完全失業率とは?不景気時こそ良い人材を確保するチャンス

景気の変動やコロナ禍の影響などもあり、ニュースや新聞で見かけることも多い「完全失業率」。よく聞く言葉ではあるものの、「なぜ注目されるのか詳しくは知らない…」「自社の採用活動とどのように関係するのだろうか?」など、疑問をお持ちでしたら、ぜひこの記事をご覧ください。完全失業率の基本的な知識や詳細なデータ、完全失業率の増加が社会に与える影響、良い人材の採用に結びつくヒントまで紹介しています。人材確保のヒントとして、お役立ていただければ幸いです。

 

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完全失業率とは?

「完全失業率」は、15歳以上で働く意思と能力がある人(労働力人口)のうち、求職活動をしても職に就けない人(完全失業者)の割合のこと。全国で無作為に抽出された約4万世帯の世帯員のうち15歳以上の約10万人を対象とする労働力調査で、総務省統計局が毎月発表しています。

「自然失業率」との違い

「自然失業率」は、景気やインフレの影響を受けることなく、労働人口の中に一定数発生する失業者のことです。失業の原因としては、高齢化・病気・技術の進歩・産業構造の変化などがあり、自然失業率は、完全に解消されることはないとされています。

失業の3つの要因

失業の3つの要因

完全失業率と自然失業率について前述しましたが、失業とは実際にどのようにして発生するのでしょうか。ここでは、失業が発生する3つの要因について説明します。

  • 需要不足失業

景気の悪化で経済の動きが滞ると需要が減ったことで生産量が低下し、労働力需要も減少します。そこで企業は、新規雇用の抑制や解雇、早期退職によって雇用をカットすることになります。このようにして生じた失業を、「需要不足失業」と言います。

 

  • 摩擦的失業

労働者が就職・転職活動を行なう期間に生じる失業を「摩擦的失業」と言います。求職者は、自分の能力が活かせる職場やより良い待遇が得られる職場への就職を希望するため、条件に合った求人探しや書類選考・面接といった、選考過程に要する時間が必要です。それにより、一定期間の失業状態が発生することになります。

 

  • 構造的失業

企業が求職者に求める、学歴・性別・能力といった要件と、求職者が持っている資質の差異によって生まれるのが、「構造的失業」です。このずれが解消されない限り、企業と求職者のマッチングは困難になります。

このように、失業の要因は3つに分類されます。しかし、「摩擦的失業」と「構造的失業」には相互性があることやすべての原因が複合するケースもあり、失業の要因は一つとは言い切れません。

完全失業率の算出方法

完全失業率は下記のように計算して求めます。

(完全失業者÷労働力人口)×100=完全失業率(%)

完全失業率は景気が良いと下がり、不景気になると上昇する特徴があります。これによって、景気の動向が明確になるため、国の方針や政策を検討する重要なヒントになります。

完全失業率の算出基準「完全失業者」と「労働人口」

完全失業率を算出する基準になる、「完全失業者」と「労働力人口」の定義を紹介します。

  • 完全失業者

15歳以上で、働こうとする能力・意思があり、仕事を探しているものの就職が決まっていない人のこと。

 

  • 労働力人口

15歳以上の就業者と、完全失業者の合計。

就業者には、正規社員のほか、アルバイトやパートといった非正規も含まれます。

完全失業率が変動する3つの要因

完全失業率が変動する3つの要因

完全失業率の変動の要因は一つではなく、いくつかの要素が関係しています。ここでは、完全失業率が変動する3つの要因について詳しく説明していきます。

景気の悪化

景気の悪化によってたとえば、人材を雇うだけの余裕が企業になかったり、人材育成や採用活動のリソースを従業員が割けなかったりといった問題が生じます。事業を縮小し、積極的な人材採用を行なわなくなる企業が増えるため、完全失業率も増加。このような状況が続くと、失業の長期化にもつながる点が懸念されています。

