5分で分かる、時短勤務|給与・残業代・賞与の支払い、注意点など

「最近、即戦力になってきた若手が続けて辞めてしまった…」

「採用活動でいつも内定辞退されてしまう…」

「結婚を機に辞めてしまう人が少なくない…」

こういったことでお悩みの方はいらっしゃいませんか。じつはとある制度を導入していない企業様でよく起こりやすいのが上記です。

 

その制度は「時短勤務制度」です。すでに短時間勤務制度を取り入れようとしている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、何から始めたら良いのか分からないといった方も少ないくないのでは?

 

そこでこの記事では時短勤務制度について解説!これから短時間勤務制度の導入を考えている企業様に向けて、対象者や導入する際の注意点、給与・残業代・賞与・手当などの支払いなどについて、分かりやすく解説をしていきます。

 

CHECK!

採用でお困りではないですか?

 

無料で求人を掲載したい方は、engage(エンゲージ)に無料登録を。Indeedをはじめ、LINEキャリア、求人ボックス、Facebook on 求人情報、Googleしごと検索、Yahoo!しごと検索の求人サービスにも自動で掲載されます各社の掲載条件を満たした場合

 

engage(エンゲージ)の導入社数は、30万社を突破。東証一部上場のエン・ジャパンが手掛けるサービスですので、安心して利用いただけます。(無料)

 

 

en-gage.net

 

 

時短勤務とは?

時短勤務とは、フルタイムよりも短い時間で働く「短時間勤務制度」のことを指します。少子化問題対策のために生まれた働き方で、特徴は仕事と家庭の両立ができる制度であることです。

 

具体的には、1日6時間以内など所定労働時間を短くする、子どもを預けてから出社できるように出社時間を遅らせる、退社時間を早めるなどの取り組みがあります。

短時間勤務の対象者は?

働き方の多様化によって、近年多くの企業から注目を集める時短勤務ですが、どのような条件を満たせば対象となるのでしょうか?

時短勤務の対象となる条件は?

 短時間勤務の対象となるのは、下記の条件に当てはまる方です。

・3歳に満たない子を養育する人
・3歳~未就学児を養育する人
・家庭に介護を要する人がいる人

また下記の方も対象です。

・1日の所定労働時間が6時間以下でない労働者
・日々雇用される者ではない労働者
・短時間勤務制度が適用される期間に、現に育児休業をしていない労働者
・労働規定により、適用外とされた労働者でない人

時短勤務の対象外となる条件は?

一方、下記の条件に当てはまる方は、対象外となります。

・入社から1年未満の人
・1週間あたりの所定労働時間が2日以下の人
・短時間勤務制度の適用が困難な業務に就いている人

ただし、配偶者が専業主婦や、育児休業中である場合など、労使協定を結んでいても短時間勤務の対象外とされない場合もあります。というのも、短時間勤務は、働きながらの子育てを可能にするための制度。できる限り対象となるように動くことが、企業には求められています。

時短勤務の対象外となった場合の措置は?

短時間勤務の対象外となってしまった場合には、下記のような取り組みで、子育てと仕事の両立をサポートすることができます。

・フレックスタイム制を導入する

従業員が自由に、出勤・退勤時間を決定できる制度のこと。企業は、会社に必ずいなければいけないコアタイムを設定することができます。(勤務時間すべてをコアタイムとすることはNG)コアタイムは必ず設けなくてはいけないものではないので、全て自由なフルフレックスを導入することも可能です。

・勤務時間を調整する

たとえば保育園へ送り届けてから出社できるように、出社時間を9時~18時から10時~19時ににズラす。1日の労働時間はそのままに、出勤・退勤時間を調整することで、短時間勤務の代わりとして導入することが可能です。

・会社に保育施設を設けるなど、育児のサポートを行なう

保育施設・託児所を企業が運営することで、労働者の子どもを預けられるようにする。ベビーシッターを雇う費用を一部補助するなど、育児の助けとなるような制度を設ける。一時的に短時間勤務ができる部署に異動するといったことも、有効です。

 

en-gage.net

 

時短勤務の目的と背景

短時間勤務は、どのような目的・背景から生まれた制度なのでしょうか。

 

時短勤務の導入の背景

短時間勤務制度は、少子化問題への対策としてスタートしました。それまでは、仕事と家庭を両立するための仕組みもサポートもないことから、「働く」もしくは「家庭に入る・子育てをする」の二極化となっていました。

 

どちらかしか選べない環境では、子育てに対してうしろ向きになる人も出てしまいます。そこで導入されたのが短時間勤務制度。労働時間を短くすることで、家庭も大切にしながら働ける環境作りを目指す制度です。

 

en-gage.net

 

