パートタイム労働者とは?雇用する際の注意点などを詳しく解説!

多くの企業で欠かせないパートタイム労働者。みなさまの会社でも、多くの方が活躍しているのではないでしょうか。人手不足が問題となっている中、パートタイム労働者は今後ますます貴重な戦力となるはず。そのため、正社員だけではなくパートタイム労働者も気持ちよく働けるよう、労働環境を整えることが大切です。そこで本記事では、パートタイム労働者を雇用する際のポイントや注意点について解説します。

 

また、パートタイム労働者を雇用する際に遵守しなければいけないのが、『パートタイム労働法』。2020年4月からはパートタイム労働法から『パートタイム・有期雇用労働法』に改正されて施行されています。ここでは『パートタイム・有期雇用労働法』のポイントもご紹介します。

 

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パートタイム労働者とは?

パートタイム労働者とは、同じ企業で働く正社員に比べ、1週間の労働時間が短い人のこと。パートタイマーと呼ばれることもあります。『短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律』、いわゆる『パートタイム・有期雇用労働法』では、パートタイム労働者とは「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。

参考:厚生労働省「パートタイム労働者とは

パートタイム労働者とアルバイトの違いとは?

似た言葉に「アルバイト」があり、求人票でも「パート・アルバイト募集」と、よくセットになっていますよね。この2つの違いをご存知でしょうか。結論、法律上ではどちらもパートタイム労働者になります。「パート=平日の昼間に働く主婦・主夫」、「アルバイト=学生やフリーター」というイメージがあるかもしれませんが、同じ意味なのです。また、嘱託・契約社員・臨時社員・準社員も、正社員より労働時間が短ければ、すべて「パートタイム労働者」となります。

パートタイム労働者を雇用するメリット

パートタイム労働者として働くメリットに、「ライフスタイルに合わせて働く曜日や時間帯を決められる」「勤務日数や時間を調整しやすい」ことなどが挙げられます。では、企業側がパートタイム労働者を雇うメリットに何があるのでしょうか。具体的にご説明しましょう。

状況に合わせて人員確保できる

パートタイム労働者を雇用するメリットとして、まず人員配置の調整がしやすいことが挙げられます。たとえば、「昼間や土日など、人手が不足しがちな時間帯や曜日に働いてもらう」「繁忙期に多く働き、閑散期には少なめに働いてもらう」といった具合です。正社員のみで構成されている場合は、繁忙期による人手不足や、逆に閑散期に人員過剰になってしまうなど合理的な運営が難しくなってしまう場合も考えられます。したがって、フレキシブルに人員の調整ができることがパートタイム労働者を雇うメリットと言えるでしょう。

人件費を抑えられる

パートタイム労働者が担う業務はさまざまですが、正社員に比べてマニュアル化しやすい定型業務が多く、仕事の難易度は高くないことが一般的。その分、時給も低い傾向にあります。そのため、パートタイム労働者を雇用することで、全体的に人件費を抑えることが可能に。しかし後述しますが、『パートタイム・有期雇用労働法』では、正社員とパートタイム労働者が同じ業務を行なっている場合、賃金に差をつけることを禁止されています。「同じ業務だけど、パートだから賃金を安く設定する」といった行為は違法となるのでご注意ください。

仕事を切り出すことで、正社員が新しい価値を生むことができる

正社員の業務を切り出し、パートタイム労働者に振り分けることで、正社員の労働時間を短くしたり、負担を軽減できたりできます。たとえば、マニュアル化できそうな定型業務はパートタイム労働者に担っていただくことで、その分正社員は他の業務に集中して新しい価値を生む仕事に取り組めます。このようにして、生産性向上につなげていくことができます。

パートタイム労働者を雇用するデメリット

逆に、パートタイム労働者を雇用するデメリットは何かあるのでしょうか。

長期的な人材育成が難しい

パートタイム労働者は正社員に比べて、離職へのハードルが低い傾向にあります。中には、そもそも長く働くつもりがない人もいるでしょう。パートタイム労働者を雇用するときは、従業員の頻繁な入れ替わりを覚悟する必要があります。従業員に学生が多い場合は卒業時期に退職ラッシュがあり、定期的に従業員を採用する必要性が生じます。

