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ガクチカとは?特別な経験がなくても突破できる方法を解説


就活において多くの企業のエントリーシートや履歴書で求められ、面接でも聞かれることが多いガクチカ。なぜガクチカは難しいと思われているのでしょうか?それは、凄いエピソードが求められていると思っているからかもしれません。

 

たとえば「全国大会に出場した」「〇〇の賞をとった」という類のエピソードが自分にはないからな…と悩んでいませんか。このようなエピソードはたしかに印象に残るでしょう。しかし、ご安心ください。こういった実績がある人はほんの一握りですし、企業が本当に知りたいのはエピソードのインパクトではありません。では採用担当者は、何を見ているのでしょうか?それを知ることが突破するガクチカを作るうえで重要になります。

 

この記事ではガクチカの基礎知識から、人事担当者が見ているポイント、ガクチカのつくり方・書き方、人事担当者に良い印象を与えられる上手く書くためのコツまでご紹介します。「特別な経験なんてないし、どう書けばいいかわからない」という方はぜひご覧ください。

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「ガクチカ」とは?

ガクチカとは、「学生のときに力を入れたこと」の略語です。就活のエントリーシートや面接では「志望動機・自己PR」と並んでよく聞かれる定番の項目となっていて、就活生は避けては通れないものとも言えるでしょう。企業によっては、「学生時代に熱中して取り組んだことを教えてください」「これまでの人生で最も打ち込んだことは何ですか?」などと少し表現を変えて聞かれることもあります。

 

一般的にガクチカに挙げられることが多いのは、「アルバイト」「ゼミ・研究などの学業」「サークル・部活動」「留学」「趣味」「ボランティア活動」など。それぞれ本人の経験にもとづいたエピソードを伝えるものになります。

 

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ガクチカと自己PRの違い

ガクチカと並んでよく聞かれる質問項目に自己PRがあります。一見すると似ているように思える項目ですが、内容には違いがあります。

 

■ガクチカ
ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」の略。学業やサークル、アルバイトなど、学生時代に頑張って取り組んだことを書く。「学生時代に熱中して取り組んだこと」「今までで最も打ち込んだこと」などと聞かれる場合も。

 

■自己PR
自己PRは、自分の長所や魅力をアピールし「自分を採用することで得られる企業のメリット」を伝えるためのもの。自分を企業に売り込む宣伝材料とも言われる。

 

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採用担当者はガクチカで何を見ているの?

ガクチカを書こうと頑張る前に、まず企業が「ガクチカ」で見極めたいことは何なのかを理解しておく必要があります。ここの前提の認識がずれてしまうと、ただ単に学生時代に力を入れたことを伝えるだけになってしまい、企業に好印象を持ってもらうのが難しくなってきます。

採用担当者がガクチカで見ているポイント

優秀な(ポテンシャル)人材かどうか

まず企業が見極めたいのは、優秀な人材かどうか、またはそのポテンシャルがあるかどうかです。企業が求めるのは自社で活躍してくれる人材ですが、多くの人は就業経験がないので、学生時代の行動力や思考力、課題解決力などをガクチカから知ろうとしているのです。

 

困難に対処する力

次に企業が見極めたいのは困難に直面した時にいかに対処するか。社会人になると学生の時には経験しなかったような厳しい仕事や困難に直面することがあります。そんなときに忍耐強く仕事をやり切ることができるかどうか、ポテンシャルも含め見極めるためにもガクチカを知ろうとしています。

 

求める人物像とマッチしているか

企業が採用する上で評価する観点は優秀さだけではありません。あなたが企業の求めている人物像とマッチしているかどうかの判断材料としてもガクチカを知ろうとしています。優秀な人材でも自社と価値観が合わなければミスマッチになってしまうためです。自社とマッチして長く活躍してくれる人材であると認識してもらうことが重要です。

 

書き始める前に企業が求める人物像についても調べておき、しっかりと伝えられるようにしましょう。

 

ガクチカの書き方

前述したように、企業はガクチカで、優秀であるか、活躍できるポテンシャルがあるかを見極めようとしています。当然分かりづらい文章であれば「何が言いたいのか分からない…」「論理的に伝えるのが苦手なのだろうな…」と思われてしまいますので注意が必要です。