必要となる人材の変化

たとえば、最近ではAIといった最新技術の活用などにより、一部業務を自動化している事例があります。これについて、人工知能研究の第一人者であるレイ・カーツワイル博士が、「2029年にAIが人間並みの知能を備え、2045年に技術的特異点が来る」と提唱するなど、シンギュラリティによって、AIが人間の知能を超えて人間の生活に大きな影響を与えるとも言われるほどです。シンギュラリティとはAIが人類の知能を超える技術的特異点(転換点)や、AIがもたらす世界の変化を示す概念のことを言います。このような産業構造や職業構造の変化によって、その業務における人材が不要となることで、失業や離職が発生しやすくなります。これは、景気とは無関係に失業率が上昇するきっかけにもなっています。

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労働力人口の減少

少子化などによって労働力人口が減少することで、完全失業率を算出する際の母数が減り、完全失業率が上昇します。これは、景気とは無関係に発生し、年々少子高齢化が進む日本では今後、完全失業率が低下しづらくなると考えられています。

完全失業率の推移

完全失業率はどのように推移してきたのでしょうか。この項目ではリーマンショック以降の推移を大まかに紹介します。まず、2008年9月のリーマンショックをきっかけに、完全失業率が男女ともに急上昇。翌年の2009年には、5.5%まで増加しました。その後、2011年の東日本大震災で、完全失業率が一時的に上昇したものの、徐々に低下しています。

 

ただ、その下降速度はゆっくりで、リーマンショック以降は日本経済が低迷しているといえるでしょう。2018年5月には景気回復の兆しが見えて2.3%まで完全失業率が低下。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い2020年は2.8%に上昇。2021年5月には、3.0%にまで達しています。

参考:総務省統計局「統計が語る平成のあゆみ

完全失業率へのコロナ禍の影響
  • 性別による動向

2020年1月は、完全失業率 2.4%(男性:2.5%・女性:2.2%)、2021年1月は、完全失業率 2.9%(男性:3.2%・女性:2.6%)。2020年4月の緊急事態宣言の発令を受けて上昇し、男女差の開きも目立っています。

  • 雇用形態別に性別でみた雇用者数の動向
    • 男性の正規雇用は、ゆっくりとした減少傾向にあります。緊急事態宣言の発令後は、非正規雇用のリストラが相次ぎ、失業率が大幅に上昇。その後は少しずつ持ち直しの動きが続いています。女性の正規雇用は増加傾向が続くも、緊急事態宣言が発令された4月以降は、非正規雇用が大幅に減少。一時、改善の兆候がありましたが、再び減少が続いている状況です。      
    • 2021年6月の労働力調査によると、就業者数は6692万人で前年同月と比べて22万人増加しています。しかし、コロナ前の2019年同月と比べると55万人の減少が確認できます。また、前年同月と雇用形態別で比較すると、正規雇用は15万人増、非正規雇用は31万人増となっています。
    • さらに、雇用調整助成金を受給した人が失業を免れた前提で計算すると、2021年4月の失業率を1.2~2.6ポイント抑える効果があったと見込まれています。2021年4月の失業率は2.8%だったため、最大5.4%のリーマンショック並みの失業率となった可能性が考えられます。

参考①:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2019年(令和元年)6月分(速報)

参考②:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2021年(令和3年)6月分

完全失業率の増加が社会に与える影響

リーマンショックや自然災害、コロナ禍など、完全失業率に影響を及ぼしてきた事柄があることは前述しましたが、ここでは、完全失業率の増加が社会にどのような影響を与えるのかについて紹介していきます。

貧富の差の拡大

失業して収入が減り貧困層が増加することで、富裕層との格差が一層広がってしまいます。また、非正規としての再就職しかできず生活が安定しなかったり、大都市と地方との求人数の違いによって再就職できなかったりなど、経済格差も問題視されています。

自殺者・犯罪率の上昇

失業による生活苦やストレスから、メンタル面が不安定になるといった理由で自殺が増加する傾向があります。最近では、リーマンショックの翌年に自殺者が急増したことから、コロナ禍による失業が原因での自殺の増加が危惧される問題です。また、完全失業率と犯罪発生率の相関関係は高いとされています。その原因としては、仕事がなくなったことで経済的に困窮し、窃盗や詐欺などに加担するケースが後を絶たないためです。

完全失業率と有効求人倍率の関係

有効求人倍率は、有効求人数(ハローワークの登録している求職者数)を、有効求職者数(ハローワークに企業が登録している求人数)で割ったものです。求職者1人に何件の求人があったのかがわかり、雇用状況から景気を判断する指標になります。有効求人倍率が1より小さい場合は、求職者数より求人数が少なく、仕事探しが難しい状況です。1より大きい場合は、求職者数より求人数が多く、労働力が不足している状況になります。

