会社説明会で渡すことが多い、採用パンフレット。このWebの時代に紙のパンフレットを作る意味はあるのか…?こう考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
たしかにWebサイトのほうが多くの人に見てもらえるでしょう。しかし採用パンフレットは、Webサイトにはない魅力、そして効果があるのを知っていますか?
じつは私、新卒で就職した企業の入社の決め手は、採用パンフレットでした。とても良くできたパンフレットで、読み応えがあり「この会社に入りたい」と志望度が上がったのを今でもよく覚えています。…そんな経験を持つ筆者が、採用パンフレットの魅力について解説!
「エントリー数を増やしたい」「もっと応募者の質を上げたい」とお考えであれば、ぜひこの記事を読んでみてください。
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採用パンフレットとは?
採用活動でよく使われる採用パンフレット。たとえば、会社の説明会に参加してくれた求職者に渡すイメージがありますよね。そんな採用パンフレットですが、「会社案内」とどのように違うのか説明します。
会社案内との違い
会社案内とは、その名の通り「会社のこと」について説明しているパンフレットのことです。会社案内ですから会社概要、沿革、理念、事業内容、サービス、取引実績などの説明が中心です。
決定的に違うのは、渡す相手。会社案内を渡す相手は取引先が中心です。たとえば、新しい顧客を訪問し、会社紹介をするときに使用することが少なくありません。
会社案内の目的は、主に2つあります。
1つは会社のブランディングを醸成するため。もう一つが、営業目的です。特に、2つめの営業ツールとして利用している企業は多いでしょう。
取引先に対して自社を紹介し、実績などを伝えることで、信頼できる企業であるという印象を持ってもらう。顧客に対して、取引の判断材料として活用することを目的としています。
採用パンフレットとは?
一方で採用パンフレットは、顧客に対してではなく、求職者に渡すもの。目的は求職者に興味を持ってもらうことです。そのため、コンテンツも求職者に向けてつくられています。
会社案内と同様に、会社概要、沿革、理念、事業内容などについても書かれていますが、仕事、先輩社員、福利厚生など、就職する際の判断材料になる情報が書かれているケースが多いです。
採用パンフレットの特徴
採用パンフレットの特徴は、紙という物理的なものであること。
紙の質感によって雰囲気は大きく変えることができますし、印刷方法によっても印象が変わります。紙という特徴を最大限に活かすことで、よりインパクトのある訴求が可能です。
じつは私は採用パンフレットに心を動かされた一人。新卒で入社した企業は、採用パンフレットがとてもうまく作られていて、もらった採用パンフレットによって入社を決めたといっても過言ではないほど。
その採用パンフレットは、たしか100ページほどあるリッチな冊子でした。コンセプトは雑誌。表紙も厚紙、表紙にふさわしいテカテカ、ツルツルの印刷加工が施されていたのを覚えています。雑誌風に会社を詳しく紹介するという工夫も面白く、コンテンツも豊富だったため、その会社のことを深く知ることができました。
何回か手に取ってみているうちに、気が付くと、おもしろそうな会社だな、ユニークな会社だな、と思うようになり、志望度が上がっていったわけです。当時もネットが主流でしたが、パンフレットがユニークだったからこそ、志望度が上がったのは間違いありません。
採用パンフレットの種類
採用パンフレットには、いくつかの種類があり、用途に合わせて選ぶことが重要です。
それぞれの特徴を紹介します。
リーフレット
1枚の紙に印刷するチラシ形式の採用パンフレットです。
片面印刷と両面印刷があり、それぞれメリットとデメリットが存在します。
片面は、予算があまりかからず済むというメリットがありますが、記載できる情報量は両面タイプと比べると少なくなります。
一方で両面は、予算は少しかかってしまいますが、情報が多く入れられることにより、企業への理解・魅力付けがより促進できます。
最近は、QRコードをリーフレットに印刷し、そこから会社のホームページや採用サイトに飛んでもらう手法も増えています。
冊子
冊子タイプは、リーフレットに比べてかなり多くの情報を記載することが可能です。
サイズや紙の材質も選ぶことができ、工夫によっては「採用ブランディング」や「他社との差別化」を図ることができるでしょう。
変形タイプ