 

つまり、ガクチカは、きちんと論理立てて書くことが大事。「文章には自信がないから不安だ…」という方もご安心ください。どのような構成で書けばわかりやすくなるのか型がありますので、そちらを説明していきます。例文も併せて参考にしてみてください。

ガクチカの構成

ガクチカの構成は下記です。

  • 結論
  • 課題
  • 具体的な取り組み
  • 結果
  • 学び

ガクチカの構成

1.結論
何に取り組んだのか、自分の経験の概要を冒頭で一文で述べましょう。「私が学生時代を入れたことは~◎◎したことです。」から始めましょう。またなぜそれに取り組んだのかのキッカケや背景について述べます。

2.課題
その経験の中で、どのような課題や困難があったのか、または何を目標としていたのかを述べましょう。

3.具体的な取り組み
2で述べたことに対して、自分はどう考え、実際にどう行動したのかを述べましょう。

4.結果
3で書いた行動により、どのような結果や成果を出せたのかを述べましょう。このとき、結果を数字などで表せる場合は入れましょう。成果をわかりやすく伝えられます。

5.学び
その経験を通して何を学んだか、そしてどんな強みを身につけられたかを述べましょう。

構成に沿ったガクチカ例文

実際に上記の構成で作ったガクチカを見てみましょう。

▼結論
私は学生時代、レストランで2年間アルバイトに力を入れてきました。

▼課題
飲食店はコロナ禍ということもあり、お客様との会話も最小限にしなくてはなりません。歯がゆさを感じつつ、どうしたらお客様の満足度を上げられかを考えなければならないと思っていました。

▼具体的な取り組み

そこで、考えたのは「お客様にサンクスカードを渡す」というアイデアです。もちろんアイデアを出すだけでは実現はできませんので、運用方法まで考え店長に提案しました。具体的には、お客様に渡すサンクスカードのデザイン、文章、渡すタイミングや一緒につけるクーポンの内容まで考案してサンプルを作成。店長に良いイメージをもってもらえるように完成度の高いものを作りこみました。また、実際に導入することになったらスムーズに運用できるように運用マニュアルを作成。アルバイト20名全員に施策の目的や運用方法を自ら説明し、アイデアを実現させることができました。

▼結果
その結果、サンクスカードを受け取った人のリピート率は70%と、通常のリピート率40%を大きく超える結果に。店長や先輩から「あなたの仕事ぶりは新人さんの見本になっているよ」という言葉をいただけるまでになりました。

▼学び
こうした経験から、一緒に働く人とのコミュニケーションの大切さだけでなく、周りを巻き込み、アイデアを実現していく巻き込む力・行動力が身につきました。

 

いかがでしょうか。課題解決をするに至った思考・行動力を示せているので、ビジネスの世界でも活躍してくれそうだなと印象付けることができる内容になっているのではないでしょうか。行動も抽象的ではなく、何をしたのか具体的に分かる部分も良いでしょう。このように構成に分解して考えるだけで、とても書きやすくなります。

 

ガクチカでエピソードの強さは関係ない

ガクチカは、多くの企業がES(エントリーシート)や面接で質問する項目です。でも実際に何を書けばいいか、自分のどんな経験がアピールできるのかがわからず、不安に感じている人は多いでしょう。

 

しかし企業側が見るのは、レベルの高い経験や成果の大きさではなく、「どのような課題解決をしてきたのか、そこからどんなことを学んだか」。部活動で全国大会優勝、海外を一人で回ったなどインパクトの大きさは重要ではありません。大切なのは「課題解決力」をアピールできるかどうか。だからこそ、ガクチカのエピソードを選ぶ際には、「一番課題と向き合った経験」を探すのがおすすめです。

 

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他責にせずやってきたことに目を向けてみる

コロナ禍や他の外的要因が原因で、本来力を発揮したかったことを実現できなかったケースもあるかもしれません。しかしガクチカを書く際には以下の点を押さえておきたいです。

 

  • 他責にしない
  • できなかったことではなく、できたことに目を向けてみる

 