育児・介護休業法の改正内容

育児・介護業法とは、「仕事」と「育児・介護」の両立ができる、充実して調和のとれた生活をサポートすることを趣旨とする制度です。育児や介護をしなければならない労働者が、仕事と育児・介護を両立しながら働き続けられるように支援を行ないます。

 

たとえば、働く時間を柔軟に調整したり、休暇を取りやすくするといった、具体的な制度が盛り込まれています。

 

育児のための支援制度には、産前産後休暇、育児休暇(休業)、子の看護休暇、転勤への配慮などがあり、介護のための支援制度には、介護休業や介護休暇があります。最近では、女性だけでなく男性社員の制度活用も促進されています。

 

働き方改革の動きが活発化する中、国が定めるの律や制度も、短いスパンで見直し改正が進められています。たとえば、2012年7月には、それまで執行を猶予されていた100人以下の事業主にも、育児短時間勤務制度を設けることが義務化。

 

2017年10月の改正では、育児休業が最長2歳までに延長されました。また、事業主の努力義務として、育児休業制度を対象となる労働者に知らせることや、小学校に就学していない子をもつ労働者向けの休暇制度を設けることなども追加されています。

 

en-gage.net

 

時短勤務を導入する企業側のメリット

これまで説明してきた時短勤務。導入すると、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。下記で説明していきます。

人材の確保・採用競争力の強化

時短勤務が導入されることで、採用競争力がつき、人材の確保が可能になります。国で「働き方改革」が叫ばれているように、いかに働きやすい職場であるかどうかが今まで以上に求職者に見られるようになりました。

 

共働き世帯の増加や、高齢化社会による親の介護など、今まで以上に柔軟な働き方が求められる時代に。時短勤務制度などを導入していれば、こうした働き方に理解のある会社であることをアピールできますし、そこに魅力を感じてもらえます。

 

結果、採用競争力があがり、優秀な人材の確保につながります。

人材の定着

時短勤務を導入することで、新たに採用する人だけではなく、すでに働いている社員の定着率向上につながります。入社時はバリバリ働いていた人もライフイベントなどを通じて考え方は変化するもの。

 

こうした時に時短勤務制度があれば、将来的にも長く働けると安心できるのです。結果、長期的に働いてくれる社員が増え、人材流出などを防ぎ、ノウハウをためていくことができます。

 

en-gage.net

 

時短勤務の制度利用者側のメリット

 では制度利用者にとっては、どのようなメリットがあるのでしょうか。


長期的な視点でのキャリア形成の実現

メリットとして大きいのは、長期的なキャリアを考えられることです。ライフイベントがあっても仕事を辞める必要はなく、長く働ける選択肢があれば、自分のキャリアを長い目で考えることができます。

 

一方で時短勤務制度などが導入されていないと、たとえば子どもが生まれた後に、産前と同じように働くのは難しい場合もあり、子育てとの両立が難しくなり会社を辞める選択になってしまうことも。

 

これまで築いてきたキャリアがリセットされてしまい、自分が描くキャリアを歩むことが難しくなってしまう場合もあります。

時短勤務の導入はどれくらい進んでいるのか?

多くの企業が導入しているという短時間勤務。実際、導入はどのくらい進んでいるのでしょうか?厚生労働省が発表しているグラフを元に紹介をします。

約4割の企業が時短勤務制度を利用している

こちらは、短時間勤務制度がある事業所の事業所別の割合を表す数字です。利用状況を見てみると、平成27年は「利用者あり」の事業所が43.7%、平成28年は33.6%、平成29年は40.1%になっています。まだ半分まではいきませんが、利用者は4割程度になっていることが分かります。

 

時短勤務導入事業所数

出典:厚生労働省 「平成 29 年度雇用均等基本調査」の結果概要 

 

女性活躍の推進策として導入する企業も多い

エン・ジャパンが運営する人事のミカタによると、女性社員の定着・活躍に取り組んでいる企業は53%で、取り組んでいない企業が13%と、多くの企業が女性社員の定着・活躍に取り組んでいることが分かりました。

 

女性活躍推進策 アンケート



出典:人事のミカタ 中小企業が知るべき「女性活躍推進法」

 

また、女性活躍の推進策として、短時間勤務を導入する企業も増加。女性活躍推進支援として「出産・育児をサポートする福利厚生制度の充実」をさせている企業は、67%。次いで、「短時間勤務・テレワークなどの勤務形態の多様化」52%という結果になりました。

 

ワークライフバランスを整えるためのサポートを会社が行なうことは、女性活躍の推進にも繋がります。

 

女性活躍推進策 アンケート②



出典:人事のミカタ 中小企業が知るべき「女性活躍推進法」

 

en-gage.net

 

時短勤務導入の手順

時短勤務制度の全体像が見えてきたと思うので、ここで導入するためのステップについて説明していきたいと思います。下記が全体像です。それでは、各ステップごとに説明していきます。