 

そのため長期的な人材育成が難しく、人材不足を根本から解決するのは難しいといえるでしょう。こうした中で、労働者のモチベーションを高め、生産性を最大化していくことが、企業として取り組むべき課題になります。入社して教育をして育ったら、退職になる。教育コストもかかってしまうため、マニュアル化した業務を任せるなどの工夫が必要になります。

パートタイム労働者を雇用する際の注意点

すべての労働者は、労働基準法をはじめとする多くの法律で守られています。もちろんパートタイム労働者も、同じようにさまざまな法律で権利が保障されています。さらにパートタイム労働者については、労働基準法など一般の労働者に適用される法律のほかに、『パートタイム・有期雇用労働法』で定められているルールもあるので注意が必要です。

 

雇用する際に「パートさんだから」と不適切な扱いをしていると、気づかずに法律違反を犯してしまう恐れも。ここではそんな、パートタイム労働者を雇用する際、つい見落としがちなルールについてご説明します。「パートタイム労働者」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など呼び方が異なっていても、正社員に比べて働く時間が短かければ「パートタイム労働者」として、下記のルールが適用されます。

労働条件の明示

パートタイム労働者を雇用する際は、労働条件を書面で明示することが義務づけられています。面接時に口頭で説明して「明日から来てね」というのはありがちな場面ですが、法律的にはNG。また口頭での説明だけでは、後々「聞いていた話と違う」といったトラブルになりかねません。必ず雇用契約書や労働条件通知書を作成して本人に渡しましょう。明示する際には、「必ず明示しなければいけない項目」というのが決められています。以下の内容は必ず盛り込みましょう。

【明示しなければいけない項目】

  • 契約期間
  • 有期契約の場合は更新の基準
  • 就業場所
  • 業務内容
  • 労働時間
  • 賃金
  • 退職に関する事項
  • 昇給の有無
  • 退職手当の有無
  • 賞与の有無
  • 相談窓口

「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」については、『パートタイム・有期雇用労働法』で定められている項目です。パートタイム労働者独自のルールとなっていますので、お使いの雇用契約書や労働条件通知書に記載されているかご確認ください。

参考:厚生労働省「パートタイム労働者の適正な労働条件の確保のために

就業規則の作成

パートタイム労働者を含め常に10人以上働く企業は、就業規則を作成して労働基準監督署長に届ける必要があります。就業規則がひとつしかない場合、正社員とパートタイム労働者で規則が違う項目には「パートタイム労働者には適用されない」など、その都度注記が必要となってきます。就業規則は正社員向けと分けて、パートタイム労働者用にも別途作成しておくと、わかりやすいのでオススメです。

 

また『パートタイム・有期雇用労働法』では、「パートタイム労働者に関係する就業規則を作成・変更する際には、パートタイム労働者の過半数が加入している労働組合の意見を聞くよう努めること」とあります。もし労働組合がない場合は、パートタイム労働者の過半数から選ばれた代表者の意見を聞きましょう。

労働時間

労働基準法では「労働は1日に8時間、1週間に40時間まで」と決められており、もちろんパートタイム労働者にも適用されます。労働時間をオーバーしないように配慮が必要です。しかし、本人の希望や企業の都合により、「もっと柔軟にシフトを組みたい」と思うかもしれません。そんなときは、『変形労働時間制』で契約しましょう。たとえば、月・火・水は3時間勤務、土日は10時間勤務といった具合に、ヒマなときは長く、忙しいときは長くといったシフトを組むことが可能となります。ただし、週単位か1か月単位かなど、一定期間内の所定労働時間は決められています。変形労働時間については、下記の記事をご確認ください。

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賃金

パートタイム労働者の賃金に最低賃金があることは、みなさんご存知かと思いますが、注意したいのは割増賃金。パートタイム労働者が時間外労働や深夜労働した場合は、正社員と同様、下記の割増賃金を支払う必要があります。シフトの都合で通常の時間帯と深夜帯をまたぐ場合は、別々に時給を設定する必要があるので注意しましょう。

【割増賃金】

  • 時間外労働・深夜労働→25%
  • 休日出勤→35%
  • 月60時間を超える時間外労働→50%以上(中小企業は2023年4月から適用)