上記に当てはまらない、特殊な形をした採用パンフレットを採用する企業もあります。
例えば、折り紙のように1枚の紙を折りこんでいるタイプや冊子の表紙にポケットが付いているタイプなど、様々な形が存在します。
採用パンフレットをつくるメリット
採用パンフレットを作るメリットについて整理していきましょう。
志望意欲を高めることができる
1つは、志望意欲を高められること。採用パンフレットは会社説明会などで配布することが多いので、求職者はすでに興味がある状態でパンフレットを見ることになるでしょう。いわばホットな状態。さらに詳しく、魅力的な情報が書いてあれば、より興味を持ってもらえます。
私が就活中にもらった採用パンフレットも会社説明会でもらい、帰りの電車の中で読んで、さらに興味が出てきたのを覚えています。
パンフレットの出来次第では、私のように興味・関心がより出て、志望度が高くなる人もいるでしょう。会社説明会の後の選考の歩留まりなどをあげることができます。
定着率を上げることができる
意外に思われるかもしれませんが、採用パンフレットは、エントリーだけではなく、入社後の定着率向上にも役立ちます。
採用パンフレットは、下記の図でいうと、「理解・納得」を深めることにつながります。求人広告や求人サイトで「認知」を広げ、会社説明会で「興味・関心」をつくる。そのあとに採用パンフレットでより深い理解・納得を醸成できます。
採用活動というと、エントリー数、採用数だけに目が行きがちですが、重要なのはミスマッチのない採用です。せっかく採用したのに入社後にすぐ退職になってしまったら、お互いにとってマイナス。採用コストを考えると、大きな痛手です。
採用パンフレットでより詳しく会社について伝えることができれば、こうしたミスマッチも防げます。たとえば、会社の弱み、もっと改善してほしいところ、というようなコンテンツを提供し、課題も正直に伝える。
こうしたことを理解したうえで入社するのと、やはりギャップが生じにくく、定着率につながるのです。採用パンフレットで、正直に会社のことを伝えることで、ミスマッチを防ぐことができるのです。
採用パンフレットのデメリット
採用パンフレットのデメリットは、採用コストがかかることと、対面で渡す機会が必要であることです。一つずつ説明していきます。
制作コスト、印刷コストがかかる
採用パンフレットは、当たり前ですが制作するのにお金がかかります。費用は、ページ数にもよりますが、数十万円~100万円以上と言われています。さらに制作費用だけではなく、印刷代もプラスになるので、より多くの人に配布する場合、その分印刷費用がかかってしまいます。
また紙媒体なので、どれだけ見てもらえたのか効果を把握しづらい点もあります。結局、費用対効果はどうなのか判断が難しいのもデメリットの一つかもしれません。
対面で渡す機会が必要
採用パンフレットは、会社説明会で渡すことが多いでしょう。そのため、配れる人が限られるのも弱点の1つです。また今は新型コロナウイルスの影響で会社説明会もオンライン化の動きが進んでおり、求職者と会う機会が減っているのもマイナスに。採用パンフレットを渡す機会が減っているのです。
情報の更新がしにくい
採用パンフレットは、印刷物ですから、情報の更新がしにくいのも弱点です。たとえば、画像の差し替え、テキスト変更などは一度印刷してしまったら修正ができません。情報を更新できないのが、ウィークポイント。一方でWebだと、こうした更新がすぐにできます。
採用パンフレットのコンテンツ
採用パンフレットのコンテンツは、どのようなものが合うのでしょうか。1つずつ説明していきます。
代表者メッセージ
会社の代表者が自らの言葉で求職者に語りかける代表者メッセージは、採用パンフレットでは有効なコンテンツです。会社は何を大切にしているのか、どういった人を迎えたいと思っているのか、代表自ら言葉にする。
おススメは、紋切り型の内容ではなく、「自分の言葉」で語りかけること。そのほうが印象に残り、会社のビジョンを理解してもらえます。
事業内容
会社の理解を深めてもらうのに有効なコンテンツです。たとえば、事業部ごとの紹介、事業部の規模などを紹介することで、会社として何のビジネスを柱にしているのか、今後どのようなビジネスを展開していくのかを理解してもらえます。
ただ単に事業を説明するのではなく、他社との差別化ポイント、自社の強みなどを具体的に記載することがおススメです。事業内容が深く理解できると、会社の理解がグッと進み、より興味を持ってもらえるようになります。
働く仲間(先輩のインタビュー)
