株式会社銀座山形屋の採用・求人情報

当社の創業は1907（明治40）年。
築地・明石町にあった外国人居留地の近くに「山形屋洋服店」を構えたことが
現在の銀座山形屋につながります。

初代から二代目へとテーラーの技術が受け継がれ、
1952（昭和27）年には銀座店をオープン。

二代目と結婚した女性、私の母とその弟である叔父がカナダで生まれ育った人であったことから、
英語の通じるテーラーとして評判に。
米軍将校が大勢、スーツをつくりにきたそうです。

その後、帰国した将校を通じて英米で店の名が広まり、
著名人（ポール・マッカートニーなど）が来日すると、よくスーツを注文してくださいました。
私も採寸する叔父についてホテルや楽屋についていった記憶があります。

同じ頃、幅広いお客様の求めに応じられるイージーオーダーを手がけるようになり、
生産拠点を確立させて多店舗展開していきました。

老舗のテーラーで現在も名を残す店舗は少なからずありますが、
営業規模を拡大させていった会社はあまりありません。

「Made in Japan」の技術、
手仕事のエッセンスをどうやって広く伝えていくかが、
当社が100年、追究してきたことです。

現在、お客様がスーツをお求めになる場合、
価格帯、商品の質ともにさまざまな選択肢があります。

しかし、
信頼できる販売員と一緒に自分に合ったスーツを作っていくことの満足感は、他に代えがたいものがあります。

銀座山形屋には、その満足感があるということを多くのお客様に知っていただき、
テーラーとしての銀座山形屋のDNAを継承させていきたいと考えています。

100年を超え「200年企業を目指す」ことが、現在、当社が掲げるビジョンです。

もちろん時代は大きく変化しています。
実店舗に足を運ぶのは面倒、時間がないというお客様も増えている今、
まったく新しいビジネスにも取り組まなければなりません。

例えば、1回目の注文時に生地の好みなど必要な情報をデータ化し、
2回目の注文はネットショッピングの形で、いつでもご注文いただけるシステムの開発など。

実店舗で培った信頼をいかにネットショッピングにつなげるか。

その仕掛けづくり、今はまだ見えないビジネスを
これからの世代の人たちと構築していきたいと思います。

とはいえ、ビジネスの形がどう変わろうと、
テーラーの原点は変わりません。

本来、テーラーは営業、接客、採寸、縫製などすべてを一人でやる仕事。
それを組織化して分担しているだけですから、会社は一人のテーラーのように一体となって動かなければなりません。

その土台となるのは、針と糸を持ち、誇りを持ち、
よりよい仕事をしてお客様に満足していただく、銀座山形屋の精神です。

その精神を駅伝のたすきのように受け継いでいくためにも、
会社にはいろいろなタイプの人材が必要です。
一番になれるような優秀な人材ばかりでも、チームは強くはなれません。

私が求めるのは、たとえば、少しどんくさい人。

反応が鈍くすぐに成果が出せない人ほど技術者や職人に向いていることが多いのです。
他の人が1年で諦めてしまうことを5年、10年かけて成し遂げるかもしれません。

千里の道も一歩から、諦めないで時間をかけて継続し、
積み上げて行くことが大業を成し遂げることになるのです。

自分は不器用で少しどんくさい面があるかもしれないと思っている方、
ぜひ、一緒に仕事をしましょう。