参考:東京労働局「しっかりマスター労働基準法

休憩時間・休日

休憩時間は、労働基準法で「労働時間が6時間以上の場合は最低45分、8時間以上は最低1時間」と定められています。労働時間が6時間以下の場合は、休憩時間がなくても問題ありません。忙しい現場では、「休憩を取りたい」とは言い出しにくいもの。「つい休憩ナシで働かせてしまった」ということがないよう、目を配りましょう。休日については「1週間で最低1日」、または「4週間で4日以上」となっています。

有給休暇

有給休暇は、雇用形態に関わらず「6ヶ月間継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者」すべてに与えるよう義務づけられています。これは、週1回勤務のパートタイム労働者も同様。日数は労働日数や勤続日数によって以下のように決まっています。

  • 週の所定労働時間が30時間以上の場合
  • 労働日数が週5日以上または年間217日以上の場合

一般の労働者の有給休暇付与日数

  • 週の所定労働時間が30時間未満の場合

週の所定労働時間が30時間未満の場合の有給休暇付与日数

また10日以上の有給休暇がある場合、年5日の有給休暇を取得させる義務もありますので注意が必要です。

参考:厚生労働省「労働条件に関する総合情報サイト 確かめよう労働条件」を参考に採用ガイドが作成

健康保険・厚生年金

健康保険と厚生年金については、以下の要件をすべて満たせばパートタイム労働者でも加入する義務があります。

  • 1週間あたりの所定労働時間が20時間以上
  • 1ヶ月あたりの所定内賃金が8万8000円以上
  • 雇用期間が1年以上の見込みがある
  • 夜間・通信・定時制以外の学生であること
  • 働いている企業の従業員数が501人以上または500人以下で、労使が社会保険加入に合意している場合

参考:宮城県「社会保険(健康保険・厚生年金保険)のパートタイム労働者の適用要件について

雇用保険

以下の要件を満たせば、パートタイム労働者も雇用保険加入の対象となります。加入手続きは企業が行ないます。

  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • 31日以上雇用される見込みがある(短期契約を繰り返す場合も含む)

参考リンク:https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-hellowork/list/sapporo/menuflame/1683_qanda/04.html

労災保険

労災保険は雇用形態に関わらず、すべての労働者が加入しなければいけません。たとえ1日だけの単発の仕事でも加入義務があるので、企業側で忘れずに手続きしましょう。

解雇の予告

もしやむを得ない理由で解雇する場合は、30日前までに予告するか30日分以上の平均賃金を支払う義務があります(労働基準法第20条)。たとえ週1日しか勤務していないパートタイム労働者であっても、解雇予告をしなかった場合は最低30日分の解雇予告手当を支払う必要があるので注意しましょう。

雇止め

有期労働契約を結んで3回以上更新、または1年以上継続雇用している従業員に対して契約を更新しない場合は、契約期間満了の30日前までに予告しなければいけません。その際、パートタイム労働者が更新しなかった理由について証明書を請求したときは、企業は理由を明示する義務があります。もし雇止めに対して労働者から証明書を求められたら、速やかに対応しましょう。

母性保護等

女性のパートタイム労働者について、妊娠中・出産後は正社員と同様の保護が受けられます。企業は産前6週間・産後8週間の産前産後休業を与えるのはもちろん、危険な業務や有害な業務を制限するなどして配慮する必要があります。

パートタイム・有期雇用労働法のポイント

一般的にパートタイム労働者は、どんなにハードに働いても、どんなに企業に貢献しても、正社員と比べて待遇が低くなりがちでした。そんな状況を改善しようと制定されたのが『パートタイム労働法』です。パートタイム労働法はその後何度か改正され、2020年4月からは『パートタイム・有期雇用労働法』として施行されました。パートタイム労働者に加え、契約社員など有期雇用の労働者も対象となり、2021年4月からは中小企業にも適用されています。

 

これまで正社員とパートタイム労働者の間では、同じ企業で同じ仕事をしていても賃金が安かったり、福利厚生が手薄だったりと待遇に差がありました。『パートタイム・有期雇用労働法』では、こうした不合理な待遇の差を禁止。いわゆる「同一労働同一賃金」を目指してつくられた法律となっています。ここでは、そんな『パートタイム・有期雇用労働法』について3つのポイントを解説します。

