THPとは?組織力アップにつながる!従業員の健康を守るコツを紹介

少子高齢化や人材の流動化により、昨今は新しい人材を組織にどんどん招くことが難しくなっています。このような情勢を受けてさらに重要性がアップしたのが、「既に組織にいる人材のマネジメント」です。人材育成を通して組織全体の生産性の向上を目指したり、評価制度を見直して従業員のモチベーションを上げたりなど、今いる人材で組織力をアップさせるために工夫をこらしている企業様も多いのではないでしょうか。

 

このようなムーブメントの一環として、THP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)という施策も注目を集めています。今回はTHPの概要や、注目されている背景、THPが組織にもたらす魅力的な効果などについてまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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THP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)とは

THPとは「働く人の健康を保つための試み」のことです。この取り組みの元となっているのは、厚生労働省が推進している「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」です。THPの具体的な実践方法については後述しますが、「労働者の生活状況や健康状態をチェックし、健康状態の改善を促して、労働者の健康を守ること」を主な目的としています。この試みを各事業所が実践することにより、職場の活性化や生産性の向上が期待されています。

参考:職場における心とからだの健康づくりのための手引き~事業場における労働者の健康保持増進のための指針~

中高年労働者の健康を目指すSHPから、すべての人の健康を目指すTHPへ

現在はTHPを推進している厚生労働省ですが、労働者の健康を守ろうとするムーブメントには前身があります。それが、中高年労働者の健康づくりを促進する運動として1978年から推進されていた「シルバー・ヘルス・プラン(SHP)」です。SHPには、

  1. 労働者の健康状態をチェックする体制の整備
  2. 健康づくりの指導者養成
  3. 健康づくりに役立つプログラムの作成と提供
  4. 健康づくりに向けた施設整備

などに関する指針が盛り込まれており、中高年の健康づくりに役立てられていました。ただ、1988年に労働安全衛生法が一部改正。中高年労働者の健康づくりを促進するSHPに代わって、すべての労働者の健康づくりを促進するTHPがスタートしました。

THPが導入された背景

本来注力されていた「中高年労働者の健康づくり」だけではなく、「すべての労働者の健康づくり」が推進され始めた理由に、時代の大きな変化が挙げられます。中高年労働者の健康づくりを促進する運動「シルバー・ヘルス・プラン」が導入されたのは1978年のことですが、当時よりも日本社会は高齢化が進みました。年金の受給年齢があがったことなどを受け、定年を越えて働く人も増えています。

 

したがって、若いうちから健康に気をつけ、労働者の健康リスクを未然に防ごうというのが、プラン変更の背景にあります。病を早く発見するのではなく、労働者が病にかかりにくくすることで、国内の生産力を維持する狙いです。そのほか、生活習慣病に悩む人が増えたことや、メンタルヘルスに関する相談が多く寄せられるようになったこと、定期健康診断で心身の不調が見受けられる人の割合が増えていることもプラン変更の背景にあるといえるでしょう。

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THPの導入によって企業が得られるメリット

「すべての労働者の健康づくり」に注力することで、企業は生産性の向上や企業のブランドイメージアップといった様々なメリットを得ることができます。各メリットについて具体的にご紹介しましょう。

生産性の向上

「プレゼンティズム」という言葉をご存じでしょうか。プレゼンティズムとは、心身の不調のせいで、出勤していてもパフォーマンスが上がらない状態のことを指します。このように、体やメンタルに不調を感じているスタッフが多いほど組織全体のパフォーマンスは低下しやすくなります。逆に健康なスタッフが多いと組織の生産性が向上しやすく、社員一人ひとりが前向きに業務に取り組みやすくなるところが企業側のメリットです。

 

健康な体は、仕事をするうえで大切な資本といえます。体に負担がなければ仕事への姿勢も前向きになり、メンタルが軽ければモチベーションアップにも繋がるでしょう。会社が従業員の健康を気に掛けることそのものが、従業員側のモチベーションを引き出すこともあります。プレゼンティズムの予防としても効果的です。

企業のブランドイメージアップ

従業員の健康に配慮する企業は、消費者からのイメージアップだけでなく、たとえば採用活動においても「社員想い」といった好イメージに繋がることが期待できます。加えて、経済産業省が優良な健康経営を行なっている企業を顕彰する制度「健康経営優良法人認定制度」に認定されやすくなるところもメリットのひとつ。多くのステークホルダーからのイメージアップが見込めます。

離職防止とコスト削減

離職防止については、健康的に働ける環境を整えることで、ストレスや過労をきっかけにした離職を防ぎやすくなるところが利点といえます。また従業員の健康に配慮することで、従業員の医療費を負担する機会を減らすことにも繋がります。体調が悪い社員が少なければそれだけ医療費が浮きやすく、浮いたコストを事業資金に回したり、社員の健康をもっと促進させる施策を充実させたりすることも可能です。

THPの実践サイクル

THPの実践サイクル

従業員の健康を守り、事業成長の促進にも役立つなど、THPには様々な魅力があります。ここからは、THPの実践サイクルについて見てみましょう。

1.健康づくりに向けた計画の作成と表明

THPは従業員の協力のもと、健康保持増進に向けたプランに沿って継続的に行なう必要があります。THPの実施にあたり、計画の指針になるプランの作成と、THPを実施する旨を従業員に告知することが大切です。

 

