる
- 自己PR、ガクチカを作りやすくなる
一つずつ説明していきます。
働くイメージを具体的に持てる
1つ目のメリットは、働くイメージを具体的に持てることです。
「社会人になって会社で働く」ということについて、イメージがいまいち掴めない人も多いでしょう。インターンシップでは、実際に企業の中に入り、社員と一緒に業務に携わる体験ができます。先輩社員が働く姿を見て自分と重ね合わせてみることもできますし、「もし自分がこの会社に入社したら…」といったイメージもつけられるでしょう。
また、始めはあまり自分には向いていないと思った仕事も、実際にやってみるとすごく楽しかったり、その企業で働く人の良さに魅力を感じたりすることも珍しくありません。「会社で働く」ことへのイメージが掴めるだけではなく、“思わぬ発見”があることも、インターンシップに参加するメリットです。
会社・業界の雰囲気をつかめる
2つ目は、会社や業界の雰囲気がつかめることです。
志望する業界が複数ある人も多いのではないでしょうか。そんな時にインターンシップは有効です。会社と言えども、業界や企業規模、企業の歴史などによって雰囲気は異なるもの。インターンシップに参加すれば、具体的に会社や業界の雰囲気が分かります。
たとえば、ITベンチャー企業と製造業の雰囲気は全然違います。その中に身を置くことで、気づくことや新たな発見も多いでしょう。自分の五感で雰囲気を理解できることで、どの業界が向いているか、逆にどの業界が向いていないかが分かり、「こういう会社で働きたい」「こんな雰囲気が好きかも」といった気持ちが出てきたりすることもあるのです。
就活の軸が定まり、具体的な志望動機をもてるようになる
3つ目は、就活の軸が定まることで、志望動機が明確になることです。
「まだやりたいことが分からない…」という状態でも、インターンシップに参加することで自分の向き不向き、好きなことが見えてくるかもしれません。たとえば、業務体験を通じて「Web系の仕事は楽しい!」ということが分かれば、自分が進むべき道が見えてきます。「フランクな社風のほうが自分には合うな」など、自分自身の体験によって、就活の軸を明確にできる可能性があります。
また、就業経験をすることで、それまで曖昧だった志望動機が明確になってくるでしょう。「なぜこの業界を選んだか?」という質問にも自分の経験をもとに語れるようになるので、他の就活生よりも具体的で強い志望動機を生み出せるでしょう。
さらに、「なぜ当社で働きたいのか」という質問に対しても、自信を持って答えられる理由が明確になるでしょう。なんとなくではなく、明確に志望理由を持っていること。具体的な志望動機をもっていることは、就活をするうえで武器になります。
自己PR、ガクチカなどを作りやすくなる
4つ目は、自己PR、ガクチカなどを作りやすくなることです。
就活では必ずと言っていいほど聞かれるこの項目。学生時代に多様な経験を積んでいる人にとってはつくりやすいものかもしれませんが、多くの学生にとっては中々エピソードが出てこないものです。しかし、インターンに参加し、本気で取り組むことができれば、学生生活では得られない貴重な経験ができます。
たとえば、「インターンシップで新規事業案を出して、優秀賞に選ばれた」という経験を作ることができれば、立派な自己PR、ガクチカになるでしょう。こうした具体的なエピソードがあれば、他社選考でも活かせますし、他の人と差別化できます。
インターンシップ先はどう決めればよい?
「インターンシップに参加してみたいと思っているけど、どうやって参加する企業を決めたら良いのだろう…」と思う方もいるでしょう。現在の就活に対する自分の状況に合わせて決めていくのがオススメです。
業界が全く決まっていない場合
社会人の雰囲気や職場の雰囲気を知るためにも、まずは業界・企業を気にせず、少しでも気になった企業やプログラムがあれば参加してみましょう。インターンシップに参加することで、就活へのモチベーションも上げることができます。
複数の業界が気になっている場合
業界ごとで雰囲気や職種なども違ってくるので、それぞれの業界のインターンシップに参加してみると良いでしょう。自分に合うか合わないかもわかり、志望先を絞ることにも役立ちます。
志望する業界、企業が明確な場合
志望する業界や企業でどんなインターンが実施されているのかを調べて、早速参加してみましょう。本気度が高ければ長期インターンに参加して、より具体的なイメージを持つことができます。また、人気企業は応募者が多いため参加するための選考が行なわれることが一般的です。応募しても必ず参加できるわけではないので注意が必要です。
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インターンシップに参加することになったら意識すべきこと
インターンシップに参加することになったら、事前にその心構えや気をつけるべきことをおさえておきましょう。ここでは主に3つの意識すべきことをご紹介します。
挨拶などの基本的なマナーを守る
まずは、受け入れてくれる企業への感謝の気持ちとマナーを持って参加することが大事です。実際に学生のマナーが気になる人事担当者は少なくありません。