 

景気が悪化すると有効求人倍率が低下し、完全失業率が上昇。また、景気が回復すると有効求人倍率が上昇し、完全失業率が低下することになり、景気の変動と大きく関係しています。有効求人倍率は、2010年から上昇を続けていましたが、2020年3月の有効求人倍率は1.39倍で、3年半ぶりに1.4倍を下回りました。この数値の低下は、リーマンショック以来です。新型コロナウイルスによって製造業、宿泊業、飲食業など様々な業種で影響が出たことが要因として考えられています。

完全失業率が高いとき、採用活動をどうするべきか

コロナ禍の影響で、積極的な採用活動を行なっていない企業も多くなっています。その一方で、こんな時期だからこそ、売上を上げるために即戦力の人材を採用し、コロナ禍を転機に新たな事業をスタートする企業もあるようです。

 

現在失業している人の中には、コロナ禍の影響による事業縮小など、会社の都合で解雇された求職者や、コロナを機に働き方を見直すといった理由で退職したケースなど、実力がある求職者も大勢いると考えられます。完全失業率が高いということは、多くの求職者の中からより良い人材を選べるチャンスです。この機会に採用計画を見直すことは、より良い採用に繋がるきっかけになるかもしれません。

良い人材を採用するためにやるべきこと

ここでは、良い人材を採用するためにどのようなことに気をつける必要があるのか、実際の採用時に企業としてやるべきことを説明していきます。

会社の事業計画を明確にする

そもそも採用とは、事業計画、経営計画を達成させるために行なうもので、計画と現状の差異を埋めるために人を採用します。つまり、計画が明確にされてなければ、現状との差異も分からず、どういう人を採用すべきなのかが見えてきません。だからこそ、まずは会社として何を達成させたいのか、採用する目的を明確にすることが大事です。

求める人材を明確にする

計画と現状がわかれば、次にその差異を埋めるにどのような人材を採用すべきか考えます。これによって、能力的にどんなスキルを持っている人を採用すべきなのか、求める人材像が見えてきます。また、ただスキルがあるだけでは活躍できるとは限りません。たとえば、会社のカルチャーとフィットしそうかなど、どういった人ならば活躍できるのかを明確に定義していく必要があります。

良いところだけではなく、厳しさも伝える

実際に求人を出すと、良い部分だけ書いてしまうことが少なくありません。しかしこの方法では、実際に入社した後にミスマッチが起き、結果として退職リスクも高まります。だからこそ、正直に厳しいことも伝え、求職者に覚悟を持ってもらうことが大切です。どんな仕事でも大変なことはあるため、嘘をつかず正直に伝えることがお互いのためにもなります。優秀な人材であれば、そういった厳しさを理解したうえでも入社を決意してくれるはずです。

採用ホームページで自社について丁寧に伝える

こういったことを考慮して求人内容を作っても、求職者に届かなければ意味がありません。また、求職者がより深い情報を探しに来る時に、採用サイトがなければ離脱してしまう可能性が高まります。スマホなどの普及によって、誰もがネットに接続できるようになり、情報収集の仕方も随分と変わりました。求職活動も同じく、応募する前に採用サイトなどを見て、ジャッジする人も増えています。なお、エン・ジャパンの採用支援ツール「engage」であれば、無料でカンタンに採用サイトが作れます。さらに求人掲載もできるので、採用活動にはおすすめです。

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まとめ

景気の変動によって上昇・下降を繰り返す完全失業率。企業をはじめ社会全体にも、完全失業率の上昇はマイナスの影響が大きくなります。ところが、実際の景気変動より完全失業率の動きは遅れてくるなど、数字だけを見て判断するのは好ましくありません。

 

採用面で言えば、完全失業率の動きですぐに採用方針を変更するのではなく、事業の先行きをしっかり検討した上で、事業計画に則った採用活動を行なっていくことが大切でしょう。現在、コロナ禍という未だかつてない事態の中で、完全失業率にも大きな変化が訪れています。この記事が、現在の状況を見極め、会社の発展に役立つより良い人材を確保するきっかけになれば幸いです。

 

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