 

時短勤務制度導入ステップ

目的を明確化する

まずは「なぜ時短勤務制度を導入したいのか」目的を明確にする必要があります。なぜなら、導入には部署だけの意志決定だけではなく、経営陣などの賛同を得る必要があるからです。

 

その際、しっかり現状の課題を把握することが大切です。たとえば「人材が長く定着しない」「戦力になっている人材の退職が続いている」「社員から働き方について要望があり、現状に不満を感じている人が多い」など、今起きていることを正しく把握しましょう。

 

さらに事業を展開するうえで、それらの課題がどう影響しているのかまで落とし込むことが大切です。

 

たとえば、長年かけて身につけられる営業ノウハウを強みとしている会社があったとします。顧客もこの営業ノウハウを必要としてくれて取引を続けてくれています。しかし数年かけてこのノウハウを身につけた20代の女性社員が、結婚を機に辞めてしまうケースが続いていて、会社として事業拡大できなくなっているとします。

 

上記のように課題を特定できれば、時短制度を導入する目的が明確化でき、上層部へ説得力をもって提案できます。

 

ここが決まっていないと、多くの人を巻き込んで進める導入が難しくなるので、社員にヒアリングをするなどして、現状の課題の把握を丁寧に進めていきましょう。

仕事内容と仕事量を検討する

大事なことは、自社の正社員の仕事の領域や業務内容を把握することです。短時間勤務は、勤務する時間は短くなりますが、担当する仕事はフルタイムの時と同一であることが多いので、まずはフルタイムの業務内容をチェックします。

 

そのうえで、勤務時間が短くなることで遂行するのが難しい業務などを洗い出し、それらを調整していきましょう。あとは本人と面談などをしながら、どの業務を担い、どの業務を切り出すかなど話し合いながら決めていきましょう。

 

時短勤務であっても本人のキャリア形成は続いていますので、一緒に話し合いながら納得感を醸成して決めていくことが重要です。

 

短時間正社員制度の設計

短期間正社員制度を利用するにあたっての条件や適用期間、労働時間などを決めていきます。

 

短時間勤務を利用できる条件はできるだけ、様々な条件にしておいたほうがいいでしょう。なぜなら、育児だけではなく、介護、私傷病の治療など様々なケースが考えられるからです。

 

また一般的には適用期間に定めを設けますが、必ずしも適用期間が満了にならないと復帰できないわけではなく、本人の希望により、期間中であっても復帰できるような柔軟な体制にしておくほうが良いでしょう。

 

また、1日にどのくらいの時間働くのか労働時間も決めておく必要があります。注意すべきは、育児・介護休業法に沿う形で勤務時間を決める必要があることです。3歳未満の子を養育するために1日6時間勤務が義務付けられているので、こうした法律を守りながら決めていく必要があります。

短時間正社員の処遇の検討

基本的には、フルタイムの社員と同じ仕事内容を担うので、勤務時間分だけ減額するのが一般的です。たとえば、月給20万円のフルタイム社員の8割の時間を働くことになれば、20×0.8=月給16万円になるイメージです。

 

注意すべき点としては、労働時間の短縮による減額は必ずしも不利益な取り扱いに該当しませんが、短縮された労働時間を超えて減額することは不利益な取り扱いになり禁止されているということ。制度導入にあたってはここが重要になります。

就業規則の変更、社員へ周知する

短時間勤務を導入する際には、対象となる労働者だけでなく、社員へルールや目的を周知することも大切です。

 

たとえば「子育て期にあたる人の離職を防ぎたい」「スムーズな職場復帰を促したい」などの目的・目標の共有。短時間勤務の労働条件・就業規則を明文化して、社員に知らせることで、不要なトラブルの未然防止なども行なえます。また、パンフレットやマニュアル、社内報、Q&Aの整備なども効果的です。

 

制度の対象となる人だけでなく、社員全員へ周知を行なうことで理解が得られ、制度の浸透にもつながります。

時短勤務を導入する際の注意点

短時間勤務を取り入れるには、どんな点に注意したら良いでしょうか?

