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風呂は人間の生体本能を覚醒する
―― 日本では、風呂というと標準的なユニットバスをそのまま使う場合が多いです。ユニットバスは、あんなに大量生産できて設置のコストが削減できるものはなかったわけで、それで日本の住宅に風呂が普及できたと思います。そして普及した今、淘汰されて、私はもっと面白くなるのではないかと思うのですね。風呂に入って体温を上げたり、リラックスすることが免疫力を上げ、健康維持にとても有効なことが分かってきました。私たちは、そのような大事な空間に品質の良い、夢のある商品を提供していく努力を怠ってはいけないと思っています。 ―― そういう意味では、すでにあるバス空間を、より充実させるリフォームアイテムでもありますね。
 バスルームは住宅の中でも一番、五感を刺激される"五感の宝庫"だと思っています。水音を耳で聞き、流れる様子を目で楽しみ、お湯につかって癒される触感もある。香りの仕掛けもできるし、歯磨きなんかして、"味"も感じられる。
そこに我々は裸でいるわけですから、日々の生活の中で忘れてしまいがちな、自分が生体である本能をリセットできる場になるのですね。人間が人間らしさを思い起こさせる、重要なメンテナンスゾーンを、私たちはつかさどっているのだといつも思っています。