【今、注目されている】社内公募制度とは?|意味・背景・メリット・事例を解説

生産年齢人口が減少を続け、有効求人倍率が上昇している今、採用活動が思うように進まない。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

実際、求人広告や人材紹介などを活用しても応募数を獲得できず、組織強化が進まないという企業は増えつつあります。

 

では、採用ができなければ打つ手がないのかと言えば、そうではありません。たとえば、社外からではなく、社内から人材を募る「社内公募」も有効な手段です。

 

この記事では、社内公募の概要やメリット、社内公募を導入するうえで知っておくべき注意点などを紹介していきます。社内公募を有効活用することで、より良い組織づくりにつなげていただければ幸いです。

 

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社内公募制度とは?

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一昔前に比べ、導入企業が増加しているなど、注目を集めるようになっている「社内公募」。しかし、実際はどういうものなのかを正しく把握できている方は少ないのではないでしょうか。

 

ここでは、「異動」や「FA制」との違いを通じて、社内公募についての理解を深めていきたいと思います。

社内公募と異動の違いは?

社内公募と混同されやすい言葉に「異動」があります。社内公募も異動も、社内のある部署から別の部署に所属が変わるという点では同じです。

 

では、何が違うのか。それは、本人の意思の有無です。会社の指示による人事異動制度が「異動」、本人の意思による人事異動制度が「社内公募」と言われます。

FA制との違いは?

「異動」のほかにも、社内公募と混同されやすいのが「FA(フリーエージェント)制」。

 

FA制とは、自分が異動したい部署に対して、自分の経験や実績、スキルなどをアピールすることで、異動を叶えること。「社内FA制」と言われることもあります。

 

社内公募もFA制も、本人の意思による人事異動制度ですが、それらの違いは、募集ポジションがあることを前提としているかしていないかです。

 

募集したいポジションがある部署が社内から人材を募るのが社内公募であるのに対し、募集されているポジションの有無にかかわらず、自分をアピールすることで希望する異動を叶えるのがFA制です。

社内公募制度が注目されている理由

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では、今なぜ、「社内公募」が注目されているのでしょうか。その理由は、主に2つあると言われています。1つめは「社員のモチベーションアップ」、そして2つめは「優秀人材の確保・定着」です。


社員のモチベーションアップについてですが、エン・ジャパンのアンケートによると、転職のきっかけの第2位は「やりがい・達成感がない」

 

この結果から、仕事にやりがいを感じない社員は転職する可能性が高いと言えます。

 

だからこそ、自分の意志で新しい仕事にチャレンジできる「社内公募」はモチベーションアップに有効で、導入する企業が増えています。


次は、優秀人材の確保・定着についてですが、日本社会では今まで、長きにわたって「終身雇用」が当たり前と思われてきました。

 

しかし、1社で定年まで勤めあげるという意識を持っている人は少なくなっており、転職も増えています。

 

特に、優秀と言われる人材は、今以上にスキルや待遇などを向上させることができる会社に転職することは珍しくありません。

 

そのため、社内の優秀人材を確保したい(定着させたい)のであれば、社員がキャリアを広げられる環境づくりが大切です。

 

そして、「社内公募」はキャリア形成につながるため、優秀人材の確保・定着に有効というわけなのです。


また、経団連が行なった調査によると、「社内公募」を「社員本人の意向を重視する施策」として導入している企業は54.9%。

 

次いで、「海外・国内留学制度(46.6%)」、「海外赴任制度(42.3%)」となっています。この結果からも、多くの企業が社内公募を重視していることがわかります。

社内公募制度のメリット

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続いて、社内公募のメリットを紹介していきます。社内公募のメリットは、「社員のモチベーションアップ」「優秀人材の確保・定着」「採用コストの削減」「管理能力の向上」の4つです。

 

では、1つずつ紹介していきます。

社員のモチベーションアップ

先ほどもお伝えしましたが、社員のモチベーションアップにつながることが社内公募のメリットのひとつです。

 

モチベーションをもって仕事に取り組んでくれるため、その社員が高い成果を出すことも期待できます。そして、やりがいを感じることができれば、退職防止にもつながります

優秀人材の確保・定着

こちらも先ほどお伝えしましたが、社内公募は社員のキャリアの可能性を広げます

 

