資格よりまずは強い気持ち、これまでのキャリアはプラスになる
理容を軸に、理容という枠にとらわれすぎない可能性
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サロンにはそれぞれに特徴があると思いますが、うちのサロンでできる仕事は想像以上に幅がありますし、奥行きもあります。ヘアカット、セット等のヘア技術だけでなく、同じくらいの割合でフェイシャルやボディに関わる技術も多いからです。
だからできる技術は幅広くなりますし、相乗効果もあってそれぞれの技術の質も全体的に上がるんです。そして、やればやるほどに追求したくなるから奥行きも感じる。飽きているヒマなんてないから、仕事がおもしろいと思えます。
私の担当は主に女性のお客様のレディスシェービング、フェイシャルケア、ボディリンパケアです。逆に言えば、はさみを持たない技術に特化しています。うちのサロンではそれでもいいんです。
理容の基本は大切にしながら、理容という枠にとらわれすぎず、お客様に求められるものを追求して提供することで可能性はどんどん広がります。
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スロースターターという危機感
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私がこの業界に入ったのは、30歳の頃。それまでの20代は営業職でハードに仕事をしていました。当時から、人の役に立つ仕事をしたい、会社対会社というスタイルではなく、目の前でお客様の反応が見える仕事をしたいという思いがありました。
結婚出産後、その思いを実現して手に職をつけようと、実家の稼業である理容業に転身しました。
だから、私は技術者としてはスロースターターです。今では、営業職時代よりも技術者としてのキャリアのほうが長くなりましたが、当時は試行錯誤でした。子どもを保育園に預け、働きながら技術を習得、家では資格の勉強も…とにかく、最初の数年は大変だったなぁと記憶しています。
その頃から今でも変わらず自分の中にあるのは、「スロースターターという危機感」。他の人よりもスタートが遅いのだから、もっと上手にできるようになろう、もっと知っておこう、今やれることを集中してやろう…といった思考につながっていると思います。
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これまでのキャリアはハンデではなく「プラス」になる
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前職までのキャリアは理容の仕事とつながらないように感じても、実は活かせることが多いんです。サロンにおいては、接客・販促・データ管理・教育・チームワーク・関係各所との調整…技術にプラスしてスキルが求められる場面がありますが、これは中途採用・パート勤務の方々だからこそ補完できる部分ではないかと思います。
私自身、前職までの経験もフル活用しながら現在店長職をさせていただいています。
だから、“始めることに遅すぎることはない”と強く思います。
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「手に職をつける」ことは前向きに生きる手段
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技術は習得するまでに時間を要しますが、長い目でみるとやはり手に職があることは、自分の自身にもつながりますし、前向きに生きる手段の一つになると思います。
資格があってもなくても、異業種からのキャリアチェンジでも、私たちのサロンでできる仕事は様々あります。
「手に職をつけたい」「自分の可能性を広げたい」という強い気持ちさえあれば、サロンでキャリアを重ねて、技術者になることは実現できます!