【担当者必見】知らなきゃマズイ再雇用制度|シニア人材の活用で差が出る

 

少子高齢化を迎えた日本。これまでは60歳を超えたら定年退職をするのが当たり前でしたが、働き手が不足している今、高齢者をいかに活用していくかが企業にとって重要なテーマになっています。また国の法改正に伴い、60歳以上の雇用を増やすために法律が定められ、再雇用制度を整える必要があります。

 

そこで、今回は再雇用制度について徹底解説。 そもそも、再雇用制度とは何か?というところから、再雇用制度が生まれた背景、再雇用制度を活用するメリットなど、できる限り分かりやすく紹介しています。

 

新しく人事業務に携わることになった方も、この記事を読めば再雇用制度について理解できるようになるでしょう。

 

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再雇用制度とは?

再雇用制度とは、定年になり、一度退職扱いにしたあと、再び雇用することで雇用を延長する制度です。契約社員や嘱託社員などの雇用形態、役職、給与、勤務時間、勤務日数などの労働条件を変えて契約し直すことが一般的です。

 

もちろん定年を設けていない場合は、年齢上限がないので、基本的に契約はし直さず、雇用されますが、厚生労働省の『平成31年就労条件総合調査結果の概況』の調査によると、日本で定年制を定めている企業は95.5%あり、殆どの企業が定年制を導入していると言えます。

 

その中でも、79.3%の企業は60歳を定年と定めています(65歳以上を定年年齢にしている企業は17.8%)。基本的には60歳以降の定年者を再雇用しているのが一般的と言えるでしょう。

勤務延長制度との違い

再雇用制度になった場合、定年前と同じような仕事を担当しているにもかかわらず、給与や待遇などが大きく減る場合があります。こういった場合、社員のモチベーションに大きく影響を及ぼしてしまう可能性も。そこで、「勤務延長制度」を適用する会社が出てきています。

 

勤務延長制度は、退職せずに雇用形態や契約内容を維持したまま雇用を延長する制度。役職や給与、勤務時間、仕事内容などは大きく変化しません。ですから、同じ業務を担うことになっても、不平・不満が出にくくなり、組織として良いモチベーションを保つことができます。

 

その分、企業にとっては高い人件費がかかかるので、全員に「勤務延長制度」を適用するの現実的には難しいのかもしれません。また、再雇用制度と勤務延長制度を適用する基準を明らかにしなければ、不公平感につながってしまいます。

 

再雇用制度が生まれた背景

再雇用制度が生まれた背景は、平成12年の法改正です。これまで老齢厚生年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられることになりました。男性は、平成25年から引き上げ実施、女性は平成30年から引き上げが行われることに。

 

しかしこれにより、60歳の定年後に無収入になる期間が発生することになります。前述したように、60歳での定年が大半ですから、年金の支給年齢が引きあがることで、無収入になり、困ってしまう人が増えてしまいます。

 

こうした問題を解決するために、定年が65歳未満の企業は、希望者全員の雇用を義務づける「高年齢者雇用安定法」法律ができ、それに伴い再雇用制度に注目が集まるようになりました。

 

定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、その雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するため、「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を実施する必要があります。(高年齢者雇用安定法第9条)

引用:厚生労働省 高年齢者の雇用

 

この法改正によって、

・65歳までの定年の引上げ

・65歳までの継続雇用制度の導入

・定年の廃止

上記のいずれかの措置を講ずる必要が出たのです。

 

現在この法律はさらに改正され、令和3年4月1日から施行される改正高年齢者雇用安定法では、70歳までの就業機会確保を努力義務として設けることに。少子高齢化が急速に進み、人口が減少していく日本で、経済を拡大させていくために必要な措置として考えられたものです。

高年齢者の雇用状況

こうした法改正により、企業で高齢者雇用の整備が進んでいます。厚生労働省による調査結果によると、高年齢者の雇用状況は下記のようになっていて、高年齢者雇用確保の措置が取られていることが分かります。