ガクチカはあなたがやってきたことの結果だけでなく、プロセスも構成要素に含まれています。不本意なエピソードや結果になった部分もあるかもしれませんが、自分の力が及ぶ範囲でやってきたこと・達成できたことを書きましょう。

 

小さなことを大切に

課題解決力や困難への向き合い方を見ているため、ガクチカのエピソードはインパクトの大きなものでなくても問題ありません。とはいえ周囲のガクチカなどを見聞きしていると、自分のエピソードが大したことないように思われて、不安になることもあるかもしれません。

 

それでも周囲に惑わされず自分のエピソードに自信を持つことが大切です。自分のやってきたことに逃げずに向き合い、大小関係なく振り返ることで、企業にあなたのポテンシャルを伝えることができるでしょう。

 

エピソードが弱くても突破するガクチカは何が違う?

ここでは、エピソードに自信がなくても突破できるガクチカを作るポイントをお教えします。

課題が設定できている

ガクチカで最も重視されるのは、成長までのプロセス=具体的な行動の部分です。そのため、何を課題にするか、そしてどんな風に解決したのかまでしっかり説明できないといけません。だからこそ、課題の抽出方法が大事になってきます。経験の中で、「自分は何を課題だと考えたのか」「なぜそこが課題だと思ったのか」をきちんと特定できているエピソードを選ぶと、課題発見力も同時にアピールすることができます。逆に課題が曖昧だと、その後の取り組みが素晴らしいものであっても解決策とズレたものになりがちです。

解決策を提示できている

課題に対して正しい解決策を提示できていると、課題解決力の高さをアピールできます。ただし、課題に対する解決方法は一つではないので、正解はありません。同じ課題に直面した場合、人によって考えることや取るべき行動は異なってきます。だからこそ、「自分なりに工夫した行動は何か」が大事。そしてそれがしっかり課題の解決につながっていることが重要です。

 

たとえば、「サークル活動でリモート授業が多くなり参加者が減ってしまった」という課題に対して「定期的にオンラインで集まれるようにした」だけでは、具体的な解決策とは言えません。オンラインで集まれるようにしても、それに参加してもらうためにどんな工夫・行動をしたのかが重要だからです。

 

ガクチカのパターン別の例文

部活動・サークル活動のガクチカ例文

部活動やサークル活動は、チームワークやマネジメントスキルのアピール、目標達成までの過程や意欲を伝えるのに向いている内容です。その一方で、取り上げられることが多いエピソードでもあるため、ほかの就活生との差別化するための工夫が求められるでしょう。

【例文】
▼結論
私が力を入れたのは、サッカー部のキャプテンとして、初の県大会出場を目標に日々練習メニューの改善に力を入れたことです。

▼課題
私が所属していたチームがこれまで県大会出場を果たせなかったのは、普段の練習に課題があるからではないかと考えました。実際にチームメンバーの練習に注目してみると、練習メニューがポジションを問わず、画一的になってしまっていることに気付きました。

▼具体的な取り組み
そこで、共通して行なうべき練習と、ポジションごとに個別で行なうべき練習を明確に区別し、個別練習の割合を増やすようにした結果、一人ひとりの実力がアップしました。具体的には、走り込みなどの全体練習を1日30分減らし、その分の時間を個別練習にあてるようにしました。フォワードには様々な角度から転がってきたボールをシュートする練習を続けてもらい、ゴールキーパーにはボールをキャッチする練習に力を入れてもらう、といった形です。また、個別練習の時間が増えたことを踏まえて、今までは半年に1回、チーム全体の目標だけを設定していたところを、月に1回、個々の目標も設定する方針に変更しました。これにより、個々のモチベーションが上がり、チーム全体の士気も高まりました。

▼結果
その結果、チームは県大会出場を果たして健闘し、初めての出場で10位を記録しました。

▼学び
チーム単位だけでなく、メンバー一人ひとりに合った目標や設定することで、チーム全体の意欲や実力を高めた経験は、御社でのチームワークにも活かせると考えています。

 

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学業・ゼミ・研究のガクチカ例文

資格取得の勉強なども含む学業やゼミ、研究は、学生生活の要であることからエピソードを探しやすく、志望動機にもつなげやすい内容です。その分、テーマとして取り上げる人は多いため、実績や成果だけでは差別化を図りづらい傾向もあります。