まずは健康保持増進に向けたプランの作成に向けて、衛生管理者や産業医などの専門家を含む衛生委員会などのチームを作ることが好ましいでしょう。また、各事業所の実態に即したプランにするためにも、現場の意見を取り入れるアンケートやヒアリングなども随時行なうことがおすすめです。加えて健康保持増進に向けたプランには、具体的な実施時期、実施期間、実施したプランに対する評価方法、計画の見直し方法など、「なんとなくやっただけ」にならないようプランのサイクルを具体的に盛り込むようにしましょう。

2.労働者の健康状態をチェック

2つめのステップでは、健康保持増進のための健康指導に向けて、労働者の現状を把握します。健康測定や定期健康診断などを行ない、現在の健康状態を確認しましょう。ちなみに健康測定とは、健康指導に向けた情報収集のために、運動機能検査や生活状況調査などを追加で行なうことであり、疾病の発見のために実施される健康診断とは異なります。

 

たとえば運動機能検査では柔軟性、筋力、バランス感覚の有無を示す平衡性、筋持久力、敏捷性、全身持久力が測られることが多いです。生活状況調査では、普段の生活サイクルや食生活のほか、健康に対する関心度なども合わせてリサーチします。産業医を始めとする専門スタッフの協力のもと、必要な調査を実施していきましょう。

3.健康指導

次に、リサーチした従業員の健康状態を踏まえて、運動指導や保健指導、メンタルヘルスケア、栄養指導といったアドバイスを行ないます。まず運動指導では、従業員一人ひとりの運動機能に基づいて、ウォーキングやストレッチといった運動プログラムを提供します。運動プログラムといってもジムのようにガッツリ運動するものではなく、日常的に無理なく、楽しく取り入れられる運動が提案されることが多いです。

 

保健指導では、従業員の生活習慣の改善に向けた指導が行なわれます。たとえば深酒の頻度やタバコの量が多ければ注意を促したり、睡眠時間が極端に少なければ残業時間の確認なども含めた改善案を提案したりといった対応が主です。

 

メンタルヘルスケアや栄養指導については、事前調査で問題が発覚した従業員に対して実施されます。たとえば、ストレスの自覚はないものの不調を感じている人に気づきを促したり、食生活の乱れが見られる人に健康的な献立のアドバイスをしたりといった対処が挙げられるでしょう。

4.実践

最後に、企業側からの健康指導を受けて、従業員一人ひとりが運動や栄養改善を行ないます。企業側も「一度指導して終わり」と手を離すのではなく、適宜運動指導やメンタルヘルスケア、保健指導などを行ない、従業員の健康づくりをサポートしましょう。

THPの実践例と効果を紹介

最後に、各企業で実践されたTHPの実践例や効果についてご紹介します。

無理なく健康づくりを進める取り組み

無理なく健康づくりを進めるための各企業の取り組みとしては、自然に運動できる環境づくりや、健康づくりをサポートする設備・機会の提供などが挙げられます。具体例としては、

  • 部署で1日2回、ラジオ体操やストレッチなどを実施
  • 上下降降デスクや回遊通路を導入し、座位時間を抑制
  • 敷地内にうんていを設置し、運動しやすいように
  • 休憩用のカフェスペースを設置し、血圧計や運動器具も用意
  • 社内の菓子販売コーナーで販売する商品のカロリーを一覧化

などの施策が好例です。実際にこれらの試みによって「仕事にメリハリが生まれた」「気軽にストレッチができるようになった」などの声も挙がっています。

事業場の取組事例

THPの実施においては、自社が抱えているピンポイントの健康課題に対し、改善を促すことも効果的です。とある運輸企業では、長時間の自動車運転によって従業員の多くが腰痛持ちであることや、喫煙者が従業員の3割に及ぶことが課題でした。そこで腰痛対策としては、全国健康保険協会(健康保険の運営を行なっている公法人)からインストラクターを派遣してもらい、腰痛対策の座学や実技を実施したのだそうです。この取り組みは年1回ペースで定期的に実施され、この施策をきっかけにストレッチをする習慣が身についた従業員も増えたとのこと。腰痛が軽減されたという声も挙がっています。

 

また、禁煙対策については同じく全国健康保険協会から保健師を派遣してもらい、禁煙講座を実施したといいます。従業員自身が自覚している課題を扱った講座であることから参加率も高く、講座をきっかけに喫煙者の減少にも繋がったのだそうです。

人材獲得競争が激しくなっている今、従業員の定着・活躍が重要に

少子高齢化によって働き手の減少が懸念されている昨今ですが、今後ますます働き手は減ることが予想されています。さらに終身雇用が崩壊し、自分らしく働くために転職する人も珍しくなくなった現代のビジネス環境では、人材獲得競争も激しくなる一方です。だからこそ、情勢下で企業として安定的な経営を続けていくには、人材を定着させ、活躍してもらうことがより重要になっているのです。

 

今回ご紹介したTHPだけでなく、従業員満足度をアップさせるために「働きがいのある会社づくり」に注力する企業や、各種福利厚生の見直しをはかる企業も珍しくありません。従業員一人ひとりが安心して働ける環境を整えていくことは、企業の成長を左右することにも繋がるといえるでしょう。

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まとめ

「すべての従業員の健康づくり」を目指すTHPの概要や、THPが注目されている背景、THPが組織にもたらす魅力的な効果などをご紹介しました。THPの実施には組織全体の協力が不可欠であるため、初めて導入する際は準備に時間がかかってしまうこともあります。しかしTHPが浸透すれば、組織に大きなメリットをもたらしてくれるのも事実です。上記を参考に、THPの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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