どういった人と仕事をするのか、先輩社員の話を掲載して伝えるのも有効です。働いている人が見えることで安心感を持ってもらえます。また先輩社員がどういった仕事をしているのか伝えられれば、入社後のイメージが持てるようになるでしょう。イキイキとしている先輩の姿は、求職者には魅力にうつり、志望度があがります。
福利厚生
エントリーをするにあたって、福利厚生などを気にされる人も少なくありません。どんな制度があるのか、どういった手当があるのか…現実的なところをきちんと提供する。福利厚生などを力を入れている企業であれば、思い切りアピールできる部分です。
会社の雰囲気・社風
求職者が知りたいのは、リアルな会社像です。会社の雰囲気はどんな感じなのか、社員の仲は良いのか、仕事後はどのように過ごしているのか、飲み会などはあるのか、プライベートはどうしているのか…。
こうした情報をコンテンツ化していくと、会社の雰囲気が伝わり、興味を持ってもらえますし、自社にフィットした人材からのエントリーを期待することができます。
仕事について
総合職で入るケースが多い新卒では、どのような仕事があるのか知りたいと考える人も少なくありません。営業、企画、経理、人事、マーケティング、広報などできるだけ幅広い職種の紹介をすることで、キャリアステップなどをイメージしてもらうことができます。
採用パンフレットの作り方
上記で述べたコンテンツを全てつくるだけでは、他の企業との差別化はできません。それはなぜか?何が魅力の企業なのか、印象付けることができないからです。ではどうすればよいのか?数多くの企業の中から選んでもらうための秘訣を解説します。
求める人物像を決める
まずは求める人物像を決めることが重要です。どんなスキルがあるのか、どんな経験をもっているのかではなく、人材のタイプ、志向性を明確にしていく必要があります。
会社として大事にしている価値観があれば、それを言語化しましょう。また活躍している人材がどのような志向性があるのか、探るのも有効です。
たとえば、営業に力を入れている会社があったとします。そこでは「稼ぎたいという気持ちが強い」人ほど活躍するという社内データがありました。この場合、求める人物像は、「稼ぎたいという強い気持ちを持った方」になります。
自社の良いところを洗い出す
続いて、自社の良いところを洗い出す作業です。給与、福利厚生、休日、会社の雰囲気、事業の成長性、人柄…あらゆる中で良い部分がないか探っていきます。
「自分たちの会社の良いところって何だろう?」と社員にヒアリングするのも有効です。そうして集めた自社の良い点から、本当に自分たちが良いと思えるものを抽出します。
採用のコンセプトを決める
採用コンセプトとは、どのような人材を採用したいのか、その人材を採用するためにどのように会社をブランディングして魅せていくのかを決めることです。
たとえば、先ほどの「稼ぎたいという気持ちが強い人ほど活躍する」という社内データがあった場合、求める人材は「稼ぐことが重要でそのためなら多少の困難も乗り越えられる人」。こういった設定になるでしょう。
では、こういった人に対してどのようなコンテンツを提供すればきょうみをもってくれるでしょう。もうわかりますよね。そう、どれだけ稼げるか?という情報です。つまり、採用コンセプトは、「実力次第で高収入が手に入る」になります。
このコンセプトができ上れば、コンテンツで何を伝えればいいのか定まります。たとえば、先輩社員の紹介をするにしても、ただ紹介するのではなく、どれだけ稼いでいるのかを正直に紹介する、インセンティブの最高額まで見せる、先輩の持ち物や身につけているものを紹介する…など。
こうした求める人材が興味を持つ情報を提供することで、「稼ぎたい」と強く考えている人にさらに刺さる内容になり、結果として選んでもらえるようになるのです。
逆にこうしたコンセプトなしに作成をすると、それっぽいものはできますが、一言で何が魅力なのか伝わらず、他社との差別化ができません。だから、求める人材から考え、採用コンセプトを決めることが重要なのです。
採用パンフレットの制作スケジュール・制作期間
パンフレットを作る際には、パンフレットが必要になる時期から逆算して、制作を始めましょう。
必要な製作期間は、パンフレットの種類や内容にもよりますが、おおよそ3か月程度を見ておけばよいでしょう。
しかし、途中で修正が必要になるなど、想定外のこともあるため、早めから準備を始めておくことが重要です。
採用パンフレットの活用事例
作成したパンフレットは、どのような場面で活用できるのでしょうか?
