「私の春からの仕事は、面接官です。」
こう言うと、口をそろえて皆が言った。
「お前には無理w」
「そもそも何がしたくての面接官?!」
「私は大手で決まってるからお好きにどうぞw」
それに同調するかのように、
皆が大笑いした。
しかし半年後、
近況報告を兼ねた同窓会で再び集まり、
私の近況や成長した事を話し始めると・・・。
年間1,000人以上の面接を行う、
現役面接官の過去の話です。
あなたは、
主人公の「私」がこのあと
どうなったのか想像できますか?
私たち人材サービスで行う、
面接というのは「面談」という
形に変えて、年間1,000人以上の
働きたい人達と面談を行います。
自分と求職者の1:1で行う面談。
企業と求職者の面談に同行して、
両社のフォローを行い、
マッチングを行う面談。
この2種類の面談を、
年間で1,000回以上行います。
この回数に含まれる、
面談先の企業は、あらゆる業種です。
あらゆる業種・業界の企業の、
採用活動に同行することで、
様々な経験値が得られます。
半年もあれば、
・製造業でもどんな種類があるか
・サービス業界はどんな景気状態か
・人が働くための法律関連
など様々なことが学べます。
この主人公である「私」は、
その様々な採用活動に携わることで
他では得ることのできない、
濃度の濃い幅広い経験を得ています。
それを同窓会で話したときの
周りの反応はこうです。
「たった半年でここまで変わるのか?」
「私たちの話しの内容と質が違う」
「・・・悔しい」
それもそのハズです。
例えば医療機器の営業マンだと、
医療機器の勉強しかしません。
そのエキスパートにはなれます。
しかし、外の情報がとても仕入れ辛い。
その点、
人材サービスの仕事は、
採用活動が行われている現場すべてが
仕事の対象となります。
当然、マッチングを行うにはその業界の
知識が必要になってきます。
無知の状態では、
マッチングは成立しません。
そしてその知識も、
独学で学ぶ訳ではありません。
事前に私たちが職場見学などを行い、
その企業の人事を統括する方と
コミュニケーションを重ねることで
自然と身につく知識です。
半年、一年もすれば、
企業名を聞いただけで
どんな会社なのか分かるようになります。
地元企業に密着して、
採用活動を行っておりますが、
私たち自身も採用活動を行わないと、
満足のいく人材サービスができません。
こういった経験を、
1年、2年、3年と続けていくことで
(1)多くの企業の上役とのコネ
(2)多くの企業の情報
(3)確実に受かる面接方法
(4)集客におけるマーケティング
(5)雇用に関するいろいろな法律
(6)その他関連してくる知識
これらの知識が溜まり続け、
大変なことになります。(いい意味で)
この知識を得た後は、
他で活かしていただいても構いません。
私たちとしては寂しいですが、
それも立派な社会貢献です。
こんな私のような人間が、
私たちのグループには現在、
40人ほどいます。