ノンバーバルコミュニケーションとは?社員育成に活かせる要点を解説

コロナ禍においてリモートワークやWeb面接の普及が進んだことで、組織全体のコミュニケーション不足を感じている方は多いのではないでしょうか。今回解説するノンバーバルコミュニケーションは、リモートワークやWeb面接においても重要なポイントとなります。

 

そこで、この記事ではノンバーバルコミュニケーションについて詳しく説明します。言葉を使ったコミュニケーションよりも、言葉以外の非言語的コミュニケーションがなぜ重視されるのか。ノンバーバルコミュニケーションのポイントや、職場や採用面接での活用の仕方などにも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

 

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ノンバーバルコミュニケーションとは?

ノンバーバルコミュニケーションは、英語でNon-Verbal Communicationと表記します。意味は「非言語コミュニケーション」のことで、言葉以外の方法でコミュニケーションを取ることを意味しています。たとえば、身振り手振りで相手に何かを伝えようとするジェスチャーなどもノンバーバルコミュニケーションコミュニケーションの一種といえるでしょう。

バーバルコミュニケーションとの違い

ノンバーバルコミュニケーションの対になる言葉として、「バーバルコミュニケーション」があります。これは、言葉によるコミュニケーションを指し、会話やメールなどの文章によるコミュニケーションがバーバルコミュニケーションに含まれます。

メラビアンの法則について

ノンバーバルコミュニケーションの重要性をより感じていただくために、「メラビアンの法則」をご紹介しましょう。これは、1971年にアメリカ・カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者であった、アルバート・メラビアンが提唱したコミュニケーションの概念です。

 

「メラビアンの法則」とは、視覚・聴覚・言語それぞれがコミュニケーションにどう影響を与えるかを数値化したもの。この法則では、言語コミュニケーションの割合は全体の7%程度のみにとどまっていることを示しています。一方で、動作や見た目などの視覚から入ってくる情報が55%、声のトーンや言葉遣いなど聴覚から入って来る情報が38%という結果に。

 

つまり、言語以外から受け取る情報はトータルで93%と非常に大きく、ノンバーバルコミュニケーションの重要性がかなり高いということになったのです。この法則が意味していることは、相手から受け取った言葉による情報よりも、言葉以外の部分で感じ取る情報の方に私たちは目を向けやすいということなのです。

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ノンバーバルコミュニケーションが注目された背景

最近、ノンバーバルコミュニケーションが注目されている背景には、コロナ禍で普及したリモートワークの存在が挙げられます。パソコンの画面を通じてコミュニケーションを取るのは、対面で意思疎通を図るよりも難易度が高くなります。そのため、コミュニケーション不足を感じている組織が多いのが現状です。その中で、よりスムーズに意思疎通を図るために、ノンバーバルコミュニケーションが注目されているのです。

ノンバーバルコミュニケーションの代表例とポイント

ノンバーバルコミュニケーションの代表例とポイント

では実際に、ノンバーバルコミュニケーションがどういったものなのかを紹介します。代表的な例とコミュニケーションのポイントを項目ごとに説明していきます。

声のトーンやスピードが会話の印象を左右する

まずは、聴覚情報にあたる『声』について。トーンや話すスピード、言葉遣いなどによって、話し手の気分や感情などの情報を読み取ることができます。たとえば、話し手の声が小さかったり、トーンが低かったりする場合は、「元気がない」「落ち込んでいる」という印象を受けます。また、大きな声でまくしたてるような話し方だと、「怒っている」「興奮している」と感じられるでしょう。

 

また、話を始める前に少し間を置いたり声の大きさを変えたりすることで、「今から大切な話をする」と言葉に出すことなく相手に自然と伝えることができます。声には少しの変化が良く出るため、実際に口にする言葉以上に重要な情報や意味を持っているといえます。さらに、声のトーンは高すぎると軽い印象に、低すぎると暗い印象に受け取られる恐れもあります。相手の安心感につながるような、ちょうど良いトーンを探してみるのもひとつの手です。