 

また、自分がアピールしたい専門分野について、採用担当者が知っているとは限りません。そのため、ポイントとなるのは「過程を具体的に、専門用語を極力使わず、分かりやすく伝えられるかどうか」です。

【例文】
▼結論
私は大学時代、哲学を学ぶゼミに参加し、抽象的な事柄を理解することに力を入れました。

▼課題
哲学を学びたいと思ったのは、古代から現代に至るまで、人が考え続けてきたことそのものに興味があったからです。ただ、哲学には、一言では説明できない抽象的な用語や考え方が多く登場するため、最初はなかなか内容を理解できず、ディベートでも自分の意見をはっきりと言えなかったため、苦労しました。

▼具体的な取り組み
より理解を深めるためにはどうしたらいいかを考えた結果、できる限り身近で、日常のなかにある物事に例えながら学ぶことを思いつきました。そこで、教授に積極的に質問したり、哲学に限らず様々なジャンルの本を読んだりして、知識の幅を広げながら学習を進めていくことにしました。たとえば、フィクションにおいて、予定調和を生み出すためのストーリーの構築方法についての本を読んで得た知識を、哲学において予定調和を構成するとされ、それ以上分割不可能な究極の単一実体と定義される「モナド」と結びつけるといったことです。

▼結果
さらに、覚えた知識や例えをほかの参加者にも共有することで、ゼミ全体の理解を促すことができ、ゼミのメンバー10人全員が積極的にディベートに参加できるようになりました。

▼学び
抽象的な概念を身近な物事に例え、共有することの大切さを学んだと共に、その経験を仕事でのミーティングやディベートなどにも活かしたいと考えています。

 

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ガクチカでゼミ活動を魅力的に書く5つのポイントとは?【例文あり】 - エンゲージ 会社の評判

 

アルバイトのガクチカ例文

実際に働いた経験であるアルバイトのエピソードは、仕事に対する姿勢や意欲を伝えやすく、「自分が入社したらどんな貢献ができるか」をイメージしてもらいやすいメリットがあります。とはいえ、アルバイトは多くの学生が経験していることでもあるので、「こんな風に働いていました」とただ伝えるだけでは効果は期待できません。「意欲・動機→課題→行動→成果」を具体的にまとめることが重要になります。

【例文】
▼結論
私は、大学2年生から個別指導の塾で講師のアルバイトを始め、担当である5人の生徒の指導に力を入れていました。

▼課題
アルバイトも、人を教えることも未経験からのスタートだったため、最初の頃は決まった時間内に教えることだけでも精一杯で、生徒から「実は、前回教えてもらったところ、全然分かりませんでした」と言われてショックを受けたこともありました。

▼具体的な取り組み
その挫折をきっかけに、「他の講師に比べて経験の浅い私が、生徒に理解してもらえる指導を行なうにはどうするべきか」を考え、とにかくまずは生徒一人ひとりに真摯に向き合い、どこが苦手なのかを把握するように心掛けました。

 

たとえば、「英語のリスニングが苦手」という生徒は、間違えた問題を一緒に振り返っていくうちに、「スペルと発音を結びつけるのが苦手」であることに気付きました。そのため、リスニング問題を本格的に解き直す前に、聞き取れなかった単語とそのスペルを一つひとつ確認したり、「このスペルの時はこう発音するパターンが多い」といった傾向を教えたりしました。

▼結果
そうした取り組みの結果、担当した生徒全員の偏差値が5以上アップしました。

▼学び
個別指導の経験を通じて私は、相手に何かを理解してもらいたい時には、相手が難しいと感じていることに寄り添い、一緒に解決策を考えていくことが大切だと学びました。この学びを活かし、お客様の「困った」を解決するカスタマーサービスとして貢献していきたいです。

 

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留学のガクチカ例文

特にグローバル企業や外資系企業などを志望する場合、留学は、志望動機や企業の求めるメリットとリンクさせやすいエピソードだと言えるでしょう。ただし、語学力が高まったことだけを伝えただけでは十分とは言えないため、プラスアルファの成果や実績も盛り込めるとベターです。