新しい部署での仕事を通じて、今以上のスキルアップを図ることができるため、優秀人材の確保・定着というメリットがあります。

採用コスト削減

採用コストを削減できることも、社内公募の大きなメリットです。

 

人材を採用するには、求人広告や人材紹介などを活用することが一般的ですが、それらには費用がかかります。しかし、社内公募にはお金がかかりません

 

また、同じ会社の人間なので、部署が違ったとしても、理念やカルチャーは同じです。「社風に馴染まない」という可能性が低いため、すぐに活躍してくれることも見込めます。

管理能力の向上

社内公募を導入することは、各部署のマネジメント層の管理能力向上も期待できます。

 

というのも、部下に対して適切なマネジメントができていなければ、その部下が社内公募を通じて異動する可能性があるからです。マネジメント層にとって、部署の人員が減ることは避けたいものです。

 

部下が他の部署に異動しないように、マネジメント層が自らの管理能力を向上させるようになることも、社内公募を導入するメリットと言えるでしょう。

社内公募制度のデメリット

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「社内公募はメリットが多い。よし、すぐに自社にも導入しよう!」。そのように思われている方も多いかもしれませんね。しかし、少しお待ちください。社内公募にはデメリットもあります。

 

ここでは、社内公募を導入することで考えられるデメリットを紹介していきます。

信頼関係が崩れる可能性

社内公募を通じて誰がどの部署への異動を希望しているのかという情報は、最小限の範囲(例:異動を希望する本人、異動希望先の社員、人事部)でとどめておくことをおすすめします。

 

というのも、たとえば、その社員が異動を希望していることが現在所属している部署の上司の耳に入ってしまうと、信頼関係が崩れる可能性があるからです。

 

社内公募は、自らの意志で希望の部署に異動したい旨を伝えます。たとえそれが前向きな理由だとしても、現在所属している部署の上司は少なからずネガティブな感情を抱くでしょう。

 

すなわち、社内公募は、上司と部下の信頼関係が崩れたり、信頼関係が悪化したりすることにつながる可能性を秘めているということです。

 

ただ、部下が異動を希望していることを知ってしまったとしても、社内公募で部下が希望の部署に異動できればまだいいかもしれません。

 

しかし、異動を希望したにもかかわらず、異動が叶わなかったときは、今まで通りの信頼関係を維持するのは難しいでしょう。

優秀人材の流出

社内公募を通じて異動を叶えることができる社員は、優秀人材であることが多いです。そのため、人材が他の部署に流出してしまった部署はほとんどの場合、戦力が大きくダウンします。

現実逃避型もいる

全員が前向きな気持ちや理由で社内公募を利用するとは限りません。現在所属している部署で成果を出せていないことへの不満から、社内公募を利用する人もいるでしょう。

 

もちろん、異動先の部署で花開くこともありますが、いわゆる「逃げ」の異動希望を出す社員が増える可能性があることも、社内公募のデメリットのひとつです。

社内公募制度導入の流れ

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続いては、実際にどのように社内公募を進めていけばよいのか、というお話をしていきます。一般的なフローをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

▼各部署で公募申請
社内から新しい人材を募りたい部署が、人事部に申請します。

 

▼職務を選定、必要になる要件を決める
役職や仕事内容などを明確にし、その職務を遂行するために必要な要件を決めていきます。要件は、スキル、知識、志向性といった点で決めていくとよいでしょう。

 

また、入社年数や格(グレード)などを要件に盛り込む企業もあります。

 

▼社内に公表
社内への公表はオープンに、そしてフェアにすることをオススメします。

 

公平性に欠けるような公表をすると、「そもそも異動する人は決まっていたのではないか(≒出来レースだったのではないか)」というような疑いを持たれるなど、その部署への信頼を損なうことにつながります。

 

▼所属部署を通さずに、直接社内公募先部署もしくは人事へ応募
社内公募への応募は、現在所属している部署を通さずに、社内公募する部署へ直接、または、人事部を通して社内公募する部署へ応募できるようなフローを構築することをおすすめします。

 

というのも、上記「信頼関係が崩れる可能性」でお伝えしたことが生じる可能性があるからです。

 