不利益取り扱いは法律違反になる

育児休業法では、育児休暇を申請した労働者に対して育児休業を付与し、所定労働時間の短縮措置などを講じなければならないとしています。そのため、育児休暇をとったり、短時間勤務になったために解雇・雇止め・減給などの不利益となる行為を行なうことを禁止しています。

 

たとえば、短時間勤務中に働かなかった時間について給与を支払わない。実際の時短分や評価内容をこえて、短時間の措置を受けた方に対してのみ、より多くの減給や賞与カットを行なうことは不利益な取り扱いに当たります。

 

一方、賞与の算定に当たり勤務日数を考慮する際に、短時間勤務によって短縮された時間分を算定基礎に含めないことは、不利益な取り扱いには該当しません。

 

時短勤務での給与はどのように支払うべきか

短時間勤務の際、給与や残業代、賞与や手当はどうなるのでしょうか?それぞれ詳しく紹介します。

基本給

短時間勤務において、時間を短縮した分の給与を支払う義務はありません。たとえば、所定労働時間が8時間の会社で、6時間の短時間勤務とする場合。働く時間が3/4となるので、基本給も3/4となります。この給与の縮小は、短時間勤務を導入しているほとんどの会社で行なわれています。

時短勤務の基本給の考え方

 

ただ、仕事の成果に応じて報酬の支払われる歩合給の場合、成果によっては給与が変わらないことがあります。裁量労働制の場合も、他の社員と同じ仕事量をこなせば減給されない場合もあります。

残業代

短時間勤務の労働者に時間外手当が支払われるのは、1日8時間を超えて勤務をした場合。逆にいえば、短時間勤務をしている人が8時間勤務をしても、通常の給料が支払われるだけで割増賃金は支払われません。

 

とはいえ短時間勤務制度を利用しながら残業を行なうのでは意味がないので、残業をしない「所定外労働の免除」を労働者に申請してもらうのが良いでしょう。

賞与

短時間勤務による基本給の減額に応じて、賞与も減額させる会社は少なくありません。また、査定期間中に育児休暇などで働ていなかった場合、賞与の支給をしないという会社もあります。賞与の支給は企業ごとに決めることができるので、違法とはなりません。

 

ただ育児休暇の人にも賞与を支給すると定めながら、賞与を支給しないというのは契約違反。賞与は企業によって異なるため、短時間勤務を導入する際は、賞与に関しても決定することが大切です。

時短勤務中の手当

短時間勤務中に2人目の妊娠・出産をする場合、出産手当・育児手当が支給されます。それぞれの支給額の計算方法は以下になります。

・出産手当
支払開始日の以前12カ月間の各標準報酬月給の平均金額÷30×2/3

・育休手当

育休に入る前の給料の67%を支給

※育休手当の開始から180日まで。180日以降は、給与の50%

時短勤務を導入する企業の事例

エン・ジャパン株式会社

人材大手エン・ジャパン株式会社では、「時短勤務制度」のほかに、育児や介護を行なう総合職の社員に対して「スマートグロース制度」という人事制度を設けています。この制度の詳細は以下。

・給与
フルタイム勤務の社員動揺、みなし残業代を一定含んだ金額の、時短分を支給
※一定のみなし残業代が含まれる分、通常の短時間勤務よりも給与が高くなる。

 

・期間
育児の場合、末の子が小学校が3年生になるまでが対象

 

・勤務時間
最長6時間。1日2時間まで短縮可能。

 

・働き方
フレックスタイム制

 この制度を導入した背景にあるのは、「働く時間にかかわらず、成果を出し続ける社員を応援したい」という思い。スマートグロース制度では、短時間勤務であっても、フルタイムで働く社員と同じように責任のある仕事を担うことができます。

 

というのも、この制度はフルタイムで働く社員と同じ給与・評価制度の、短縮版であるから。エン・ジャパンでは実績・能力に応じたグレードで評価を行なっています。

 

スマートグロース制度では、グレードはそのままに、短縮した時間分の給与を支払います。評価や担当できる職務はフルタイムと一緒なので、短時間で働きながらリーダー業務などもできるのです。

 

社員のサポートは企業によって様々。今後より多様な働き方が必要とされる中で、自社に合う仕組みを作ることも大切です。スマートグロース制度もぜひ参考にしてみてください。

www.en-soku.com

 

まとめ

働き方改革によって、職場の働きやすさは無視できない事柄になっています。こういった問題に取り組めていない場合は、採用力、定着率の低下などにもつながっていき、事業を展開するうえでネックとなってしまいます。

 

もし優秀な人材を採用したい…、人材流出を防ぎたいとお考えであれば、社員が長期的に働けるような時短勤務制度の導入を考えてみるのはいかがでしょうか。導入することで、企業としての見え方お変わりますし、力のある社員がしっかり定着してくれる会社になるでしょう。

 

また、もし制度を導入したのであれば、求人でも思いっきりその旨アピールしてください。

 

CHECK!

採用でお困りではないですか?

 

無料で求人を掲載したい方は、engage(エンゲージ)に無料登録を。Indeedをはじめ、LINEキャリア、求人ボックス、Facebook on 求人情報、Googleしごと検索、Yahoo!しごと検索の求人サービスにも自動で掲載されます各社の掲載条件を満たした場合

 

engage(エンゲージ)の導入社数は、30万社を突破。東証一部上場のエン・ジャパンが手掛けるサービスですので、安心して利用いただけます。(無料)

 

 

en-gage.net