表情は感情を伝える大きな要素

つぎに、視覚情報にあたる「表情」に関して説明します。ノンバーバルコミュニケーションの中でも、最も多くの情報や感情が表れるとされています。たとえば、にっこりとした笑顔で「ありがとう」と言われた場合と、何の感情も読み取れない無表情で「ありがとう」と言われた場合、言葉は同じなのに受け取り方は全く異なります。

 

また、「目は口程に物を言う」という言葉があるように、目は感情が特に現れるパーツです。大事な話をしているのに全然違う場所を見ていたり、口では「おもしろいね」と言っているのに目が全く笑っていなかったりするなど、本当に伝わっているかなと不安に思いますよね。視線の移し方や目の雰囲気だけでも、相手が感じる印象は変わってくるのです。

ジェスチャーを使うことで、詳細な情報が伝わる

「ジェスチャー」などの動作も視覚情報に入ります。言葉と組み合わせて使うことで、より詳しい情報を相手に伝えることができます。たとえば、オンライン会議中で言葉が聞こえづらい場合には、指でオッケーのジェスチャーをすれば「聞こえています」と伝えることができます。ほかにも、相手が話をしている時に、相槌を打つことで真剣に話を聞いている、共感しているなどと言葉に直接出さなくても伝えることができます。

 

ただ、プラスの要素ばかりではなく、マイナスの様子もジェスチャーに出てしまうこともあります。話を聞きながら髪の毛をいじっていたり頬杖をついていたりすると、相手に「退屈です」と伝えているようなものです。無意識の動作の中にも感情が表れているということを理解するなどの注意が必要です。

適した服装や姿勢を選ぶことが大切

TPOに応じて変化を加えることができる「服装」も視覚情報のひとつ。たとえば、大事な会議や面接にシワだらけのスーツやヨレヨレのネクタイを着用すれば、「だらしのない人だ」という印象を与えてしまうことも。最近ではWeb面接なども普及していますが油断は禁物です。直接会うことがない場合でも、清潔感を感じられるキッチリした服装で対応することで、好印象を与えることができます。

 

また、会議や面接の際に印象を左右させる要素に挙げられるのが「姿勢」です。面接官は応募者を一方的に見ている側だと感じてしまいがちですが、同じように応募者からも面接官が見られていることを意識しなければなりません。相手が大切な話をしているときに、面接官が椅子にのけぞっていたり足を組んでゆすっていたりすると、面接官を通じて会社の印象も悪くなってしまいます。これは、オンライン上でももちろん同じ。背筋をピンと伸ばし、程よい緊張感を持って面接に臨むことで、「真面目で誠実でキッチリしている」という良い印象を与えることができるのです。

パーソナルスペースも大きな影響を与える

最近は新型コロナウイルスの感染対策の一環で、適切な距離を取って会話することが当たり前になりました。しかし、それ以前からも一人ひとりにとって快適な距離感である「パーソナルスペース」というものがありました。たとえば、まだ知り合ったばかりでそれほど親しくないのに近い距離で話をされると、居心地悪く感じてしまいます。

 

逆に遠すぎても、「あまり仲良くなりたくないのかな」と壁があるような印象を与えてしまいます。そうならないように、適度に距離を取ることが大事です。この適度な距離感でコミュニケーションを取ることも、ノンバーバルコミュニケーションのひとつといえるでしょう。

ノンバーバルコミュニケーションを職場で活用するには?