【例文】

▼結論
大学の英語教育プログラムの一貫で、ニュージーランドに3ヶ月間語学留学をしました。

▼課題
最初の1ヶ月では、大学の英語クラスの中級クラスで英語を学び、授業には順調についていけていました。ただ、授業以外の会話では、お互いに伝えたいことを理解できていない雰囲気のまま会話が終わってしまうことも多々あり、周囲との何気ない会話や、日常生活における意思疎通が難しいと感じていました。

▼具体的な取り組み
その問題を解消するためには、受け身になってただ相手に理解してもらえることを期待するのではなく、自ら会話を続ける努力をするべきだと考えました。だからこそ、同じクラスに参加している人や、ホームステイ先の家族に自主的に英語で話しかけ、聞き取れなかった表現は聞き直してゆっくり話してもらったり、意味を教えてもらったりして、コミュニケーション能力を磨くことに力を入れました。

 

そして、残りの1ヶ月はインターンシップで、日本語を教えている語学学校のスタッフとして、生徒を教える先生たちのサポートをしました。その際にも、前半の1ヶ月で学んだことを活かし、授業の準備の流れをあらかじめしっかり確認した上で、「何か手伝えることはないか」と積極的に声をかけていました。

▼結果
先生たちと積極的に関わったことで、これまで1時間ほどかかっていた授業準備を、最大で30分短縮させることができました。先生たちからも、「助かった」「ありがとう」といった言葉を何度もかけてもらえました。

▼学び
こうした経験から、英語力はもちろん、自主的に細かく意思疎通を図ろうとするコミュニケーション能力や、分からないことを遠慮せずにすぐに聞く力も身につけることができました。これらの能力を活かすことで、御社が取引先おお客様と行なうコミュニケーションにも貢献できると考えています。

 

ガクチカを書くときに注意すべきこと

では、ガクチカを書くとき、どんなことに注意して作れば良いでしょうか。せっかく良い内容なのに、読みづらい・内容が頭に入ってこないといった文章になってしまうと、良い評価につながりません。ここではいくつか注意点をご紹介しますので参考にしてください。

ガクチカを書く時に注意すべきこと

専門用語はなるべく使わない

たとえば、研究内容をガクチカにする場合、どうしても専門用語が入りがち。でも、ES(エントリーシート)は採用担当だけではなく様々な立場の人が目を通す可能性がありますし、その全員が専門用語を理解できるとは限りません。そのため、専門用語を使わずに、誰が読んでもわかるように言葉を置き換えるなどの工夫が必要です。もしどうしても必要と感じた場合は、その言葉を1度目に使う際に簡単に説明を添えることを忘れないようにしましょう。

成果は数字などで具体的に示す

成果を表すのに具体的な数字が入っていると、明確な成果として理解されやすくなり、面接などの際にも説明しやすくなります。たとえば、「売上が “かなり” 増加しました」だと、どの程度かは分かりづらいもの。同じ内容でも「売上が “2倍” になりました」とすることで、明確な成果を伝えられます。

 

また、たとえば「作業スピードを上げることができた」という内容も、「それまで3時間かかっていた作業を1時間以内にできるようになった」にすることで、確実に成果を出したことがわかります。誰が読んでも同じように理解できるようにする意識を持つと良いでしょう。

要素を盛り込みすぎない

ガクチカが複数ある場合でも、エピソードを盛り込みすぎないことが大切です。企業はガクチカを通じてあなたの「伝える能力」も見ていますが、エピソードが多すぎるとかえってあなたの魅力が伝わらず、評価を下げてしまう可能性があります。すべてを伝えようとするのではなく、特に力を入れたことに絞って伝えるようにしましょう。

盛ったり嘘を書いたりしない

ガクチカに記載されている成果・インパクトに弱さを感じるからと言って、内容を盛ったり嘘をついたりすることはお勧めできません。面接で話の整合性が合わなかった場合に不信感を持たれるのはもちろんのこと、もし入社までにバレなかったとしても偽りの印象を持たれるなど損することになります。

 

ガクチカにインパクトを求めようとして「バイトリーダー」や「副部長」といった肩書で盛るなどすると、企業も同様のエントリーシートを数多く見ているため、逆にあなたの個性や魅力が伝わりにくくなってしまう可能性が高いでしょう。