・65歳までの高齢者雇用確保措置のある企業は99.8%
・66歳以上働ける制度のある企業は27.6%
・70歳以上働ける制度のある企業は25.8%
・定年廃止企業は2.6%

 

高年齢者雇用確保措置の実施状況

出典:厚生労働省『平成30年「高年齢者の雇用状況」集計結果』

再雇用制度のメリット

65歳まで働けるようにすることは分かっていただけたかと思いますが、そもそも再雇用制度を導入するにあたって、企業側のメリットはあるのでしょうか。

 

結論は、採用コスト、教育コストの抑制につながります。

 

イチから人を採用すると、研修などの教育コストは無視できません。たとえば、まったくの未経験を採用した場合、活躍人材になるまで一定の期間が必要になります。さらに順調に定着してくれれば良いのですが、退職リスクもあり、教育コストをかけて育ててきたのに、辞められてしまうことも。

 

一方で、新しく人を採用するよりもリスクがないのが再雇用制度です。むしろ、これまで培ってきた経験を活用してもらうことで会社として非常に助かる場合も。

 

たとえば、社内の人脈、お客様との関係性、これまで身につけてきた専門知識などがあれば、教育をせずに即戦力として会社に貢献してもらえる可能性もありますし、会社に長く定着しているので、離職のリスクも低くなります。

 

ちなみにエン・ジャパン株式会社『人事のミカタ』のアンケートによると、高齢者雇用の目的は、経験や知識の活用が74%、スキルやノウハウの伝承が56%、高齢者雇用安定法の遵守が43%などとなっています。

 

出典:人事のミカタ 高齢者雇用について

 

en-gage.net

 

再雇用後の給料の相場はどのくらいに設定すべきか

再雇用制度を導入した際、給料の相場をどのくらいに設定するべきなのか?と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

 

エン・ジャパンの人事のミカタがアンケートを取った結果、定年到達時の年間給与を100とした場合、再雇用時の給与が61~80%になる場合が44%と一番多くなっています。

 

再雇用後の給与についてのアンケート

出典:人事のミカタ 高齢者雇用について

 

給与の設定のポイントとしては、定年前と業務が変わっているかどうかです。定年前と同じ業務を担い、同じ責任を負っているにもかかわらず、給与が半分になる場合は、社員から不満が出るだけではなく、同一労働同一賃金に反する可能性もありますので、注意が必要です。

 

en-gage.net

 

また再雇用後に同じ業務を担ってもらうのであれば、給与の減額をどうするのかなど細かい取り決めが必要になります。最終的には雇用契約をし直す際に両者が納得するかどうかですが、こういったことは、あらかじめ考えておいた方が良いでしょう。

再雇用制度を導入している企業のホンネ

以下は2013年の高年齢者雇用安定法の法改正から約3年後、エン・ジャパン株式会社『人事のミカタ』で調査されたアンケートです(有効回答数438名)。

「法改正に伴い、対応を行なった理由は?」という質問に対して、

・「経験豊富な人材の確保と後輩への指導を目的として」
・「コスト的、コンプライアンス的に負担ではあるが、高齢化社会に向かっている以上は、シニア世代の知識、経験を活用する場を模索、創出することは企業の責務である」
・「元気で働ける状態であればいつまでも頑張ってもらいます」

といったポジティブな意見があります。前述したように定年まで勤めた人材は、会社のことや顧客の理解も深いことも多く、会社にとっては貴重な人材。新人育成などを目的として積極活用する企業もいます。

 

しかし、一方で高齢者雇用について課題を感じている企業もいることが分かりました。同アンケートで「高齢者雇用に関する課題」を聞いたところ、「世代交代の停滞」が43%、「高齢者の戦力化やモチベーションの持たせ方」が42%、「処遇制度や評価制度の設計が難しい」39%となっています。

 

出典:人事のミカタ 高齢者雇用について

 

再雇用しても活用できなければ、企業としてはコストの負担が増えることになってしまいますので、再雇用後にどのような業務を任せるのかは非常に大切です。

 