▼募集部門もしくは人事部が書類選考、面接
応募後の書類選考や面接などの選考は、公募している部門が直接行なう、または、公募している部門と人事部で協力して行なうのがいいでしょう。

 

選考過程においても、情報が漏洩しないよう、十分な配慮が必要です。

 

▼異動時期の調整、辞令
社内公募に応募した社員が選考を通じて内定すれば、異動や辞令のタイミングを調整・決定していきます。

 

たとえば、その社員が転職する(次の会社への入社時期が決まっている)場合と比べ、社内公募による異動はある程度時期を調整しやすいでしょう。

 

そのため、業務などの引継ぎをしっかり行なえる時間を取るなど、現在所属している部署に迷惑が掛からないように配慮することが大切です。

 

引き継ぎなどが不十分なまま異動することになれば、その社員や社内公募に対する評判が下がることにつながる可能性があります。

社内公募制度での注意点

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一般的な社内公募のフローについてお伝えしましたが、次に挙げる2つのことを押さえておくことも、社内公募をスムーズに進めることや、貴社で社内公募が定着することにつながります。

秘密を厳守する

上記「社内公募のデメリット」でもお伝えしましたが、社内公募に応募していることが所属部署の上司に知れると、お互いの関係性に影響を及ぼすでしょう。

 

だからこそ、応募情報の取り扱いには細心の注意を払う必要があります。

 

社内公募に応募した社員が内定・採用になれば、人事部などがどこかのタイミングで現在所属している部署の上司に伝える必要があります。

 

もし内定しなかった(社内公募による異動が叶わなかった)場合でも、その社員が今後も現在の部署でパフォーマンスを発揮できるよう、細やかなケアや配慮が必要です。

所属部署の拒否権の確認

自分の部署の人材が他部署に流出することを危惧し、社内公募による異動に抵抗を示す部長やマネージャー層もいます。

 

彼らの意見を頭ごなしに否定することは難しいと思いますが、意見を受け入れ過ぎないようにすることがポイントです。というのも、意見を受け入れ過ぎてしまうと、社内公募が形骸化する恐れがあるからです。

 

社内公募で内定したにもかかわらず、最終的に所属部署の部長が拒否したことで、希望する部署への異動が叶わなかった。そんな事態が多発してしまうでしょう。

 

そうならないように、「拒否権は認めない」「異動時期を交渉することができる」などのルールを確立しておくことが、社内公募を会社に定着させることにつながっていきます。

異動した後も状況を確認

異動の辞令を出せば無事に社内公募は終了、ではありません。

 

社内公募で異動した社員が新しい部署に馴染めているか、活躍できているかなどを、本人や部署の上司にヒアリングするなどしてチェックしましょう。

 

もしも、異動した社員が馴染めていない、活躍できていないのなら、その原因を探るなどして問題を見つけ、問題を解消していくことが欠かせません。

 

そのように、異動後のフォローをきちんと行なうことで、今後の社内公募がより良くなっていくことにつながります。

社内公募制度の事例

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人材事業を展開しているエン・ジャパンでは、社内公募を積極的に実施しています。これまでも社内公募を通じて数十人の方が別の部署に移っています。

 

たとえば、2019年の7月は基幹事業から新規事業まで10部署全20ポジションで社内公募が開始されました。

 

募集職種者、企画・マーケティング、webディレクター、社内業務コンサル、人事企画、広報など幅広く募集をしています。

 

マーケティング職、Webディレクターなどの職種などもあり、異職種からのキャリアチェンジとして多くの方が社内公募に応募しています。

 

会社は好きだけど、自分の描いているキャリアを実現できない…こういった方が転職してしまうのはもったいないですよね。

 

社内公募があれば、社内でキャリアを変えられるので、社員の定着にもつながるでしょう。社内公募の事例について、詳しくは下記記事をご覧ください。

www.en-soku.com

www.en-soku.com

まとめ

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いかがでしたでしょうか?社内公募への理解が深まりましたでしょうか?

 

採用難のこの時代、組織を強化するために有効なのは、人材採用だけではありません。社内の人材を流動化させることも有効な手段です。

 

社内公募を有効活用することで、貴社の組織強化につながれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!