本格的なIoT時代に不可欠な世界初のエッジ・プロセッサを開発しています。
我々の身近にある、あらゆるものがインターネットに接続されるIoT。しかしその実現には、データ処理にこれまでにない程のスピーディさと省電力性が求められるため、現在主流のクラウド・コンピューティングでは対応することが出来ないと言われています。今後本格的なIoT時代を迎えるにあたって期待されるのは、IoTデバイスが生成するデータを、デバイス自体またはデバイス付近のローカルサーバーで処理するエッジ・コンピューティングです。
そのエッジ・コンピューティング時代の到来を視野に、エッジ・デバイスの頭脳とも言うべき半導体回路『aIPE（ArchiTek Intelligence Pixel Engine）』を独自アーキテクチャに基づいて開発しているのがArchiTek株式会社（アーキテック）です。
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『aIPE』は、仮想エンジン技術を使用して革新的なソフトウェアの柔軟性と、低消費電力や低レイテンシのために最適化されたカスタムハードウェアを組み合わせた、プログラマブル、画像処理、AI専用のエンジンです。デバイスのイメージセンサーと繋ぐことで、デバイス側で画像を解析し、画像に映るモノの種類や数、モノとの距離等を判断して処理することを可能とします。自動車の自動運転やドローン、介護施設や独居高齢者宅における見守り・ヘルスケア、ファクトリーオートメーション、物流等、我々の生活におけるあらゆる用途が見込まれています。
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現在、これらの用途で用いられている半導体回路はGPU（Graphics Processing Unit）やCPU（Central Processing Unit）、またはある用途に特化した専用LSIです。ただし、本格的なIoT時代に向けてはそれぞれに課題が存在しています。GPUとCPUは回路が大規模であるため、大量のデータを処理することには長けているものの、導入コストが高い上に消費電力が大きい。特にGPUはサーバー側でビッグデータを高速で処理するため、電力消費量の大きさがネックとなっています。一方、専用LSIは、用途を限定することで消費電力とコストを抑えてはいるものの、限定されているが故に柔軟性がありません。環境が変わればLSIも作り直す必要があります。
そういった既存のソリューションが持つ課題を解決するのが、あらゆるエッジ・デバイスに組み込まれる世界初のエッジ・プロセッサ『aIPE』です。GPUやCPUよりもデバイスのサイズは小さく、コストや消費電力が低くなっています。FPGAを使ったシミュレーションでは、世界トップメーカー製のGPUとの比較で、コスト1/10、消費電力1/20、処理スピード2倍から10倍と圧倒的な数値を得ています。電気自動車の自動運転に不可欠なSLAM（Simultaneous Localization and Mapping）も、現在は高電力を使うためサーバー側で処理していますが、エッジ側での処理が可能となります。
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同時に専用LSIにはない柔軟性も備えています。小さな部品を動的に組み替えて様々なアルゴリズムに柔軟に対応するため、アプリケーションを自由にプログラムすることが可能です。さらに複数のアルゴリズムを同時に実行するため、画像の生データをリアルタイムに加工することが出来ます。高齢者の見守り等ではカメラで撮影した生の画像を送るのではなく、リアルタイムで抽象化したデータとして送ることが出来るためセキュリティを確保することも可能です。
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『aIPE』のようにAIと画像処理をコンパクトかつ低消費電力で行う半導体回路は、同社の他にはまだ開発例がありません。世界に先駆けてArchiTek社が独自に開発しているデバイスなのです。その革新性や技術力の高さは各所で認められており、2018年には国立研究開発法人の委託事業に採択。現在、他業種企業との3社共同で「進化型・低消費電力AIエッジLSIの研究開発」に取り組み、2020年に試作LSIをリリースしました。
また国立研究開発法人の採択プロジェクトとは別に、独自開発によって1個あたりワンコイン相当の超低価格水準を目標とし、超低消費電力、極小サイズのLSI開発にも取り組む。こちらは2020年にサンプルリリースし、実用化されればIoT向けLSIに価格破壊を起こし、世界中のエッジデバイスに同社のLSIが組み込まれることも夢ではなくなり、業界地図も大きく塗り替えられることとなります。