定年前の業務を引き続き任せる人はどういった人か、あるいは新しく業務を任せるのであればどのような業務が最適なのか。部門ごとに人が必要な業務を洗い出すために各現場にヒアリングをしながら調整していくことが、再雇用制度をうまく活用するためには欠かせないでしょう。

 

経験豊富な人材を積極的に活用するために何ができるのか、真剣に考えているかどうかが、会社の競争力に直結してきます。

 

再雇用制度によって支給される助成金

再雇用制度を活用することでのメリットを紹介しました。さらに再雇用制度を活用することで、国から助成金を受けとることもできます。この記事では、3種類の助成金について紹介します。要件を確認したうえで、賢く利用してみてください。

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

ハローワークなどの紹介により、60歳以上の高年齢者などの就職困難者を雇い入れた場合、助成を受けられます。要件は下記の(1)(2)いずれも満たすことが必要です。

(1)ハローワークや民間の職業紹介事業者などの紹介により雇い入れること
(2)雇用保険一般被保険者として雇い入れ、継続して雇用することが確実であると認められること

支給額は、対象労働者によって異なりますが、たとえば、短時間労働者以外の方で、60歳以上65歳未満の高年齢者ですと、60万円(中小企業以外は50万円)が支給されます。1週間の労働時間が20時間以上30時間未満の短時間労働者の方で、60歳以上65歳未満の高年齢者ですと、40万円(中小企業以外は30万円)が支給になります。

※詳しい条件については、厚生労働省のホームページにて確認ください。 

特定求職者雇用開発助成金(生涯現役コース)

ハローワークなどの紹介により、65歳以上の離職者を1年以上継続して雇用することが確実な労働者を雇い入れる場合、助成を受けられます。要件は下記の(1)(2)のいずれも満たすことが必要です。

(1)ハローワークなどの紹介により雇い入れること
(2)65歳以上の離職者で、雇用保険の高年齢被保険者として雇い入れ、1年以上雇用することが確実であると認められること

支給額は、短時間労働者以外の方は、70万円(中小企業以外は60万円)、1週間の労働時間が20時間以上30時間未満の短時間労働者の方は、50万円(中小企業以外は40万円)


※詳しい情報は、厚生労働省のホームページにて確認ください。

65歳超雇用推進助成金

高年齢者の雇用の推進を図るため、65歳以上への定年引上げや廃止、高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者を無期雇用に転換した事業主に対して助成金を支給するというものです。助成金は3つのコースがあります。

1、65歳超継続雇用コース
A.定年年数の引上げ、B.定年の定めの廃止、C.66歳以上の希望者全員雇用といった3種のいずれかを導入した事業主に対して助成を行う制度です。60歳以上の雇用保険被保険者数に応じて、助成金は変わります。たとえば10名以上の被保険者がいる事業主で、定年年数を60歳から65歳まで引上げたら150万円です。

2、高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

高齢者の雇用において、時短勤務制度や在宅勤務制度、研修制度、専門職制度人事制度の導入や改善をした事業主に最大50万円までの経費の助成を行なう制度です。

3、高年齢者無期雇用転換コース
50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用に転換させた事業主に対して助成を行ないます。対象者1人つき38万円~60万円まで支給されます。

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まとめ

令和3年に施行される改正高年齢者雇用安定法では、70歳までの就業機会確保を努力義務として設けられます。

 

少子高齢化を迎えている日本では、「法律が変わったから…再雇用する」とただ受け入れているだけではダメ。どうすれば高齢者を活用し、会社の生産性をあげていくかを真剣に考えなければ、事業発展はますます難しくなるでしょう。

 

長く会社で勤めていた人材、経験豊かな人材をどうすれば活かせるか。そのための評価制度はどうすればいいのか…。考えなければならないことがたくさんありますが、ここで本気で取り組んだ会社が、数年後に大きな力をつけ、会社を拡大していくのではないでしょうか。

 

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