人は「自分を創る」生きものです。その手助けをするのが学校です。
学校教育の中核は授業です。私たちのつくる学校は児童・生徒・学生が「授業」をとおして「自分を創る」ための手助けをする場としてあります。授業という言い古された言葉の中に、学校の大きな可能性があると考えているのです。あらかじめ用意された知識や技術を身につけることを目的とした授業ではなく、生徒・教材・教員の三者の交流から生まれる力を育むことを目標とした授業がそれを可能にします。他者とのかかわりの中で自分を見つめ、納得できる「自分を創る」手助けをする場が学校なのです。珊瑚舎スコーレはそのような学校を作ろうとする「学びの同行者」が集う場でありたいと思っています。そこから生まれる創造性ある状況を私たちは学校文化と言っています。人に備わった成長と変容のドラマが生まれる舞台としての学校です。
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子ども時代は人間形成のためのベースとなる感受性や思考力、想像力、表現力を養う大切な時期です。また、自立心や協調性など社会や他者との関わりの中で自分という存在の輪郭を自分でつくるための準備をする重要な時期でもあります。そのような力を子どもたちが「自由にのびのび等身大」で身につけられるよう手助けをすることが初等部の役割であると考えています。
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10代前半からの十年間ほど、とりわけ自尊心や自立心が強くなり始めます。人間形成のためのベースとなる感受性や思考力、想像力、表現力を養う大切な時期です。そのためには他者との交流の中で学ぶことが大切です。学校は「思索と表現と交流の場」です。生徒たちが自分の力で自分をゆっくりと育てるための手助けをする場です。クラスメイト同士がお互いを認め合い、お互いの力を引き出しながら喜びと痛みを分かち合う「心の解放の場」としての学校をつくりたいと考えています。