 

「使えそうなガクチカが無い」と思ったらやるべきこと

何か特別ですごい経験や大きな成果があるものを選ばなきゃいけない、と思ってしまうとガクチカは見つけられません。アルバイトやサークル活動、大学の授業など、普段の学生生活の中にある普通のエピソードでまったく問題ないのです。

 

まずは、直近1ヶ月~1年間の出来事を洗い出してみましょう。何かに夢中に取り組んだり、何かに参加したりしませんでしたか?それでもなかなか見つけることができなければ、自己PRのエピソードをガクチカに転用してみてください。自己PRで自分の強みや長所にしているものにつながる出来事があるのではないでしょうか。

 

もし、それでも何も思いつかない場合は、今からアルバイトをしたり、長期インターンを始めたりするのもアリです。就活を始めてからでも遅くありません。ガクチカをつくるためにまずは行動してみましょう。

 

ガクチカは相談・添削してもらうのがおすすめ!

ガクチカを一度自分で作成してみたら、自分以外の誰かに内容を見てもらいましょう。自分一人ではよいと思っていた内容でも、誰かに見てもらうことで改善点を見つけて内容をブラッシュアップできます。相談相手は顔の見えないオンラインの掲示板などではなく、これまでに関係性があってある程度信頼できる人がよいでしょう。

 

就活を終えた大学・アルバイト先の先輩

一番気軽に相談しやすいのは、既に就職活動を終えた大学やアルバイト先の先輩です。特に年次や学年が1つ上の方であれば、

 

  • インターンの先行を経験してから1年以内
  • 社会人になる前のタイミングで、大学の単位を取り終えている

 

可能性が高いため、添削・相談してもらうのに十分な時間を確保してもらいやすいです。

注意点としては、相談時期と相手の進捗によってはまだ就職活動を終えていない可能性があること。相手の進捗を考慮しながら相談するようにしましょう。

 

OB・OG訪問した先輩

OB・OG訪問した際に知り合った社会人の先輩に依頼するのも一つの手段です。特に人事を経験している先輩であれば有意義なアドバイスを期待できるでしょう。

 

一方で、気を付けたい点もあります。まず社会人かつ赤の他人である以上、相手の時間をもらうという行為には相応の責任が伴います。学生気分でコミュニケーションをとって信用を失わないように注意しなくてはなりません。

 

また、書類を提出する企業と添削してもらう先輩の所属する企業との関係性などにも配慮する必要があるでしょう。例えばですが、「質の高いアドバイスを期待して、OB・OG訪問した先輩の所属企業には応募するつもりがないのに、競合・同職種のエントリーシートを添削してもらう」などは不信感につながるかもしれません。

 

学生時代に知り合った社会人の先輩と、長い社会人生活でまた一緒に仕事をする機会は意外とあるもの。そして社会人にとって信用は大きな資産です。一時のために今後ついて回る信用を落とさないように気をつけましょう。

 

家族や親戚

両親や親戚など、身近な人に相談・添削してもらうのもよいでしょう。ただし気を付けたい点として、ある程度年の離れた世代になると「ガクチカという言葉にイマイチぴんと来ない」「学生時代に力を入れたこと、という質問項目を聞かれたことがない」可能性がある点は注意が必要です。

 

まとめ

魅力的なガクチカを作るには強いエピソードが必要なのではないか、と考えて絶望する人は少なくありません。でも実際に、強いエピソードがある人はそんなに多くいないもの。特別な経験が無い人は魅力的なガクチカが作れないのかと言えば全くそんなことはないので、悲観的に考えなくても大丈夫です。

 

大事なのはエピソードの強さではなく、プロセス。課題解決力をアピールすることができれば良いのです。小さなことでも何か学生時代にリーダーシップや行動力などを発揮して、課題を解決した経験を洗い出してみましょう。そして、どんなことを課題だと思い、どのような解決策を考えて動いたのかを説明できれば、立派なアピールになります。

 

ガクチカで何をアピールするべきなのかが分かれば、随分と作りやすくなるはず。就活を成功させるためにも、ぜひ自分の経験を自信に変えて、魅力的なガクチカを作ってください。

 

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