待遇に不合理な差をつけてはいけない

『パートタイム・有期雇用労働法』では、同じ企業で働く正社員とパートタイム労働者・有期雇用労働者の間で、同じ職務内容なのにも関わらず、基本給や賞与、各種手当、福利厚生などの待遇に不合理な差を設けることは禁止しています。ここでいう「同じ職務内容」とは、業務内容や責任の度合い、転勤の有無、人事異動の範囲が同じ場合を指します。「不合理な待遇差」が何を指すかは少し複雑ですが、厚生労働省は「同一労働同一賃金ガイドライン」を策定して具体例を示されています。それと照らし合わせて、自社の状況を見直してみましょう。

参考:厚生労働省「同一労働同一賃金ガイドライン

待遇について説明する義務がある

『パートタイム・有期雇用労働法』では、もしパートタイム労働者が正社員と比べて「賃金が低い」「交通費が出ない」といった待遇に差がある場合、企業に説明を求めるができるとしています。パートタイム労働者から説明を求められたら、企業は待遇差が合理的であることを説明する義務があります。もし合理的だと言い切れない場合は、改善に取り組みましょう。もちろん、説明を求めたパートタイム労働者に対し、解雇や減給など不利益な取り扱いをすることも禁止なのでご注意ください。

行政ADRの対象となる

行政ADRとは、企業と労働者の間でトラブルが起こった際、裁判をせずに行政が解決を支援してくれる制度のことです。『パートタイム・有期雇用労働法』では、待遇差や説明義務に関してパートタイム労働者と企業の間でトラブルが起こった際にも、非公開・無料で解決を手伝ってもらえることになっています。

パートタイム労働者を正社員にして人手不足解消を

日本全体で人手不足が続く中、人材を募集しても苦戦しているという企業は多いのではないでしょうか。そこでぜひ検討してもらいたいのが、パートタイム労働者の正社員登用です。従業員のスキルや働きぶりを知ってから正社員にすることができるので、「採用したけれど期待ほどではなかった」というようなリスクが少ないことがメリット。従業員自身も事業や業務内容に理解があるため、イチから人材を育成するより教育にかける手間やコストを削減することができ、即戦力として期待できます。

 

とはいっても「正社員にはなりたいけれど何らかの事情で長時間働けない」という従業員もいるでしょう。そんな従業員には「短時間正社員」という方法もあります。働き方の多様化が進む中、短時間正社員もますます増えていくと考えられます。今のうちに制度を整えてはいかがでしょうか。

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パートタイム労働者の採用を成功させるには

「パートタイム労働者を採用したいけれど、うまくいかない」とお悩みの方もいるかもしれません。そんな方のために求人のコツをご紹介します。パートタイム労働者として働きたいと考えている人は、家庭や学校など、本業の合間の時間をうまく使って働きたいと考えている人がほとんど。

 

そのため「週1日でもOK」「1日3時間からOK」「土日休み」など、働く曜日や時間に融通が利くことをアピールするのが良いでしょう。「子育て中の方が多い」「落ち着いた雰囲気」など、職場の人間関係や雰囲気を伝えるのも効果的。写真や動画を活用してPRするのがオススメです。「いずれは正社員になりたい」と考えている方も少なくありません。将来的に正社員登用の可能性があれば、条件や過去の実績なども積極的に掲載しましょう。

まとめ

働き方が多様化し、政府の後押しで正社員とパートタイム労働者の不合理な待遇差も解消に向かっています。今後も、パートタイム労働者という働き方を選ぶ人はますます増えるでしょう。人材の獲得合戦が激しさを増す中、パートタイム労働者が活躍できる場を整えることは、企業の競争力を高めることにもなります。

 

再三述べているように、パートタイム労働者を雇用する際に注意が必要なのが、『パートタイム・有期雇用労働法』です。違反すると罰則を受ける可能性もあるので、これを機に、改めて自社の状況と照らし合わせてみてください。またパートタイム労働者だけでなく、さまざまな雇用形態の従業員を受け入れることで、優秀な人材の確保や人材不足の解消にもつながるでしょう。ぜひ柔軟に対応してほしいと思います。

 

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