たとえば、「挨拶がしっかりできる」「教えたことに対してきちんとお礼が言える」「時間を守る」「正しい敬語・丁寧な言葉遣いができる」などは基本的なマナー。社会人の前に、成人としてきちんと常識が身についているかどうかは企業側が最も気にするポイントです。
インターンシップ中は、多くの先輩社員や一緒に参加する学生と接することになります。初めて会う人ばかりで緊張する場面も多いと思いますが、相手の目を見てはっきりとした言葉で挨拶をして、「ありがとうございました」「失礼します」などの言葉が自然と出るように、普段から心がけておきましょう。
違和感を与えない身だしなみを心がける
「どんな服装でインターンシップに参加したらいいのか…」気になるところだと思います。インターンシップでは、原則企業からの指示に沿った服装を着ていきましょう。スーツ着用の指示があれば良いですが、「服装自由」や「指定がない」「私服でお越しください」という場合もあります。
「服装自由」「指定なし」あるいは記載が無い場合もスーツが無難です。インターンシップは就職活動の一環なので、「基本的にはスーツが好ましい」と考えておくべきです。リクルートスーツなどをまだ持っていない場合は、派手な色や奇抜なデザインではないスーツや、ジャケットとボトムスでもOKです。
髪型も、就活の一環と考えて清潔感のある髪型・髪色が基本です。業界や企業によって社風や雰囲気は異なりますが、大事なのは「その企業の文化や職場の雰囲気に合っているかどうか」。職場で浮かない、相手に違和感を与えない身だしなみを整えて参加しましょう。
知りたいことを質問する
インターンシップは、とにかく知りたいことを直接質問できるチャンスの場でもあります。先輩社員から業務を教えてもらったり、仕事中や休憩中などに話をしたりなど関わる機会が少なくありません。単に話を聞く・言われたことを覚えるだけではなく、そのときに自分が知りたいことがあれば積極的に聞くようにしましょう。
「こんなことを聞いたらどう思われるだろう」「こんな質問は変かもしれない」などと考えすぎると、どんどん質問しづらくなって結果的に得るものが少なくなってしまいます。もちろん何を聞くかは選んだほうが良いですが、せっかく参加したのだからリアルな話を聞けるチャンスを無駄にしないよう積極的に色々な質問をしてみましょう。
インターンシップ参加後にやるべきこと
インターンシップに参加した後は、まず一番始めにお世話になった企業に感謝とお礼の気持ちを伝えます。終了した日の夜か、翌日の午前中までにはメールを送るようにしましょう。また、インターンシップに参加した学生に感想文の提出を求める企業も少なく在りません。そういった指示がない場合は、参加してみての感想なども伝えるようにすると良いでしょう。
また、企業に連絡をして終わりではありません。ではインターンシップに参加した後は何をするべきなのでしょうか。ここではインターンシップへの参加を有効的に活用していくためにやるべきことを解説していきます。
徹底的に振り返り、就活軸を磨いていく
インターンシップを実りあるものにできるかは、参加後の取り組みでも左右されます。インターンシップに参加したことに満足するのではなく、自分が体験したことを振り返ることが大事です。具体的には、下記について考えてみましょう。
- その企業や仕事のどんなところに魅力を感じたのか
- なぜ魅力に感じたのか
- 逆に何に面白みを感じなかったか
- 体験した仕事を自分はどのくらい好きだと感じているか
- 参加した業界への印象に変化があったか
会社の雰囲気や働いている社員、体験した仕事などそれぞれについて考えていくと、自分がどのようなことを大事にしたいのか、また譲れない部分はどんなことなのか明確になってくるでしょう。それをもとにその後の就活をどう進めていくかを見直していきましょう。ノートにまとめるなど言語化していくことで、参加前よりも就活の軸が明確になるはずです。
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まとめ
インターンシップは、就活の前に企業で就業体験ができる、学生だからこそ経験できる制度です。社会人としてのマナーを学んだり、興味のある仕事に関われたりなど社会人になった自分をイメ―ジできるだけでなく、様々な業界・企業を知ることでその後の就活をスムーズに進めていくことにも役立ちます。
また、志望する業界や企業が決まっている人だけではなく、まだやりたいことが見つからない人にも、様々な発見や気づきをもたらすことで就活の軸を決めるキッカケにつながることもあるので、ぜひ参加してみることをオススメします。
いきなり期間の長いインターンは不安な方は、1日のみで実施している企業もありますので、まずは興味を持った企業のインターンに参加してみましょう。自分の就活の軸が決まれば、進めやすくなるはず。納得のいく就職活動の参考になれば幸いです。
企業の口コミを確認して就活で活用!入社後のミスマッチも防げます!
就活のあらゆるシーンで口コミは活用できます!
- 企業評価を参考に、人事の目に留まるエントリーシート作成
- 先輩社員の口コミを元に、セミナーや面接で質問
- 気になる企業比較で、志望企業の強みと弱み分析
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