4つの活用事例をご紹介します
合同企業説明会
合同企業説明会は、採用パンフレットが効果を発揮するチャンスです。
多くの企業が参加するため、その中から自社に興味を持ってもらう必要があります。
インパクトのあるパンフレットが作成できると、他社との差別化になり、参加者からの注目も集まりやすくなります。
また、参加者は多くのパンフレットを貰っているため、情報量はコンパクトにして端的に伝えるようにすると読まれやすいでしょう。
会社説明会
会社説明会も、パンフレットを活用できる良いシーンです。
会社説明会に参加する方は、合同企業説明会よりも志望度が高いと思われます。
「企業のことについてもっと知りたい」と思っている参加者が多いため、情報量を多くして、欲しい情報を提供することが重要です。
その点、リーフレットタイプよりも冊子タイプの方が、情報を多く記載できるのでオススメです。
選考
選考中の選考辞退・離脱を防ぐためにも、パンフレットは活用できます。
選考と選考の間の期間に、パンフレットを見てもらうことで、候補者の熱量を維持する役割があります。
候補者が面接中に聞けなかったことを知れたり、企業に対する理解が深まったりすることもあるため、ぜひ活用してみるとよいでしょう。
内定者フォロー
選考辞退と同様に、内定後の辞退を抑えるために、採用パンフレットは活用できます。
通常のパンフレットとは別に、内定者用のパンフレットを用意すると効果的です。
自社への入社意欲を高めるようなコンテンツを用意することで、内定辞退を防止する役割が期待できます。
また、パンフレットを用意することで、親御さんからの信用も得ることができます。
親御さんの反対で内定辞退が起こることもあるため、ご家族の方へのメッセージなどを記載することもよいでしょう。
採用パンフレット制作は予算がない…という方は?
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engage(エンゲージ)って、どのようなことができるの?
ここではengage(エンゲージ)が具体的に何ができるのかを説明します。
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まとめ
一定の効果がある採用パンフレット。会社説明会後に渡せば、さらに興味を強く持ってもらうことが可能です。Webサイトではできないパンフレットならではの仕掛けができるのも魅力ですね。
しかし、コロナ禍において採用パンフレットを渡す機会が激減しているのも事実。また費用をかけられないという人も多いかもしれません。そういう場合は、まずは無料で採用サイトが作れるengage(エンゲージ)を使ってみてください。退会したいときもすぐにできますので、安心してご利用いただけます。
engage採用ガイド編集部は、人材業界で長く活躍している複数のメンバーで構成されています。人材業界で営業や求人広告ライターなどを経験したメンバーが、それぞれの得意領域を担当し、専門的な知識に基づき執筆を行っています。
engage採用ガイド編集部は「採用に悩む経営者・人事担当者の頼れる相談先」としてこれからも日々情報をお届けしていきます。 ※engage採用ガイドはエン・ジャパン株式会社が運営している情報サイトです。