「織物」と聞くと、ほとんどの方はまず着物や洋服に使われている布地を想像されるのではないでしょうか?
人類の歴史に初めて織物が登場するのは旧石器時代の終わりから新石器時代の始まりの頃、
およそ10,000年前から数千年前と言われています。
衣服や日用品を作る上で人類の生活に欠かせない存在となった織物は、植物由来の麻や木綿、動物由来の羊毛や絹など、様々な素材を活かした特産品として世界各地で主要な産業となり、産業革命や合成繊維の発明などの技術革新を経て、工業としての生産が可能となりました。
今ではその用途も素材も多岐に渡り、私たちの生活のあらゆる場面で織物が活躍しています。
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衣料向け織物
欧米・国内向け高級婦人衣料、着物や浴衣、僧衣などの和装、中東向け民族衣装用の高級織物など、創業以来130年以上に渡って積み重ねてきた経験を生かしながら、時代と共に進化する新素材織物にも積極的に取り組んできました。
クオリティの高さと私たちにしか出せないオリジナルの風合いは、世界中のお客様より高い評価をいただいています。
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食品包装資材織物
私たちが手がける食品包装用の織物は、高級ティーバッグや飲料用フィルターの材料として国内のみならず世界各国に流通しています。
また、2016年5月には国際的な食品安全管理基準である「FSSC 22000」の認証を取得し、規格に基く徹底した衛生管理を行っています。
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産業資材織物
軽さと強さを併せ持ち、釣竿やラケット、自転車や自動車、航空機などにも利用される炭素繊維、高い耐熱性を誇り、F1や宇宙開発用途などで利用される炭化ケイ素繊維、防弾チョッキやヘルメットなど防弾・防刃・防護分野から土木・建築分野などでも利用されるアラミド繊維など、高度な技術と安定したスペックを要求される産業資材織物にも取り組んでいます。
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和紙布織物
日本独自に発展した紙文化「和紙」。機械漉きの和紙を細くスリットし、撚りをかけて糸にした「和紙糸」を織り上げたものが「和紙布」です。
環境に優しい天然植物由来の繊維というだけでなく、非常に軽く、高い吸水性と速乾性と放湿性、極めて低い熱伝導率を持つなど、機能性も抜群。
ジャパンオリジナルの伝統文化とテクノロジーが融合した「和紙布」は、これからの時代、私たちの生活を変える織物となる可能性を秘めています。