では、ノンバーバルコミュニケーションを職場で活用するには、どうすれば良いのでしょうか。ここからは上司と部下のコミュニケーションによるリーダー層の育成や、メンバー同士のコミュニケーションの活発化など、ノンバーバルコミュニケーションを社内のコミュニケーションツールとして活かすためのポイントを紹介します。

笑顔を意識すると、円滑なコミュニケーションにつながる

ノンバーバルコミュニケーションで「表情」が重要だと述べましたが、特に笑顔を大切にすることがポイントです。部下を褒める場合は、しっかりと笑顔で言うことが大事です。口角を上げると自然と声のトーンも明るくなるため、相手にポジティブな印象を与えることができます。その結果、褒めることによる効果もアップし、相手のモチベーションを刺激することにもつながるはずです。

 

また、表情が読み取りにくいWeb面接の場合でも笑顔は効果的。にっこりと笑って「よろしくお願いいたします」「ありがとうございました」と言うだけで、好印象を与えることができます。リモートワークでの商談をする際には、笑顔をいつも以上に意識して行なってみましょう。

リアクションは「少し大げさ」を心がけるのがポイント

こちらから発信するだけでなく、相手から発した情報を受け取る場合にも、ノンバーバルコミュニケーションは重要です。たとえば、会議や商談の場で特に意識しておくと良いのがリアクションです。相手が発している話などに共感している際は、無表情で頷くよりも微笑みながら頷く方が、より共感しているように感じられます。社員面談や採用面接などの場面では、相手からの言葉を引き出すために効果的なポイントになるでしょう。

採用面接でもノンバーバルコミュニケーションを活かせる

対面面接ではもちろん、意思疎通が図りにくいWeb面接でもノンバーバルコミュニケーションを活用するメリットがあります。雰囲気の良い面接にするための心がけるポイントをいくつか紹介します。

応募者が安心できる話し方・態度・言葉を意識

対面とWebのどちらの面接でも、緊張している応募者が安心できる雰囲気をつくり出すことが大事。そのために、まずは面接官から笑顔であいさつをして、緊張をほぐしてあげましょう。面接がスタートしてからも、誠実な対応や丁寧な言葉遣い、そして笑顔を意識し続けます。状況に応じて相手の発する言葉に相槌を打ったり、ジェスチャーを入れたり、笑顔や微笑みを見せたりしながら進めていきます。

カメラを通した表情・動作に注意

Web上で面接を行なう際は、カメラを通して相手の様子を見るため、お互いの感情を伝え合うことがなかなか難しくなります。相手が話している内容に「スゴイ!」と思っていても、話し手からはその感情が読めずに、もどかしい思いをするかもしれません。そのため、Webでの面接時には、対面での面接時よりも少しオーバーなリアクションを意識した方が良いでしょう。

 

また、応募者の目を見て話すように心がけることも大切です。面接前には相手からまっすぐ見える位置にカメラを固定しておくなど、視線を下に落としたとしてもカメラを見れば相手と目が合うようにしておくこともひとつの手です。電話面接などの場合は、ジェスチャーや表情を通してコミュニケーションを取ることができないため、声のトーンや間の取り方などが重要になってきます。声を通して高圧的な印象を与えてしまったり、間が長すぎて気まずくなってしまったりしないように、落ち着いてゆっくりと適切なトーンでわかりやすく会話するようにしましょう。

ネットワーク環境を配慮した会話を

Web面接の際は、マイクを使って話をすることが多くあると思いますが、マイクを通じた声というのは思っているよりも聞こえづらいものです。こちらの質問が相手に伝わらなかったり、相手の話がうまく聞き取れなかったりすることもあります。そのため、話をする際はボソボソと話さず、はっきりと発音するようにしましょう。声が大きすぎてもびっくりしてしまうので、音量にも注意が必要です。また、相手の話を最後までしっかり聞くことも大事。話をしている途中で被せてしまわないよう、配慮して行ないましょう。

まとめ

この記事では、コミュニケーションの中でも多くの情報を発信している、ノンバーバルコミュニケーションについて解説しました。言葉によるコミュニケーションも重要ですが、非言語の部分でも相手への伝わり方が大きく変わるということをご理解いただけたのではないでしょうか。第一印象や服装、立ち振る舞いなどで、良くも悪くも自分の印象が左右されることになります。そのため、ノンバーバルコミュニケーションを理解するメリットは大きく、職場や採用面接などでも活かせるはず。ぜひこの内容をきっかけに、ノンバーバルコミュニケーションを意識してみてください。

 

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